平成19年 5月 7日  NO.144

健康食品
健康食品は、学術的にきちんと定義された用語ではなく、便宜的に使用されている用語で、健康補助食品、栄養補助食品、サプリメントなどさまざまな名称でよばれています。アガリクス、プロポリス、クロレラ、青汁、大豆イソフラボン、ウコンなどが人気があり、産婦人科領域では、更年期障害でお悩みの方、妊婦さん、がんの患者さんなど興味のある方も多いかと思われます。
まず、妊娠中のサプリメント摂取についてですが、妊婦さんはビタミンやミネラル(カルシウムや鉄など)が不足しがちになります。特にビタミンBの仲間の葉酸の不足は、胎児の神経管閉鎖障害という先天異常と関連すると考えられており、十分な摂取が必要です。ただし、ビタミン、ミネラルはバランスのよい食事をとっていれば十分摂取できますし、また、ビタミンAの過剰摂取は、先天異常を発症することもあるので、とりすぎもよくありません。ですから、サプリメントで補う場合は、決められた量以上はとらないようにして下さい。
更年期障害に対しては、大豆イソフラボンやハーブの一種であるブラックコホッシュなどエストロゲン(女性ホルモン)様作用のあるものがホルモン剤と似たような効果を示すとして人気があります。これらで注意すべき点は、やはり取りすぎることで、過剰摂取によりホルモンバランスをくずすことがあり、こういった点で妊婦さんや子供さんには勧められません。  バランスのよい食事がとれない場合など、サプリメントで補うのもよい方法ですが、これに頼りすぎて過剰摂取にならないよう気をつけてください。