平成23年 3月 7日  NO.244

リンゴ病に注意

今年は、リンゴ病(伝染性紅斑)がはやっています。子供に多く発症し、両ほほの紅斑が特徴的なことから「リンゴ病」と呼ばれています。成人では、発熱、関節痛といった症状が主で、頬の紅斑はあまりみられません。また、感染が起こっても症状のでない不顕性感染が約半数を占めます。

妊娠20週未満の妊婦さんが感染すると、約10%に胎児水腫(赤ちゃんの体に水がたまる)や、胎児死亡が起こります。妊娠20週以降に感染した場合には、これらのことはほとんど起こらないようです。そして、胎児水腫や胎児死亡は、感染から18週間後(時にはそれ以降)に発生するので、リンゴ病にかかった妊婦さんは、症状がなくなっても、しばらくは外来で一週間ごとにエコーで赤ちゃんの状態をみていきます。

リンゴ病は、パルボウィルスが原因の感染症で、妊婦さんのパルボウィルスに対する抗体の保有率は3040%と半数以下であり、また、感染力が強いので、今年は特に注意が必要です。他の感染症と同様に、うがい、手洗いが有効ですが、やはり、リンゴ病のはやっている集団になるべく接触しないようにするのが第一でしょうか。

もし、リンゴ病と思われる症状が出たら、まず電話をいれてください。そして、こちらから、受診の時間等を指示させていただきます。