《横浜市派遣職員が“大学”を僭称していることにこの大学の病の深さがある》 横浜市立大学教員組合報 2010年7月15日付(2010.7.17)

 

横浜市立大学教員組合報 組合ニュース 2010.7.15

もくじ ●第2期中期計画中間案(?) ●共通教養科目の改廃・統合・履修制限等について(?)

●第2期中期計画中間案(?)

去る6/29(火)に、経営企画課より教員組合に対して中期計画中間案なるものの説明があった。いかなる経営事項であっても、労働条件と関連するすべての案件は組合との交渉マターであることは間違いなく、このようなステップが踏まれるのは当然である。ただし、説明することもできないままに、全員任期制を振りかざしているのは相変わらずである。

やりとりの中で、教員側にも流しているかのごとき発言があったのだが、我々一般教員にはもちろん、サイボーズにアップされた書類の日付からして、コース長にすら示していないものであることが暴露されてしまった。結局のところ当局がいっている教員とは、2人の管理職だけである。普通の大学なら、ちゃんと選挙をやっているわけで、少なくとも半数程度の支持があるはずの学長、学部長であるが、この大学に彼らの支持母体はない。その2人だけに何か言ってもダメですよと教えてあげたところ送られてきたのが、翌Wed, 30 Jun 2010 11:15:58 +0900の学部長秘書一斉メールである。中期計画中間案にはガバナンスなる文字が躍っていたが、権力に正当性どころか、権威も全く無い以上、真っ当なガバナンスなど存在するわけがない。

●共通教養科目の改廃・統合・履修制限等について(?)

標記文章が7/1(木)の共通教養会議で共通教養長から配られた。内容は、総合講義Bの廃止を含む総合講義の統廃合;基礎科学講義Aの廃止と1年次前期の独立科目設置の許可;基礎科学講義共通広域科目のコース内開講を含む0ベース見直しと他コース科目の共通教養科目としての相互開放;総合講義Aとの関連を含む教セミBのあり方の見直し等の提案である。

6.16付けの組合ニュースで紹介したコース改編学部長私案(?)と違って、議論としてまともに取り上げたコースもいくつかあったようである。文部科学省が一般教養科目であるAdvanced PEを教職科目として認めるわけはないし、アクティブ・プランニング実習の独立科目化も問題視されよう。独立科目の前期設置無きままに総合講義Aの履修制限などしたら、1年前期が勉強しないだけでなく、取る科目もなくなってしまうなど全体の構成に対する不安もある。ただ、少なくとも学部長私案と違って、真摯に何とか学部を回そうという思いは感じられる。こんなに改廃・統合したら学生の履修の幅が狭まるといった声が出たコースもあったようだが、この方向で行かないと回らないという現実的な声を出したコースも複数あったようである。学生の履修の幅が狭まることに対する心配もあるが、残された専任教員の健康の観点からも、過剰コマ負担を心配しなければいけない組合としては、与えられた条件の中で現実的に動こうという声は救世主のようにも思われる。

しかし、組合総会で問題になったのはその前書きである。「この文書に書かれていることは、あくまで共通教養長の私見であり、大学の意向・方針に沿うものではないし、また、いかなる認証も経ていないことをあらかじめ注意しておきたい。
また根本的な方針としては、現行あるいは策定作業の進んでいる次期中期計画に沿うものであることを意図するが、現在進行中のコース改編等に沿うものであることは意図していない(実際、何がどう進んでいるかわからないので、コース改編の方向性に合わせることは現時点では不可能である)。」

筆頭コース長がいう“大学”とは誰なのだろうか。少なくともコース改編が話題になっている八景の我々一般教員は含まれていないわけだが、あの2人以外の教員も含まれていないもののようである。
横浜市派遣職員が“大学”を僭称していることにこの大学の病の深さがある。

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