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中華トランジスタはmini-watterの夢を見るか (part5 15V編)

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まだ写真はありません。

おしながき

はじめに

国産のスルーホールの半導体の製造がなくなりつつあり、自作派にとっては暮らしにくい世の中になりました。
ラジオデパートも閉店する店が相次いでおり、通信販売に軸足を移したりして、秋葉原に行っても観光客ばかり目立つようになっています。
当ページでは今までも常識にとらわれない半導体を使用することを最近のモットー(笑)としており、また昨今事情によりストックのパーツを使えない事情が発生しました。
そこでトライしてみようと思ったのが中華通販です。Aliexpressというやつですな。電子部品に関しては恐ろしく安価であること、データシートにとらわれない自由な発想なスペックの部品が跋扈していることなどがあり、正直なところめったに自作しない人(つくった作品がonly oneでとっても大事な人)にお勧めできるものではありません。
結局部品のとっかえひっかえをやってるだけなのですが、ほんとうに部品が手に入らなくなる将来の日のためにこのページを残すことにします。以前のページを見返してみましたが、当時簡単に手に入っていた部品が数年したら全く枯渇しています。クラブ活動とかで使うのには安くていいんじゃないかもしれません。
今回のお題はトランジスタ式ミニワッターpart5 15V版です。ちなみにより中華色を増した19Vバージョンも作ったのですがそれは後日にまわします。
なお、著者はアメリカ在住中に中国の方には散々お世話になりました。だから中国人や中国という国自体に偏見はありませんが、その製品に関しては一定の疑義をもっています。

部品

PaaSでつくった基板のレイアウト。なんとなく色使いが実際の部品とそっくりで好き。

本稿は部品だけの項目が重要な一発ギャグのようなページになるわけですが、自分としてもおっかなびっくりだったために手持ちのmade in Japanな部品を多数含んでいます。

何点か半導体を測定してわかったのは、耐圧はともかくhFEやらIdssやらはだいぶてんこ盛りになっており、少なくともregitなやつの代わりに使ってもトラブルは起きにくくなってるんではないだろうかということでした。

左右チャネルで放熱板を共用しているのが気になる。写真中白いのはシリコングリスです。
ケースが小さいので、やたらすし詰めに。Keyのひとつは、かわのそばに。

製作

前につくったmini watter Ver 4.01のパターン図を流用しました。
バイアス回路についてはオリジナル通りとし、ただしダイオードは秋月で安く売っているUF2010を使用しています。ダイオードとトランジスタはとりあえず指でくっつけてなんとなく接触している感じで熱結合しました。
これも終段トランジスタのVBEとダイオードのVFの組合せが大事で本家の部品指定が厳しいのですが、要はこれもアイドリング電流が一定の領域に入ればいいわけだと思いまして・・・
詳細解説のページをみるとアイドリングが100mAくらいであればいいことがわかりました。これもアイドリングが流れすぎるとあっちっちになるのとA級増幅の範囲が広がってむしろ低ひずみになるわけなので、ま(略)
ケースはラジデパの2階で500円くらいで売っていたぺなぺなのアルミシャーシに組むことにしてチープ感を演出しました。実際チープなんだけど。

音について

聴感上では普通に鳴っているように聞こえます。
但し、当方には現在デジタルテスター以上の測定器がないので、周波数特性の測定や負帰還回路にかませるコンデンサなどのチューンナップはできません。これを瑣末なことととらえるか本質的なことととらえるかは各自の解釈次第だと思います。
ぺるけさんの本家のページは、本格的な音を、廉価に、かつ自作初心者の人でもなるべく容易に製作できるようにする、という明確な目的があります。だからそういう意味での部品指定は厳しいし、それすらも容易にするように部品の頒布まで行ってくださっている。
それに対しこのページは(略)ということなので、鳴ればいいというむしろ本家を冒涜しているような内容であるかもしれません。但し自分なりに「この部品指定はこういった背景があるのだな」と考えて記載をしました。
もしこのページをみて追試してくれる人がいれば幸いです。部品余ってるので相談に乗れますよー。


Last modified: Mon Oct 21 23:20:34 JST 2019