スリランカの旅
2003年10月





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初めての南アジア・スリランカへ向けて出発した。
スリランカといって思い出すものは、
紅茶、宝石、ウィッキーさん...
他には何があるだろう。
飛行機の座席は通路側且つエコノミー最前列席。
幸先の良いスタートであった。


入国 ・ コロンボ


コロンボ郊外の夜の空港。

「タクシー、タクシー。」
「タクシー!」
「ヘイ、タクシー?」
「ホテルは決まってるか?」
「何処へ行くんだ?」
空港で待ち構えているタクシー客引き陣。
タクシー攻撃を受け、旅の始まりを実感する。

うるさいタクシーの客引き達に「トランジットなので」と嘘をついて、その攻撃をかわす。

実際、帰り便のリコンファームをする為に出国ロビーへ向かった。
『トランジット』というと皆、タクシーの客引きですら、親切にも出国ロビーの方向を指さしてくれる。
- スリランカ人っていい人たちなのかも! -


リコンファームを無事に終え、タクシーに乗ってコロンボ市内へ。(1,100ルピー)



その途中、タクシー運転手はニゴンボ行きを奨める。

「ビーチの直ぐそばにあるホテルはどうだ? チープでグッドなホテル知っているんだ。 それにコロンボへ行くよりずっと近いぞ。」

- 料金交渉は終えているのに今更何を。 -
- キックバックのたくさん貰えるホテルに連れて行きたいからって。 -

「ノー。 コロンボに行くんだ。 コロンボに。」
翌朝早めに次の地へ行くつもりだったので、交通便の良いコロンボにこだわった。



コロンボで1泊。


翌朝、早めに起きて出発。
行き先は、遺跡で有名なアヌダーラプラ。

ノーマル・バスよりグレードの高いインターシティーバスに乗った。
グレードが高いと言っても、それ程良いものではないのだが。

バスが満員に。 不快的にバスが走る。 重いバックパックはひざの上。
アヌダーラプラまで4〜5時間かかった。


アヌダーラプラの遺跡


アヌダーラプラに到着。
ゲストハウス名を運転手に伝え、スリーウィーラー(3輪タクシー)に乗り込んだ。


スリーウィーラーが走り出した。
「俺のゲストハウス、紹介するよ。」
ゲストハウスの勧誘が始まった。 ゲストハウスからキックバックもらえるからって強引過ぎる。 運転手のその勧誘を断ったが、どうしても運転手は応じない。
「コンペア、コンペア。 両方のゲストハウスに行くからその後、決めて。」

こっちの意思を無視して、運転手のゲストハウスの前に到着。
見るだけ見てみた。
残念ながら、意外にも良いゲストハウスだった。

比較する為、次に私の指定したゲストハウスに向かった。

私の指定したゲストハウス、部屋を見させてもらったが、料金の割りにあまり良い部屋ではない。 帰ろうとすると、ゲストハウスの人が引き止める。
「もうひとつ部屋があるんだ。見ていきなよ。」
部屋を見させてもらう。
いい部屋だった。 料金もさっきの部屋より1ドル割引するとのこと。

- 初めっから、この部屋見せてよ〜。 -
部屋は気に入った。
(蚊帳付きの部屋を見たのは初めてだったので、ここに宿泊したくなった。)
ゲストハウスはここに決定。

よりよい部屋に宿泊するのに、一度断って他の部屋を見せてもらうのも一つの手かもしれない。



ゲストハウスからレンタル自転車を借りて、いよいよ遺跡地区に出発。 ゲストハウスの宿主からは「遺跡地区ではガイド攻撃に遭うから気をつけろ」との忠告をもらう。


自転車に乗り、まずはイスルムニアへ向かう。

イスルムニアへ向かう途中、大仏の顔が見えた
いろいろな遺跡を周った。
  
イスルムニア
頂上からの見晴らしがいい


   
ルワンウェリ・サーヤ
アヌダーラプラの代表的な大仏塔
仏塔の直ぐ脇に立つと頂上は見えないのだが一歩下がると頂上が見える
仏塔のどこの脇でもそうであるので
仏塔はどこから見てもほぼ左右対称だということがわかる
紀元前に造られたと言うのだから驚きである
ルワンウェリ・サーヤを見終えたところで2人組みの男が話し掛けてきた。

  「どこから来たの?」
  「仕事は何してるの?」
  「年齢は?」
  「どのくらい長く旅行するの?」
  「どこ訪れた?」
など質問攻めに遭った。

  「この大仏塔についていろいろ説明してあげるよ。」

やはりそうか、金銭目的のガイドだな。

  -  「俺は、ガイドは要らない!」
  「俺達はガイドじゃないよ。」
  「友達としてさ。」
  -  「本当?」

本当に厚意としてならば、こういう出会いを大切にしたいのだが。
それでもこの2人、ガイド臭い。
後で、ガイド料請求するつもり?

ちょっと信じられなかった。

それでも、この2人が嘘をついてない可能性もある。
そうだとしたら、厚意は素直に受けたい...。
その可能性に賭けてみた。
もしガイドだったとしても、とことん戦って1ルピーも渡さないと心に決めて。

この2人は大学生で、ここの地元の人ではなく、どこかの地方からやってきたのだという。(この日は日曜日《休日》だった。)

彼らとは、ルワンウェリ・サーヤを見て、そのあと話をしながら有名な菩提樹まで行った。


菩提樹を一周したところで彼らは言った。
「もうすぐ、帰りのバスの時間なので、帰らなくっちゃ。」

- ここでガイド料払えって言うんじゃないだろうな。 -

「さようなら。」
...握手をして別れた。
肩透かしをくらった様だった。


ガイドなのではないかと構えていたが、彼らは本当に『友達として』接してくれていたのだとわかった。
良い人をはっきりと見抜けなかったマヌケな私がいた。

ルワンウェリ・サーヤで会った2人組みの友達

アヌダーラプラでは、警戒していたガイド屋に出くわすことは殆どなかった。

道を阻むのは牛の群れくらいであった。
牛の群れに恐る恐る近づいてみた。
襲ってくることはなかった。
- なんだ、余裕! -


以前、ミャンマー(ビルマ)で水牛に近づこうとしたところ、水牛がピタッと立ち止まりこっちに顔を向けてきたことがあった。 危険を感じた。 そして水牛の飼い主らしき人にも「(危険だから?)No!No!」と言われた。 

また、エクアドルの祭りでは闘牛を見た。 ケガ人が続出した。


しかし、ここスリランカ・アヌダーラプラの牛はおとなしく、近づいても大丈夫だった。

途中で出くわす動物たち(猿、リス、牛)、可愛かった。
   

一人で気ままに遺跡を周る。
いろんな人から声を掛けられた。
「Hello!」
「Are you from?」(スリランカの英語で[Where are you from?]の意味らしい。)
しかし声を掛けてきても、だいたいその二言で終わってしまった。

声を掛けてくる人は、地元アヌダーラプラの人よりも、彼らのように遠くから来た旅行者の方が多かった。



この地を訪れる旅行者に外国人は殆どいなかった。少なくともガイド無しで自転車で周っている外国人は私だけのようだった。
   
トゥーパーラーマダーガバ          →そこの付近のパレード



クッタムポクナ

この人工池の石段の一番下に亀の石像があった。
近づいてみると、石の亀はさっと池の中に逃げ込んだ。
どうやら本物の亀だったらしい。



ジェータワナラーマヤ


スリランカでは珍しい大乗仏教の仏塔だとか。
ジェータワナラーマヤは修復中の仏塔であった。
裏へぐるっと周ってみた。
修復作業者はなんとエレベーターで昇り降りしている。
- あのエレベーター乗ってみたい...。 -
乗せてくれないかな〜という表情で見上げてみた。
やはり甘かった。
そんなに簡単に乗せてくれるわけがなかった。
でも、もし日本人の可愛い女の子で且つチップをたくさんくれそうな人だったら乗せてもらえたかもしれない...そんなことを思ってしまった。






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牛の群れる湖畔の風景〜アヌダーラプラ

   



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