横浜市立大学に関する公開質問

平成21年8月25日

横浜市長候補

候補者様

横浜市大に関心を寄せる「大学関係者・市民」有志

代表:小野塚知二 矢吹 

遠藤紀明 永岑三千輝

     (他14名)

 

私たちは,横浜市立大学に関心を寄せるものとして,現在の市立大学には多くの問題があると考えています.そのうちの主な点について候補者の皆様の考えを伺い,投票行動への参考としたいと考えています.以下の質問に対して,文書で回答を26日までにお寄せくださるようお願いいたします.

 

1.            まず最初に,中田市政下における「大学改革」をどう評価されますか.

800字以内で,ご自由にお書きください.)

 

2.            現在の大学の主な問題点について伺います.

 

「改革」で採用された「全員任期制」は,「大学の教員等の任期に関する法律」に反するものと考えています.また,横浜市が主張するように,この制度が「労働基準法第14条」に基づくものとしても,これは明らかに労働基準法改正にあたっての国会の付帯決議に反するものです.また,現実的にも全員任期制は優秀な教員が任期のない大学へ転出する大きな動機となっていて,大学にとって重大なマイナス要因になっています.

(国会の付帯決議:『労働契約期間の上限の延長に当たっては、常用雇用の代替化を加速させないように配慮するとともに、有期雇用の無限定な拡大につながらないよう十分な配慮を行うこと。』)

 

(ア)あなたが市長になった場合,あなたは「全員任期制」を再検討しますか.それとも,このまま維持しますか.

 「大学改革」に伴い,実質的に教授会が廃止されました.(なお,教授会と名のつくものは年に一度開催されてはいますが,そこでの審議事項は学生の身分に関することと単位認定に関することだけで,カリキュラムに関すること,大学運営に関することについては審議権がありません.)学長の任命する教員管理職以外の教員は,大学運営にまったく関与しない制度になっています.私たちは,これは憲法の定める「学問の自由」を侵害するものと考えています.具体的には,学校教育法 第93条「大学には、重要な事項を審議するため、教授会を置かなければならない」に違反する違法状態であると考えています.この点について質問します.

 

(イ)あなたが市長になった場合,あなたは学問の自由を尊重し,それを担保するための「大学の自治」を再建しますか.

 

 現在,市立大学の理事長,学長でない副理事長は,共に横浜市職員OBが就任しています.市大は,横浜市幹部職員のいわゆる「天下り先」となっています.私たちは,理事長には大学経営の専門家,大学人というにふさわしい人になってもらいたいと考えています.この点について伺います.

 

(ウ)あなたが市長になった場合,あなたは市大を元市職員の天下り先とせず,大学人(大学経営の経験者も含む)を理事長にしますか.

以上

 

なお,回答は26日中まで

FAXで下記番号まで送付してくださるようお願いいたします.

Tel/Fax:***-***-***

 可能であれば,emailで ****** までお送り頂ければ,ありがたいです.

 

 

代表:小野塚知二(元教員,東京大学大学院教授),

矢吹 晋 (元教員,横浜市大名誉教授,財・東洋文庫研究員,21世紀中国総研ディレクター,国際善隣協会理事,朝河貫一顕彰協会代表理事),

遠藤紀明 (現教員,卒業生)

永岑三千輝(現教員)