2003/5/17-20 北海道旅行記
3泊4日30,000円ポッキリの格安ツアーの実態に迫る!!


What's Love?のカバーでもおなじみ『知床岬』

去る2003/5/17から20にかけて『北海道3泊4日30,000円』という格安ツアーに行って来た。
しかし、正規の飛行機代より安いツアーとはどんなものか?その衝撃の実態をレポしてみよう。


俺と北海道旅行

まず俺の北海道歴について。実は、過去に1度だけ行った事がある。あれは、小学校6年の修学旅行だった。確か1978年、そう、今から実に25年前の出来事である。
当時、静岡県は清水市の東海大学付属小学校という私立小学校に親の見栄で通っていたのだが、そこのウリの1つに『北海道への修学旅行』というのがあった。紺の半ズボンにブレザーにエンジのネクタイというド恥ずかしい制服で北海道を旅行するのだ。トホホ…

で、そのハイライトの1つに『東海大付属四高のお姉さんと行く札幌観光』というのがあった。5〜6人の班毎に2人、女子高生のお姉さんがくっついて札幌市内を観光案内してくれるという、今の歳だったらそれこそウン万円かかる可能性も秘めた素晴らしいイベントであった。
前置きが長くなったが、それ以来2度目の来道であった。
 

お約束の札幌時計台
日本三大がっかりスポットの1つだそうな…(笑)


交通機関と行程

今回ツアーは、阪急交通社が企画した『北海道 思い出アルバム 4日間』というものだった。各全国紙にデカデカと1面使って広告が出ていたものだった。しかも週末出発でも料金同じという信じられないものだった。
では、その行程について図で説明しよう。

これが今回4日間の行程である。道東を中心に観光するコースで、向こうでの移動は、全て観光バスである。
が、しかし、いきなり格安ツアーの洗礼を受ける事となった!!

元々詳細の飛行機便などの連絡が出発まで1週間を切ってから決まるという、かなりあやしいツアーだったのだが、本来の予定では『羽田空港をお昼前のゆっくり出発』というのがウリだったはずなのに、混雑でチケットが取れなかったとかで、なんと7:45分発の飛行機となってしまった。
更に当初帯広空港着の予定だったのに、新千歳空港着となってしまった。
ここで図を見て欲しい。黄色い線の部分の移動が当初予定より丸々追加となったのだった。しかも初日の観光箇所は1ヶ所のみ。
おかげで朝早く家を出るわ、バス移動だけで6時間は費やすわで踏んだり蹴ったりの初日だった。

で、結局4日間のバスでの全走破距離は、なんと、1,300kmでした!!
という訳で、とにかくツアーの殆どが移動。観光スポット1ヶ所毎の滞在時間は、平均約30分といった感じである。
ま、あの広い土地で色々スポットに立ち寄ればしょうがないかなってとこっすね。
 

同じコースを観光する一行、総勢バス10台!!(笑)


ツアー参加者

土曜日から火曜日までの今回ツアー、いったいどんな人達が参加していたのだろうか?同じ行程を進んだバスは、総勢10台だったらしいが、俺が乗ったバスだけでも48名いた。では、そんな人達について。見づらいけど写真参照。

芝桜公園にて記念撮影 山の斜面一面芝桜!!

な、なんと、俺達30代の夫婦が一番若いという、近年では信じられない光景がそこにはあった!!
50代、60代の夫婦、姉妹、同じ会社をリタイアした仲良しじーさん4人組などなど。
しかし、今回ツアーは、彼等のおかげでとんでもない体験をする事となった。(ってほどの事じゃないが…)

みなかなり旅なれたご様子で、ファッションもいかにも旅行といういでたちの皆様、超ハードな芸能人並の分刻みのスケジュールのなか、ほとんどの観光場所、休憩場所において5分前集合という離れ業をやってのけたのであった。これにはバスガイドさんも添乗員さんも驚いていた。普通こんな事ないらしい。みんなアカの他人同士なのに。
しかし、おかげで時間には間に合ってバスに乗ったのに、最後なばっかりになんか冷たい視線を何度か浴びたような気がした…
悪い事してないのに〜!!


昼食について

今回ツアーには、朝晩メシはホテルにてとなっていたが、昼食は各自で自由にという事だった。
「結構自由にできるんじゃん。らーめんいっぱい食べちゃうぞ!!」なんて思った俺が甘かった。
ある意味、これが一番の格安ツアーの落とし穴だったのかも知れない。

バスに乗るといきなり添乗員がオプションとなる昼食を売り込んで来る。それは、だいたいが1,000円くらいのものなのだが、昼時くらい自由にしたいので我々は頼まなかった。ちなみにそうした人は、我々以外ほぼ皆無だったが… 

そして昼食場所に到着してびっくり!!なんと、そこは、団体観光客専用につくられた巧みなお金使わせスポットだったのだ!!
簡単にその施設の概略を説明すると、まわりに店などない場所にポツンとそれは出没する。建築面積がかなり広めの2〜3階建ての建物で、1階は巨大お土産売り場、そして2、3階は団体用食堂という感じなのだ。そして昼食を頼まなかったモノに待っているオソロシイ運命。それは、1階の隅の方に設けられた超ひなびた狭いレストランのしなびた料理、もしくは、1ヶ所しかない売店でのジャンクフードなのだ!!

ま、北海道なので売店のとうもろこしとじゃがバターを食べれば良かったのだが、さすがに3日連荘は辛かった(笑)特に初日のところの茹でとうもろこしと言ったら…あー、思い出すのもイヤじゃ〜!!

そして一番納得いかない事。それは、分刻みのかなりハードなツアースケジュールだったのに昼食時間だけはやたら長くとるのだ。完全にお土産屋とツアー会社が結託したあこぎな商売がそこには存在した。ま、これは、格安じゃなくても同じだと思うが…
 

典型的な昼食スポット日高ウェスタンファーム
FUCK!!


ホテル

格安ツアーといえばもう1つ気になるのがホテル。しかし、これが意外とまともなので驚いた。初日こそ本来は阿寒湖のホテルに泊まるはずも、とれなかったため替りに決まったホテルとの事でさほど良いとはいえないとこだったが、二日目、三日目となるほどどんどんグレードアップ!!ホント三日目のホテルなんて全く文句ナシ。しかも格安ツアーでもっとも差がつくはずの夕食が全館同一のバイキングだった!!北海道ならではというモノはあまりなかったが、色々食べれたので結構満足だった。
何より3日とも温泉というのは、かなりポイント高かった!!
 

二日目に泊まった温寝湯温泉大江本家
なかなか綺麗で良いホテルでした

そしてロシアン・セクシー・ショーも開催中!!


添乗員、乗務員

ツアーにはつきモノの添乗員さん。この人の活躍振りがツアーの成否を左右する!!
って程大した事してませんでした(笑)若いにーちゃんだったが、一生懸命働く姿には好感が持てた。
しかし、ツアー最後の解散前になってこの男、とんでもない事を暴露した。

実は、今回のツアーが添乗員としての最初の仕事だったというのだ!!
道中ツアー客にいつも大変だねやら、どんな勤務体制なの?やら訊かれるたびにベテランと思わせるようウソをついていたらしい。ま、別に問題なかったから良いんだけどね。

そしてバスの運ちゃん。これがまたかなりのベテランドライバーさんでかなり時間的にも得したんじゃないかと思う。

そして最後にしてメイン(笑)バスガイドさんについて!!
いやー、今回当りでした!!なかなか馴れた仕事振りの彼女、かなり頻繁にオヤジギャグを交えながら観光案内してくれる姿がカワイかったっす!!そして、なんと、富良野では『北の国から』について紹介する際、田中邦衛のモノマネまでしてくれました!!今回ツアーで一番楽しい出来事でした!!
 

もちろん2ショットカマシました(笑)
右がバスガイドさんの田村絵里子ちゃん(22)


全体的には…

結局今回のツアー、「どうたった?」と問われれば「良かったよ、それなりに」ってとこだろうか。
まあこの値段にしては満足だった。昼食や移動・観光時間の不満等は、別に安かったからではなく、この手の団体バスツアーだったらだいたいつきものなのかもしれない。住めば都じゃないけど、4日間での馴れもあったのだろうか、ホントに特に大きく不満もない普通のツアーだった。

しかし、何よりツアーに携わっている人達が手抜きナシで一生懸命仕事してたのがかなり印象的だった。ま、貰う給料はツアーの値段に関わらず同じなんだろうが、そんな邪推はさておいてもお客としてかなり気分が良かった。こういうのって、やはりサービス業の基本っすね。
特にバスガイドの絵里子ちゃん(22)が気に入った事は言うまでもないが…(笑)
 

かなりリアルなヒグマのプラ人形『ヒグマの一郎』
しかし、何故に『一郎』?

松山千春と鈴木ムネオ出身地『足寄(あしょろ)』にて
千春の友達のお土産屋だそうな

キツネ村なるところでキタキツネと遭遇!!
しかし、放し飼いでホント近くをウロウロしてました

そしていつかはこんな姿に!!
同じ施設内なのに…良く考えると結構残酷っすね

摩周湖にて 『霧の摩周湖』とは言いますが
『霧』しかみえませんでした。トホホ

オホーツク海にて
冬には流氷と唐十郎が押し寄せるそうな(笑)

知床五湖にて 『ヒグマ出没中』だそうな
出没中って言われても…(笑)

あまりのくいだらなさに思わずゲットした
『北海道限定 うにキティ』 か、かわいくない(笑)

定番お土産『白い恋人』の製造工場を見学

今回最後の最後にたった1杯だけ食べたらーめん
最後に寄ったお土産屋の売店のミニラーメン200円
スープは論外として(笑)麺は結構イケました
しかしデジカメで撮ってたら見知らぬオヤジに
「らーめん通ですね」なんて言われちゃいました(笑)


運命の出会い 札幌にて

そして、今回ツアーでは、まさに運命の出会いとでもいうべき場面に遭遇した。

最終日は、札幌市内を自由散策だったため、二条市場にてや〜っと北海道らしい丼を食べたり、カニを買ったりと普通?の観光を楽しめた。
そんななか、テレビ塔という、札幌版東京タワーのような展望施設へ足を運んだ。
ま、いかにもの光景がそこにはあっただけで、適当に楽しんでさあ出ようと思ったその時、なんか見なれたダサい制服を来た小学生の団体と遭遇した。良く見ると女子高生も数人混じっている。

ん?待てよ。これはもしかして…
気の弱そうな小学生を1人捕まえて訊いてみる。

「ぼくっち(清水弁です)東海小?」

「うん、そうだよ」

そう、彼等こそまぎれもない東海大学付属小学校の修学旅行中の生徒達だったのである!!そして女子高生は東海四高のおねーちゃんだったのだ!!これはスゴイ偶然だ。なんせ25年ぶりに北海道に来てみたら、25年前の俺と同じ行動をしている彼等と出会ったのだから。これにはなかなか感動した。
その後、小学生には「大先輩、●▲先生知ってる?」などとしつこく訊かれた。知るかっちゅうねん!!(笑)

しかし、よく考えると25年も同じ事やり続けてる東海小ってのもスゴイね。ある意味RAMONESだね。

そして、25年ぶりに北海道に行ったにも関わらず、5月中旬という全く同じ時期にまた来てしまった俺って…
 

二条市場どんぶり茶屋にて
うにいくら丼&カニの味噌汁

そして札幌ツアー中の氣志團に遭遇!!

おしまい