平成19年 6月 18日  NO.147

麻疹に注意
成人麻疹が全国規模で流行しており、新潟県内でも発生の報告がみられています。麻疹は感染力が非常に強く、感染拡大を防ぐため、大学の休講などの措置がとられています。
ところで、妊婦さんが麻疹にかかった場合ですが、流早産をおこす可能性が20〜40%あるといわれており、また、子宮内胎児死亡をおこすこともあり、非常に注意が必要です。ですから、まず自分が麻疹にかかったことがあるかどうか、ワクチン接種を受けたかどうか確認してください。ところで、現在、麻疹の抗体検査は依頼が殺到して、すぐに結果がでる状態ではありません。また、妊娠中は、麻疹ウイルスワクチンは原則的には接種できません。したがって、麻疹にかかる可能性のある人は、とにかく、麻疹の疑いのある人に近づかないこと、麻疹の集団発生している地域に近づかないことです。
それにしても、人類と感染症との戦いの歴史はいたちごっこで、今回の麻疹のように、発生率が下がり、征圧されてきたかと思うと、これに対する免疫も落ちてきて、再び流行するような事態におちいってしまいます。我々にできることは、ワクチン接種をうけるときはきちんと受け、あとは普段、免疫力が落ちないように、体調管理をしっかりしていくことでしょうか。