7月も半ば過ぎの暑い日,夕方6時頃,まだ明るい空を眺めながら,食事を始めることにしよう。テーブルクロスとナプキンは淡い水色,椅子は籐製。皿は上品なデザインの明るい色のリモージュを用意する。グラスはリーデル等という無粋なものは避け,サン・ルイでも用意したいところである。クリストーフルはちょっと洒落てジェルマンにしよう。
<アペリチフ>
Max Ferdinand Richter 1999er Brauneberger Juffer-Sonnenuhr Riesling Spaetlese
疲れた体が先ず欲するものは,水分,糖分,そして有機酸である。そこで,アルコール分は低め,適度な甘みとはっきりとした酸味が感じられる,上質のモーゼルワインをアペリチフにしてしまおう。ソムリエは絶対やらないが,真夏のアペリチフにドイツワインはもってこいである。
<オードブル>
Melon au Jambon
汗をかいた体は塩分を欲する。そこで,上質のパルマ産生ハムを用意し,適度に熟したプリンスメロンをこれで巻いてみよう。日本のマスクメロンは水気が多すぎるので,プリンスメロンくらいが丁度良い。これに,アペリチフのモーゼルをもう一杯飲むと,塩味と甘みのバランスが絶妙である。
<スープ>
Creme a la Vichisoise
今時スープ等出すかと言われそうであるが,汗をかいた体には冷たいスープが実に美味しく感じられるのである。作り方は上のリンクを見て戴くとして,この場合塩味をかなり強めにきかせてみよう。そして,シェリーを多めに入れる。
これはリモージュではなく,バカラの皿にでも入れたいところである。クリストーフルのスープ用は大きいので,デザート用のスプーンの方が良いかも知れない。
<ワイン>
Julius Spital 1997er Wuerzburger Stein Sylvaner Spaetlese Trocken
食事中に飲む辛口ドイツワインとして,これ以上のものは思い付かない。このワインの酸味は食欲を増進させるし,余計な甘みや華やかすぎる香りがないので,食事を楽しむには最適である。
<メイン>
Choucroute
真夏に温かい料理は食べたくないと言う人にお勧め。シュークルートの酸味が食欲を増進し,またソーセージの豚肉にはビタミンB群がたっぷりと含まれていて,体を元気にしてくれる。
<デザート>
Coupe Vosienne au Citron Vert
この際,赤ワインを開けてフロマージュなんてことはやめにして,冷たいデザートで締めよう。
台付きのガラスの器の中央にライムのシャーベットを盛りつけ,回りにブルーベリーを並べ,ホイップクリームを掛ける。パリの○○シェフ,勝手にレシピを変えてごめんなさい。m(vv)m
<食後の飲み物>
Infusion de Verveine au Menthe, Eaux de Vie de Mirabelle
食後はコーヒーではなく,アンフュージョンにして,快い眠りに向かおう。フレッシュのヴェルヴェーヌにミントをたっぷり加えたアンフュージョンは清涼感がある。
ディジェスチフには,フリーザーで冷やしておいたミラベルを楽しもう。ミラベルの香りを楽しむうちに,心地よい酔いが眠りを誘うであろう。