平成16年3月29日 NO.64

妊娠中の食事について(U)
シリーズ2回目の今回は、食事のバランスについてお話しします。
栄養の基本となるのは、炭水化物、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミンの5大栄養素です。そしてこれらを前回お話ししたエネルギー所要量の範囲内でバランスよくとることが重要となってきます。
まず、炭水化物については、1日の摂取エネルギーの半分強は炭水化物で取るようにした方がよいので、1日3食とも しっかりと主食(ご飯やパンなど)をとってください。脂質は、妊娠中だからといって 特に多くとる必要はありません。むしろ、とりすぎに注意してください。たんぱく質は、妊娠中の所要量は1日65gで、非妊時よりも15〜20%程多くとる必要があります。
次に、ビタミン・ミネラルですが、これらは 妊娠中の必要量がぐっとふえます。特に意識してとるようにしてほしいものの1日の摂取量(カッコ内は非妊時)を以下にあげました。
          カルシウム 900r (600r)     ・鉄  20r (12r)
          ビタミンA 2000IU (1800IU)    ・ビタミンD 300IU (100IU)
          葉酸  400μg (200μg)
ただし、ビタミンAは妊娠初期にとりすぎると、胎児に先天異常がおこるおそれがありますので、とりすぎにも注意が必要です。