05/09/27《市長よ!テレビのパフォーマンスと著書の喧伝に打ち込む代わりに、市民の命と健康を守ってもらいたい。》 中田市長宛――脳血管医療センターの救急医療体制の復活と岩崎栄病院経営局長解任等の要望 「脳卒中から助かる会」(2006.3.2)

 

「脳卒中から助かる会」 http://join.web.infoseek.co.jp/ysbc/index.html

http://join.web.infoseek.co.jp/ysbc/youbou0927.pdf

 

資料

06/02/07市立脳血管医療センターに関する署名簿提出について 「脳卒中から助かる会」(2006.3.1

《みんな失望して辞める》 脳血管センター常勤医、4人が退職へ 「カナロコ ローカルニュース」(2006.2.28

 

 

平成17927

横浜市長中田宏殿

「脳卒中から助かる会」

代表 上野 正

同 吉田 孝

 

脳血管医療センターの救急医療体制の復活と

岩崎栄病院経営局長解任等の要望

 

私達は中田市長に対し以下の3点を責任を持って実行することを求めます。

 

1〕脳血管医療センターにおける1365日、24時間の脳卒中専門の救急医療体制を復活すること

 

2〕岩崎栄病院経営局長を直ちに解任し、横浜市民の生命と健康を大切にする、「患者本位の医療行政」を行う局長を任命すること

 

3〕消化器系外科医である福島恒男脳血管医療センター長を、脳卒中専門医で患者本位の病院運営が出来る医師と交代させること

 

説明

1〕センターの医師減少により36524時間救急体制が取れなくなった

センターの専任の医師約26人中、今年の4月からこれまでに9人、10月にかけてさらに2人(この内1人は名医として知られた畑隆志先生である)の合計11人が転出する見通しとなり、後は埋まっていない。

10月からは脳卒中の救急が土、日夜間は受けられなくなるという。しかも、36524時間、脳卒中専門の医師が待機する病院は市内には他に一つもない。最新の高度医療でセンターに及ぶところもない。

脳卒中はいつ起きるかも知れず、治療は時間との勝負と云われる中で、これは患者の見殺しに他ならない。助かったとしても、後遺症は確実に重くなる。

直ちに優秀な医師を採用して、センターの24時間待機体制を取り戻すこと

 

2〕岩崎栄病院局長は患者にとって敵である

(1)脳血管医療センターをなし崩しに無力化している

岩崎局長は、昨年衛生局参与であった時からセンターをリハビリ重点の施設とする方針を公表し、センター、特に急性期医療の先行きを不透明なものにした。

3月末に6人もの専任医師が辞めたあとの後任を来ないようにしている。特に脳卒中と関係の深い循環器系医師が居なくなった。

・消化器系外科医をセンター長にした。他にも循環器と比べれば脳卒中とはるかに関係の薄い、泌尿器科医と皮膚科医が専任に採用されている。

・その上、優秀な神経内科医の松岡慈子先生を衛生局の保健所廻りの役職に異動させ、センターの脳卒中急性期治療の機能を低下させた。

病院経営局長に就任してからは、センターの専任の医師6人を転出させた後を埋めず、特に夜間の当直を困難にした。6月には外科医をわずかに1名として、外科に関わる土・日の夜間医療を停止した。

さらに7月から10月にかけてセンターの中枢に当たる神経内科から3人の転出を許し、結局4月からセンター全体の専任医師の40%が失われる。

最大の問題は、以上により10月からセンターの土、日の夜間の救急が停止されることである。これは当初の計画に沿ったものであり、意図的と思われるが、患者にとっては致命的である。

 

(2)医療事故隠しの経験者であり、センターの事故隠しも

岩崎局長は、横浜へ来る以前、川崎協同病院の医師が患者に筋弛緩剤を与えて死亡させた事件の外部調査委員会の長として、「この事件は医療過誤でも事故でも無く、インフォームドコンセントに問題があった」だけであるとの結論を出した。ところが、裁判において事件の実態が明らかにされ、殺人事件であるとの判決が出た。公平に見て岩崎委員長は医療事故隠蔽の役割を果たしたと云わざるを得ない。

センターで一昨年の医療事故のうち既に判明した1件(亀田さんの件)とその隠蔽事件が昨年明らかになったが、センター内部でこれを指摘してきた松岡先生を医療現場から出して、保健部門に回した。これは医療事故隠しに失敗した報復人事としか考えられない。神経内科の同僚全員(一月新任の1名を除く)と他1名が署名入りで抗議した。

 

亀田さんの裁判が始まると、かつて謝罪し,処分まで行ったことと正反対に、横浜市は「医者は悪くない、インフォームドコンセントに問題があった」と、どこかで聞いたような事を主張し出した。

 

このような岩崎局長を任命した市長の責任は重大である。

 

横浜市の医療行政は悪性の脳腫瘍にとりつかれたかのようである。悪性脳腫瘍は直ちに切除しないと命を失うという。

 

3〕センターの医療機能低下と患者無視の運営

福島センター長は病院経営の手腕を買われての就任と云われたが、新センター長の下で実際に起こった事は、センターの相次ぐ機能喪失であった。脳卒中専門病院の重要性、治療の本質を十分理解できないためか、医師達が辞めたあとの後任を採用していない。公募も(放射線科以外は)行って居らず、積極的に後任を求める意欲が全く感じられない。その結果センターをこのような状況に置いた責任は致命的である。

また、センターから極めて優秀な神経内科医の畑先生を転出させるため、さらにセンターの医療水準の低下を招く。聞くところによると、センター長等の嫌がらせや圧力により、いたたまれず転出ということである。

10月には、畑先生がいなくなるのが分かっていながら、9月末に10月の畑先生の外来予約を受け付けて患者をだますような事をしている。受付に確かめても「畑先生が、診察なさいます」と答えさせている。「患者本位の医療」どころか「患者無視」である。

 

市長よ!テレビのパフォーマンスと著書の喧伝に打ち込む代わりに、市民の命と健康を守ってもらいたい。

 

◆センターの36524時間救急体制をもとの水準に戻すこと

◆岩崎栄病院経営局長を解任すること

◆福島センター長を更迭すること

 

責任を持って実行するよう要望します。

市長お得意の言葉どおりに「患者本位の医療」を実現するよう要望します。