公開討論を卑劣悪質俗悪にしたゴロ○○記者実名 植草一秀の『知られざる真実』(2010.9.3)

 

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2010年9月 3日 (金)

公開討論を卑劣悪質俗悪にしたゴロ○○記者実名

民主党代表選に向けて小沢一郎氏と菅直人氏の公開討論会が行われた。

 代表選は主権者国民と悪徳ペンタゴンによる日本政治の実権をめぐる闘いであることを正確に認識しなければならない。
 
 NHKの偏向報道について指摘してきたが、「山科恭介 夢想弄翰」様がNHKのカメラワークに悪意があるとの感想を持たれたとのことだ。公開討論会でのカメラワークは、鳩山代表誕生時のカメラワークよりは微妙なものだったが、小沢一郎氏の発言の際に限って、下からの悪質なカメラワークが数度にわたって用いられた。
 
 一般視聴者が気付かない巧妙な手法である。
 
 日経新聞が掲載した写真にも偏向がくっきりと浮かび上がる。映りの良い菅直人氏の写真と映りの悪い小沢一郎氏の写真を並べれば、少し注意深い人には偏向の意図が見えてしまう。この点では、悪の次元がまだまだ手ぬるい。
 
 テレビ朝日番組も背景に掲げる大型写真パネルでの小沢一郎氏写真は多数のなかから選びぬいた映りの悪い写真である。表情の良いもの、悪いものは一目瞭然で、番組の偏向スタンスを計測するバロメーターになる。
 
 公開討論会報道では、普天間問題について、沖縄県民と米国の両者が納得できる案を得るために知恵を出すべきだと言ったことについての質問に、小沢氏が特定の具体案を前提にしたものではないと説明した。
 
 仮に小沢氏が何らかの「腹案」を持っているにせよ、公開討論の場でその「腹案」を開示するわけがない。案があるのかどうかは別にして小沢氏は、沖縄県民が強く反対している以上、このままでは何も進まないから、よく知恵を出して検討しなければならないと述べたまでだ。正論である。
 
 菅直人氏は沖縄県民がどう反対をしようが、日本政府が一度米国と合意を作った以上、これを押し通すだけだと言い続けている。小沢氏の姿勢とは対照的だ。
 
 菅直人氏が提出した政見メモには、
「何より沖縄の方々の理解を得るため、誠心誠意説明を尽くします」としか示していない。沖縄の人々が体を張って抵抗しようが、何が何でも押し通すとの姿勢が示されている。
 
 鳩山政権が退陣に追い込まれた主因が普天間問題である。菅直人氏は鳩山前首相が身を賭して決めた合意だから守るの一点張りだが、一番大切な民主主義の原点を踏みにじっている。
 
 鳩山前首相自身、5月14日に、沖縄県民の同意を得ることを優先すると発言しているのだ。それにもかかわらず沖縄県民の意思を無視して日米合意を決めたから、鳩山内閣は内閣総辞職に追い込まれたのだ。菅直人氏はその鳩山政権の副総理を務めていた。その菅直人氏が鳩山前首相辞任後に、沖縄県民の意思を無視するところから出発したことが異常であると言わざるを得ない。

 

 テレビ朝日「報道ステーション」の古舘伊知郎氏は、小沢氏の発言が後退したと論評したが、公共の電波を使って根拠のないウソを言ってはいけない。小沢一郎氏の発言は共同会見と公開討論でまったく変化していない。より詳しい説明を求められたから詳しく答えただけだ。
 
 読売新聞橋本五郎氏もウソを言ってはいけない。橋本氏は、「みんな県外だと受け止めていますよ」と発言した。
 
 橋本五郎氏はいつ、どのように、「みんな県外だと受け止めている」ことを確認したのか。少なくとも私は橋本五郎氏から質問を受けていない。私は小沢氏が具体案を持っていると決めつけていない。
 
 読売新聞の記事はこの程度の判断力によって書かれていることが改めてよく分かった。これで、普段の記事の質がよく理解できる。裏付けなど皆無なのに、「みんなそう思っている」と断定できるのだから、たいしたものだ。
 
 橋本氏もそうだが、毎日新聞の倉重篤郎氏も自分を何様だと思っているのか。「政治とカネの問題にいかざるをえない。小沢さんご覚悟下さい」とは、一体何か。「いかざるをえない」もウソである。単に倉重氏が「いった」だけだ。
 
 自分が勝手に行くものを、必然であるように表現するのは虚偽表現である。「政治とカネの問題にいきたいと思う」と言わねばならない。

橋本五郎氏(読売新聞)
倉重篤郎氏(毎日新聞)
星浩氏(朝日新聞)
原田亮介氏(日本経済新聞)
が、悪徳ペンタゴン4人衆、討論会で顔の映らなかった4名である。

 

 小沢氏の秘書逮捕問題、検察審査会の問題をそれだけ大事だと思うなら、なぜ、その内容を詳しく新聞読者に伝えないのか。
 
 昨年3月3日に逮捕された大久保隆規氏(「三三事変」)。逮捕事由は、未来産業研究会と新政治問題研究会からの献金を事実通りに記載したことについて、資金の出所が西松建設だから虚偽記載にあたるというものだった。
 
 二つの政治団体が架空団体である場合は西松建設と書くべきところだが、政治団体に実体がある場合には、二つの政治団体名を書かねばならない。これが法律の規定だ。
 
 大久保氏の第2回公判で西松建設元総務部相が二つの政治団体は事務所も人員も持ち、実体のある政治団体であると大久保氏に説明していたことを証言した。大久保氏の行動は合法だったことが明らかにされた。不当逮捕だったのだ。本来このニュースは一面トップの重みがある。
 
 昨年の3月3日にこの不当逮捕が行われていなければ、昨年9月に小沢政権が誕生し、2013年まで政権を維持していたはずだ。短期間に首相が代わることもなかったはずだ。
 
 この重要事実を詳しく報道したことがあるのか。二つの政治団体から献金を受けた国会議員は数10名の単位で存在する。そのすべてが、二つの政治団体名を記載して報告しているのだ。そのなかで、小沢氏の秘書である大久保氏だけがただ一人逮捕されたのだ。この重要事実も報道したことがあるのか。
 
 朝日新聞の星浩氏は、
「検察審査会と別に、小沢さんの場合は3人の秘書経験者が逮捕され立件され公判が始まろうとしている。公設秘書もいるが、彼ら自身の政治資金を集めたのではなくて小沢さんの政治資金について起訴立件されたわけだ。虚偽記載額は計算にもよるが、18億に上るわけだが」と発言した。
 
 この「18億」というのは一体何か。約4億円の不動産を取得したことに関する収支報告書への記載が問題になっている。農地法5条による農地の転用許可の関係で、2004年10月の売買契約にかかる不動産登記が2005年1月にずれ込んだ。売買を行う際に銀行融資が間に合わず、一時的に小沢氏が資金を立て替えた。建て替えは報告書に記載しないでよいこととされていたために記載しなかった。これが「虚偽記載」だとされた。
 
 この資金の出入りを、すべて別々に足し合わせると18億円の数字になるが、この問題を18億円とする人は、この世には一人もいない。何も知らない市民が18億円と聞けば、18億円の問題だと考える。その効果を狙って18億と発言したことは明らかだ。
 
 星浩氏の記者生命は、社会的にはこの発言一つでジ・エンドだ。悪徳ペンタゴンには評価されるのかもしれないが、あまりにも浅はかなので、効果は小さい。本当の悪は、こんなところで尻尾を出さない。見破られないように細心の注意を払うのがプロの悪である。
 
 余談になるが、池上彰氏は、昨年5月の民主党代表選で鳩山氏が選出された際に、フジテレビ番組で「民主党は愚かな選択をした」と発言した。悪徳ペンタゴンは岡田克也氏を当選させたかった。この一言で、この人物のジャーナリストとしての生命は終焉している。
 
 不動産取引にかかる秘書逮捕は、大久保氏の裁判で検察大敗北が決定的になったために、検察がさらに暴走したものである。大久保氏公判が昨年1月13日にあり、大久保氏の無罪が動かし難いものになったため、急きょ、1月15日に石川知裕衆議院議員などが逮捕されたのだ。逮捕事由は、不動産取得時期の2ヵ月のずれ、立て替え払いを記載すべきかどうかという、完全な事務上の問題である。
 
 犯罪とはかけ離れたものである。このことを小沢氏が、実質的な犯罪と認められるようなことがなかったと説明しているのだが、マスゴミが詳細を報道しないから、なかなか十分に理解されないのだ。逆に、ごろつき記者たちは、自分たちが説明を怠っていることについて、小沢氏に説明責任を転嫁している。
 
 新聞がページを割いて詳しく解説すれば、日本国民の誰一人として、それ以上の説明責任を求めることはないと思う。小沢氏の説明責任を言う前に、マスゴミに報道責任がある。
 
 検察審査会の問題も、外国人に対する偏見を抱く、極めて偏っていると見られる団体があり、外国人参政権法案を阻止するために小沢氏の問題を検察審査会に申し立てたことが、すでにネット上で明らかにされている。
 
 この団体の幹部は威力業務妨害などで逮捕もされている。このような重要事実を細かに報道したうえで、小沢一郎氏に対して「説明責任」を求めるのなら少しは理解もできる。
 
 民主党代表選は日本の内閣総理大臣を決める極めて重要な行事である。ごろつき記者たちが代表選を私物化し、低劣で下品なものに貶めることは許されない。記者クラブでの討論会を中止することも検討べきだろう。
 
 記者クラブに所属しない優れたジャーナリストは星のように多く存在する。開かれた討論会にする必要がある。
 
 新聞の再販価格制度、少数業者による電波独占も見直しの時期が到来している。NHKが国民から受信料を徴収するなら、視聴者がNHKの経営に関与する仕組みを作らなければおかしい。
 
 日本の世直しを進めるには、マスゴミから集中攻撃を受ける小沢一郎氏を、日本国民が体を張って新代表、新内閣総理大臣の地位に引き上げなければならない。