平成19年 7月 16日  NO.149

妊婦健診
妊婦健診(妊婦健康診査)のはじまりは、今から半世紀以上前の192030年頃のようです。その頃、妊娠中毒症(妊娠高血圧症候群)による子癇(けいれん発作)が、母体死亡の最大の原因であったことから、妊娠中毒症の早期発見のために開始されました。その後、妊婦健診の有用性について、何度か検討がなされ、母体死亡や、胎児の早産、死産は、健診をきちんと受けていない人で多くおこることがはっきりし、改良を重ねながら現在に至っています。
最近は、エコーなどの医療機器の進歩、普及により、妊婦健診の内容が母体の健康状態中心から、胎児の状態についてもかなりくわしくみるようになってきました。それに伴って健診の回数も徐々に増え、現在は、妊娠24週頃までは4週間毎、36週頃までは2週間毎、それ以降は1週間毎で、合計で1315回くらいになります。ほとんどの方はきちんと健診をうけていらっしゃいますが、たまに受診がおろそかになる方もいらっしゃいます。そういう場合にえてして妊娠中毒症が出てきたり、貧血がひどくなっていたり、あるいは胎児の成長が悪かったりします。この機会に健診の重要性を再認識してください。