紙芝居 岩舟地蔵さま 8

 いつものように日暮れになってお坊さんが帰ってきたので、若者は
お坊さんに向かっていいました。

 「お坊さんは、村の衆が何人も畑仕事を頼みに来ても、一つも断ら
ないでお引き受けになる。
 一つしかない身体で、どがにして何軒もの畑を手ごしなるか、わしは
不思議に思うとりました。
 そこで、今日こっそり様子を見に行きましたが、どの家に行ってもお
坊さんが働いておられるので、びっくりしました。
 こがなこと人間業ではできんと思います、あなた様はいったいどなた
なのでしょうか」

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