「邂逅」


「・・・ュ」
もう嫌なの
「・・・ってば!・・・したの?!」
痛いのは・・・辛いのは・・・
「ミュ!!!」
「ほい??」
「あのねぇ・・・『ほい??』じゃ無いよ、どうしたの?急にぼーっとして」
「え?あ?ウチ、ぼーってしてた?」
「こ〜んなに可愛い私が説明してあげてるのに、全く反応無かったじゃん!!」
なんだろ・・・何か思い出してたような・・・
「まぁ、マグとの契約も終わったし、無事ハンターズになれたって事よ」
「・・・うん。そうだね〜」
右肩の上にふわふわと浮かぶマグを見ながら
クリスタルの中で見た「目」を思い出すのだけれど
今いるマグは他の人のと同じく、あの恐ろしさは感じれなかった・・・
「おい、どうするんだ?行くのか、行かないのか?」
「あ、ノルザ。いくよ〜もうちょっと待ってて−」
 見るとフォーマーが腕組みしながら、こっちを見ている。
「ミュ、今日は降りるの止める??調子悪いみたいだし・・・」
「んにゃ、大じょぶじょぶ。折角ラグオルに降りれるんやから。
 使える権利は行使しなくちゃね!!」
「ん〜??」
ウチの目を覗き込み、納得したように
「うん、大丈夫そうだね。おけぃ、んじゃー早速いこ〜♪」
「んでー、あのノルザって言う人も一緒に?」
「あ〜、ごめんごめん。でも転送機前にインフェも待ってるから揃ったら紹介するよー」
「ん?まぁええか。んじゃ、とりあえず宜しくね」
「うむ。」
シティに降りて、転送機前に行くと
ヒューキャストが一人待ってた。
「ごめーん、インフェまった〜?」
「ん?お嬢とノーサー久しぶり。ま、少しだけな。」
そして、ウチに気付いて
「いっしょに連れて行きたいってのは、その子?」
「そうだよ〜。そしたら、メンバーも揃ったし自己紹介でもしましょうか」
ぐるりと周りを見回して
「そしたら私からね、私はセリカ=ロウズ。今回ハンターズとしてデビューしました。
 ノルザとはかなり前からのお友達なのよ。
 インフェとはノルザ経由でお知り合いになって、
 ミュとはハンターズ認定試験でPTになったの。皆これから宜しくね。」
また、皆をぐるりと見渡してニッコリ。
そして、指さして
「次はノルザ宜しくね」
「む。」
いきなり指名されたノルザって人は少し驚いた様子で
「ゴホン。ノーサーだ。格闘最強!!以上。」
ゴゴゴゴゴって効果音を出しそうな感じで、指さした
「次、インフェな」
「OK。インフェルノって言う。筋肉最高!!そんだけ。」
いや、あんたロボぢゃん・・・
って突っ込みを入れようとしたのだけれど、自分の番なのでそんな余裕も無い。
「んじゃ、次は・・・」
何故か言いよどむ。
あ、そうか、名前解らんもんね・・・
「ほい、ミュウ=ブリュンヒルド。面倒なのでミュと呼んでくださいな。
 ウチも呼び捨てにさせてもらうので〜。
 皆さんよろしゅーに。んで、セリカ〜」
「ん、なに〜?」
「ノーサーだよね?ノルザって??」
「あ〜、愛称よ愛称、別段気にしなくても良いよー。」
「と、言うわけだ。まぁ気にするな」
「おけおけ、うちはノーサーって呼べば良いのね」
「うむ。」
「んじゃ、挨拶も終わった事だし」
 早速ラグオルへ降りますか!!」
「OK!!」
「うむ。」
「うん。れっつご〜」
元気一杯のセリカを先頭に、皆素早く転送機に入っていく。
うちは一度大きく深呼吸して、転送機に飛び込んだ。