小沢秘書無罪濃厚 一連の小沢大騒動は何だったのか 日刊ゲンダイ 「日々坦々」の資料ブログ(2011.1.23)

 

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小沢秘書無罪濃厚 一連の小沢大騒動は何だったのか

テーマ:小沢事件

2011-01-22

小沢秘書無罪濃厚 一連の小沢大騒動は何だったのか

(日刊ゲンダイ2011/1/22)

「それみたことか」ではないか。最初から無理スジとみられていた小沢元代表の政治資金収支報告書をめぐる裁判の行方がおかしなことになってきた。虚偽記載の実行者として逮捕・起訴された小沢の元秘書らの裁判で、検察がグラグラになってきたのである。実行犯の2人が無罪になれば、その共謀という位置付けの小沢の裁判は無意味になる。小沢=クロを決め付け、狂ったようなバッシング報道を続けてきた大マスコミは、どう落とし前をつけるのか。聞いてみたいものである。

東京地検は20日に開かれた公判前整理手続きで、会計責任者だった元第1秘書の大久保隆規被告(49)の供述調書の証拠申請を撤回した。大久保の取り調べは、郵便不正事件で証拠改ざんした元検事の前田恒彦被告(43)が担当した。このため、弁護側は調書の任意性を争う意向を示していた。そうしたら、検察が裁判が始まる前に白旗を掲げたのである。
「取り下げざるを得なかったのが本音でしょう。公判で調書の信用性が争われれば、検察は前田元検事を証人申請する必要がある。しかし、前田元検事は被告だから出廷は難しい。仮に証言したとしても、その内容を裁判所が信用する可能性も低いと判断したのでしょう」(司法ジャーナリスト)

大久保の裁判では、最初に逮捕・起訴された西松事件でも、検察側の証人が証言を翻し、検察は訴因変更を迫られた。陸山会事件も同じ雲行きだ。供述調書を証拠にしないで、どうやって起訴事実を立証するのか。検察はもうグラグラだが、弱みはそれだけじゃない。

同じく小沢の元秘書で逮捕・起訴された衆院議員の石川知裕被告(37)の裁判も、とんでもない展開になっている。石川が昨年5月に東京地検の再聴取を受けた際に録音した検事のドーカツ取り調べの録音テープが、証拠採用されたのである。名城大教授で弁護士の郷原信郎氏はこう言う。
「この再聴取は石川被告の起訴後に行われた。ここがポイントです。起訴した被告の再聴取は本来、あってはならない。しかも、録音では石川被告が起訴段階で話した小沢関与の供述を『変えるな』と迫っているといいます。これは公判で否認を考えている被告に対して『するな』と強要しているようなもので、当事者権利を著しく害しています。そもそも起訴前の供述内容に問題がなければ、再聴取時にわざわざ念を押す必要はありません。弁護側は当然、起訴前の供述内容の信用性を問題にすることになり、裁判の焦点になります」

◆世間に疑惑を煽った大新聞テレビの罪は重大

石川の起訴段階の供述が、検察の「自白誘導」であったことが明らかになれば、郵便不正事件と同じ構図になる。石川の無罪は濃厚だ。加えて大久保の立件もダメとなると、2人の有罪を「前提」にした検察審査会による小沢の強制起訴、裁判は木っ端みじんに吹っ飛んでしまう
この間、小沢は著しく政治活動を制限され、そのために民主党はおかしくなった。小沢疑惑は民主党内の政争に発展し、政治は機能停止状態だ。それなのに、批判するどころか、小沢疑惑を煽りたて、党内政局という火に油を注ぎ続けたのが大マスコミの報道なのだ。

もちろん、メンツが掛かっている検察はなるべく裁判を引き延ばしにかかるだろうし、この間も大マスコミは小沢疑惑を書きたて、小沢の離党、議員辞職を迫るのだろうが、秘書も小沢も無罪となったら、どうするのか。謝罪で済まないのは確かである。