平成17年2月28日  NO.88

ウインタースポーツ考
もうすぐ立春ですが、今年はまだ寒気団が元気で、今のところ 春の気配は感じられません。
来年はイタリアのトリノで冬季五輪が開催されますが、今年はその前年で各種目の世界選手権が行われています。私は大学時代 スキー部に所属していましたので、その実力はともかく、ウインタースポーツは大変興味をもってみています。
スキー、スケート競技では、最近でも突然にこれまでの常識をくつがえす画期的な技術、道具が出現し、それにいち早く順応できた選手がトップクラスに躍り出てきます。皆さん よく御存知のジャンプ競技ですと、札幌五輪の笠谷選手の頃は、両スキーを閉じて平行にして飛んでいましたが、15年程前にスキーの先端を広げるV字飛行が出現し それがあたり前になりました。アルペン競技では、20数年前に旗門のポールが可倒式になり、滑走コースのとり方やポールの倒し方が変わり、また10年程前にはカービングスキーが出現し、滑り方自体が革新的に変わりました。ノルディックのクロスカントリー競技では、20数年前に突然スケーティング走法が現われ、現在ではクラシカル走法とスケーティング走法の2本立てとなりました。また スピードスケート競技では長野五輪の頃に、かかとの上がるスラップスケート靴が出現し、これにいち早く順応した清水宏保選手が金メダルを取りました。
スポーツ競技で勝つためには、よく心技体(精神力、技術、体力)の充実が強調されますが、ウインタースポーツでは さらにマテリアル(道具)の開発とそれへの対応、また自然条件(ジャンプ競技での風の影響が有名ですが)にも左右され、優勝候補がなかなか勝てません。今後もまた、革新的な技術や道具の出現が期待され、さらに勝負はいつもハラハラ、ドキドキで、ウインタースポーツ観戦はやめられません。