「同期」


動悸・・・
そう、初めて降り立つラグオルにドキドキしている
鼓動・・・
違う、ウチじゃない、そう。何かが脈動している。

暗くて回りがよく見えない。
転送ってこんな感じなのかぁ・・・
ちゃんと地に足がついている感覚があるのだけれど・・・。
もっとフワフワとした感じだと思ってた。

ドクン、ドクンと動悸が、いや、鼓動が全身だけでなく
この世界全てが脈動しているように・・・

3つの光が見える
『いつの間に?今まで真っ暗だったのに・・・』
赤・青・緑の光
なぜか吸い込まれるような魅力がある光

触れると光が消えてしまった。
『あっ』
光が消える代わりに文字が浮かび上がってきた。
読むことの出来ない文字。
その文字は見た事も無いのに・・・
「光…影…
 対あって無く…
 存在…無…
 無限…印を結ぶ…
 ムゥト ディッツ ボウム」
『どうして読めるの??』
ううん、違う。読んでいるんじゃない
頭の中に直接語りかけてくるような・・・

左手首に装着している携帯ツールに今の文を入力していく
え?このツールは何?
違う、この手もウチの手じゃない!!

これは誰なの??
ウチは誰なの??
・・・
・・
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