平成20年 4月 21日  NO.169

夏には北京五輪
今年の8月には、中国の北京で、夏季オリンピックが開催されますが、今は、各種目とも国内予選の真っ盛りです。ところが、開催国の中国は、4ヶ月後の開幕を目前にして、数々の問題に直面しています。一つは、チベット暴動に対する中国の対応に抗議して行われている聖火リレーの妨害や、国の元首が開会式への出席をボイコットする動きです。また、北京周辺の環境汚染の影響から、不参加を表明している選手もいます。
そもそも、オリンピックは、国をこえた汎世界的なスポーツの祭典と謳っていながら、国家の威信をかけた国対国の戦いの色彩が強く、参加する選手も、どうしても国旗を背負って競う意識をもたざるをえません。
過去にも、1980年のモスクワ五輪では、当時のソ連のアフガン侵攻に抗議して、日本をはじめ西側諸国が参加をボイコットしました。そして、メダルを有力視された選手たちも泣く泣くこれに従いました。
スポーツ(オリンピック)を観戦する側としては、もちろん、自国の選手の活躍をみるのも楽しみですが、純粋に、国をこえて、世界のトップレベルの選手たちの走り、泳ぎ、演技などのパフォーマンスをみて楽しむ人も多いと思います。政治的影響の少ない、トップアスリートの祭典としてのオリンピックをみたいものです。