旅の手配について
※読むのが面倒な方は飛ばしてください。
昨年に続き、二度めのヨーロッパ旅行。昨年大変な労力を要した旅行の手配も、1年も経つと「楽しかったな」と思えるようになっていた。そこで、今年も再び個人手配でのヨーロッパ旅行を思い立った。さて、行き先はどうしようか? 最初に考えたのは去年と同じようにJALユーロエクスプレスを乗り継いで移動していくパターン。プラハから今度はブダペストに行き、ブダペストからウイーン、ザルツブルク、というルートを考えたのだが、これでは去年とあまりにも変わり映えがしない。もちろん、どの街も素敵なんだけど、どうせなら行ったことのないところを訪れたい。そこでふと思い出したのが、ネットで知り合ったお友達、Hamuさんが昨年スイスを旅行した時の旅行記。一人で鉄道を乗り継いでスイスアルプスを堪能してきたHamuさんの行動力と、美しい山々の写真にため息をつきながら何度も読み返したのだった。…そうだ! スイスに行こう(笑)!! 心は既にスイスアルプス。気付くと「アルプスの少女ハイジ」の主題歌を口ずさんでいる私。…と、昨年に比べると実にお気楽モードでスイス旅行を決めた。
そして、今回初めて挑むのはソウル発券(詳しくは下の<航空券の手配>の項目で)。日程的にはちょっときついけど、安いうえに悟空と同じ70%のマイルも積算されるし、アップグレードも可能。これを使わない手はない! そんなわけで、今回の旅行はソウルから始まることになった。
<今回の旅程>
移動方法と手配先・手配方法 宿泊と手配先・手配方法 1 成田→仁川
(JL951便・特典航空券のビジネスクラス)JALインターネット特典航空券
予約サービス(Web)ミレニアム・ソウル・ヒルトン ヒルトン・ホテルズ
(Web)2 仁川→成田
(JL954便・ソウル発券のエコノミークラス)世一旅行社
(メール)東京成田エアポート・ヒルトン 3 成田→ロンドン
(JL401便・ソウル発券+アップグレードの
ビジネスクラス)
ロンドン→ミュンヘン
(BA956便・ユーロトラベラー)世一旅行社(メール)
JAL特典予約デスク(пj
英国航空e−フライトプランナー
(Web・メール)ヒルトン・ミュンヘン・シティ 4 ミュンヘン→ヘレンキームゼー→ミュンヘン
(JALユーロエクスプレス)JPIヨーロッパ
(пEFAX)5 ミュンヘン→リンダーホーフ城→シュバンガウ
→ノイシュバンシュタイン城→ミュンヘン
(JALユーロエクスプレス)6 ミュンヘン→クール
(インターシティ他・1等車
スイス国内はスイスパス利用)ロマンティック・シュテルン eトラベル(Web) 7 クール→マイエンフェルト→クール
(スイスパス利用)8 クール→サンモリッツ
(スイスパス利用)カールトン 9 サンモリッツ市内観光 10 サンモリッツ→ベルニナ・ディアヴォレッツァ
→サンモリッツ
(スイスパス利用)11 サンモリッツ→ティラノ→サンモリッツ
(復路のみベルニナ急行・スイスパス利用)ベルニナ急行の指定券は窓口
で購入12 サンモリッツ→シュクオル→サンモリッツ
(スイスパス利用)13 サンモリッツ→ツェルマット
(氷河急行・スイスパス利用)指定券はJPIヨーロッパで手配
(пEFAX)ホテル・モンテ・ローザ 14 ツェルマット→スネガ→ツェルマット
(地下ケーブルカー・スイスパスで割引あり)15 ツェルマット→ゴルナーグラート→ツェルマット
(登山鉄道・スイスパスで割引あり)
ツェルマット→クラインマッターホルン
→ツェルマット
(ロープウエイ・スイスパスで割引あり)16 ツェルマット→ジュネーブ
(スイスパス利用)ノガ・ヒルトン ヒルトン・ホテルズ
(Web)17 ジュネーブ→ロンドン
(BA729便・ユーロトラベラー)
ロンドン→成田
(JL402便・ソウル発券+アップグレードの
ビジネスクラス)英国航空e−フライトプランナー
(Web・メール)
世一旅行社(メール)
JAL特典デスク(пj
機中泊 18 成田到着
<航空券の手配>
ソウル発券というものがある、ということは知っていたものの、そのシステムはさっぱり理解していなかった。冒険ができない性の(嘘つけ、という声が聞こえそうだ…)私には縁のないもの、と思っていたのだが… ソウル発券をよく利用しているというすーさん、最近バンコク発券にハマっているMariちゃんにいろいろアドバイスしてもらい、ついにソウル発券に挑戦してみることにした。今回手配する区間は昨年同様、成田−ロンドン・ヒースローの往復航空券。スイスに行くならチューリッヒまでJALの直行便があるのだが、昨年初めて乗ったロンドン線のビジネスクラスは、シェルフラットシートという傾きこそあれ、フラットになるシートなのである…。機内ではつい、お酒が進んでしまう私にとって最大の敵は足のむくみである。そこで、このシートが導入されている路線であり、かつ、乗り継ぎの勝手がわかっている安心感もある、ということでロンドン経由にしたのだ。
ルートが決まればさっそく航空券の手配。航空券のことで困った時にたまに覗く某航空系サイトで知っていた世一旅行社(とある宗教団体の関連だと言う話は有名だけど)にさっそく問い合わせのメールをしてみた。ここは日本人スタッフがいるため、日本語OKなのがありがたい。しかし、メールを送ってから1週間が過ぎても何の回答もない。その時、既に予定している出発日まであと5週間。取れなかった場合のことを考えてロンドンまでの特典航空券を押さえておこうか、とJALのHPを見てみると、特典航空券も既に満席。…もしかして、取れない…? 諦めかけた頃、ようやく回答のメールが来た。出発便は先発の403便が満席のため、401便を押さえたうえで空席待ちをかけてあるとのこと。帰国便は希望通り取れた。とりあえず、ロンドンまでは行けることがこの時点で確定したわけだが、出発便が確定しないことには乗り継ぎ便の予約ができない。とりあえず、2週間ほど待ってみたが、OKが出ないので、諦めて403便の空席待ちを取り消してもらい、乗り継ぎ便の手配、そして成田−ロンドン間のアップグレードの手配をすることにした。
まずはアップグレードの申し込み。特典航空券が満席になっている以上、空席は絶対ないだろう、と諦めつつも特典デスクに電話してみた。案の定、空席はない。仕方ないので空席待ちをかけた。もし、取れなかったら12時間エコノミークラスひとりぼっちの旅だ…。
実は去年の旅行でどうしても心残りだったことがあった。去年の最終目的地であったミュンヘンで、見逃していたものがふたつあったのだ。ひとつはミュンヘン市内のフラウエン教会の「悪魔の足跡」。もうひとつが最大の心残りであるノイシュバンシュタイン城。ドイツへ行ってノイシュバンシュタイン城を見ずに帰ってきたことが悔やまれてならなかったのだ。地図を見ると、ミュンヘンからスイスまではそれほど遠くない。だったらいっそ、去年の旅の終着点を今年の出発地として、去年の続きの旅行を計画してみてはどうだろう、と思いついた。なんだかちょっと素敵かも…(笑)。それに、最初の目的地の勝手がわかっているというのも心強いし。ということで、ロンドンからミュンヘンへ乗り継ぎ、帰りは…鉄道でスイスを横断しながら旅して、フランスとの国境、ジュネーブからロンドンに戻ろう、ということで決定。
こちらは去年と同じく英国航空への乗り継ぎなので、手配について不安はない。英国航空のサイトで時刻を調べ、e−フライトプランナーを利用して希望の便を連絡したところ、あっさりOK。代金も税込みで24820円。これで航空券の手配は終了! あとはアップグレードの空席が出るのを待つばかりだ。結局出発便については出発の5日前に、帰国便も帰国の3日前にOKが出た(スイス滞在中、たびたびJALの予約記録をチェックしてはため息をつく毎日だったのだ、実は…)。かくして、12時間エコノミークラスひとりぼっちの旅は免れたのである…。
ところで、「ソウル発券って?」という方のために… ソウル発券とは、ソウルを出発地、及び到着地として発券するチケットのこと。3大ピーク(GW・お盆・年末年始)が韓国と日本とではずれがあるため、日本でのピーク時の料金アップが少なく、その時期しか長期旅行ができない人にとってはメリットが大きいのだ。今回私が手配しようとしている区間は、仁川−成田−ロンドン−成田−仁川というもの。つまり、ソウル発成田経由ロンドン行き、ロンドン発成田経由ソウル行き、ということ。日本での途中降機(途中の経由地で24時間以上滞在すること)が可能なため、ロンドンから成田に戻ってすぐにソウルに行かなくてもよい。(※この手配編を書いている10月9日現在、私の手元にはこの時の未使用区間である成田−仁川の片道チケットが残っている。)そして、気になるチケット代は、税金込みで133万2000ウォン(約12万円くらいでしょうか?)。この時期普通にソウル、ロンドンまでのそれぞれの往復チケット(JAL悟空)を買ったらその2倍以上するだろう。そう考えると実においしいシステムなのである…。更にありがたいことに、このチケットは送料1000円で国際宅急便で送ってもらえるので、ソウルのオフィスを訪れる必要もないのだ。
さて、こんなにおいしいソウル発券だけど、問題になるのが、出発地であるソウルまで日本から行く手段と、到着地であるソウルから日本へ帰る手段である。何種類か方法はあるのだけど、私の場合は特典航空券を利用した。つまり、今、私の手元にはソウル発券の未使用区間の成田−仁川のチケットと、特典航空券の未使用区間である仁川−成田のチケットが残っているので、この2枚を使えばもう一度ソウル旅行ができるのである。
<鉄道・バスの手配>
わざわざドイツに滞在する最大の目的はノイシュバンシュタイン城に行くこと。これは、昨年の経験でミュンヘン発着のJALユーロエクスプレスのツアーがあることは知っていた。昨年はあいにく、日程が合わずに参加できなかったのだ。今年はあらかじめノイシュバンシュタイン城へのバスが出る曜日を調べて、それに合わせて出発日を決めていた。去年手配をお願いしたクリエイティブツアーズは社名が変わり、JPIヨーロッパという会社になっていた。HPのトップにあった電話番号に電話したら、その電話は旅行会社専用のもので、個人手配の場合は別の番号だということもわかった。教えてもらった番号に電話し、ノイシュバンシュタイン城へのツアーと、ヘレンキームゼー城半日観光のツアーの申し込みをした。
これも昨年の経験で鉄道の手配もこの会社でできることがわかっていたので、ミュンヘンからクールへ移動する列車(長距離の上、一応国境を越えるので、念のため座席を確保しておきたかった)と、氷河急行、ベルニナ急行の指定券の手配をお願いした。しかし、残念ながらベルニナ急行については予約が不可能、との回答。まあ、これは同じ路線を普通列車が走っているし、ダメ元で現地で当たってみよう、ということにした。
もうひとつ手配をお願いしたのは、スイスパス。これもHamuさんの旅行記で知ったもので、このチケット1枚でスイス国内のほとんどの国鉄、私鉄、バスなどが有効期間内は乗り放題、しかも、登山鉄道やケーブルカーなどもこのチケットを提示すれば割引になる、というもの。これもHamuさんからの情報で、スイスの鉄道はわかりやすいし、使い勝手がとてもいい、とのこと。だったら鉄道を有効活用しない手はない。しかし、この時点でいかにスイスの交通費が高いか、ということを知らなかった私にとって、15日間有効、1等車用で約5万円近くするこのパスはあまりにも高いのでは?と思ったのだが、いちいち切符を買うのも面倒だ、という理由で思い切って買ってしまうことにした。今思うと絶対買って得だった、と信じている…(スイスの鉄道やケーブルカーなどは信じられないほど高いです!)。
<ホテルの手配>
航空券と鉄道の手配が済めばあとはホテルの手配を残すのみ。まずはソウルのホテルだが、どうせ1泊だし、と勝手のわかっているミレニアム・ソウル・ヒルトンに決定。2日めは成田に到着するのが20時頃で、翌日正午のロンドン行きに乗るので、自宅に帰るのも面倒だ、ということで空港近くのホテルを予約することにした。これも比較的値段の安いヒルトンに決定。ミュンヘンは、JALユーロエクスプレスの発着地だ、という理由でシティ・ヒルトン、ジュネーブも比較的アクセスのよさそうなところにあるノガ・ヒルトン(笑)。一応ゴールド会員なので朝食も付くし、メリットもあるかもしれない、というささやかな希望があるので…。これらはヒルトンホテルズのサイトから簡単に予約できるので便利。
さて、あとはクール、サンモリッツ、ツェルマットのホテルだ。まずはガイドブックやインターネットで気になるホテルをピックアップ。その結果、クールでは300年の歴史があり、かつ郷土料理のレストランが評判である、というロマンティック・シュテルン、サンモリッツではサンモリッツ湖を見下ろす高台に建っており、景色がよいというカールトン、サンモリッツではぜひとも、モン・セルヴァン、と思ったのだが、改装中で営業していないとこのこと。そこで、モン・セルヴァンの姉妹ホテルであるホテル・モンテ・ローザに決定。これも昨年と同じく、eトラベルで手配した。
<手配や準備に当たってとても役に立った本・サイト>
ダイヤモンド社「地球の歩き方 ロマンティック街道とミュンヘン」 ありがちですが…(笑)
ダイヤモンド社「地球の歩き方MOOK ヨーロッパ鉄道の旅 vol.3」 氷河急行の沿線の見所、撮影スポットが紹介されています。
ダイヤモンド社「地球の歩き方BY TRAIN スイス鉄道の旅」 展望台ガイドが充実!
るるぶ「ワールドガイド スイス」 他のガイドブックに比べて施設の営業時間などの情報が細かく記載されており、見やすかった!
※ちなみに、これらのガイドブック類は、必要なページだけを切り取って持っていきました。
スイス政府観光局 http://www.myswiss.jp/ 都市情報や天気予報が参考になりました。
SBB Travel Online http://fahrplan.sbb.ch/bin/query.exe/en 出発地と目的地などを入力すると乗り継ぎ案内が表示されます。
氷河急行の時刻表 http://www.glacierexpress.ch/pages_en/timetableandprices/timetablesummer.html