俺のらーめんの食べ方


メニュー編

まず、初めての店では基本のらーめんを食べるようにする。つまり、スープと麺と少しの具が載った、
1番シンプルで安いメニューだ。(大概の店では醤油味となる。)それで、純粋にスープの味、麺の味、
チャーシューの味、これらとネギ等が絶妙なバランスで一体となった味を楽しむのである。

もっと詳しい理由は、らーめん論でも述べているので省略するが、自分でこう決めてしまえば店に入って
あれこれ悩む必要が無くなるし、後悔する事も少なくなるのだ。
客単価を上げようとあれこれ苦労している店側には申し訳ないが、俺はこれが1番だと思う。

但し、味噌味の方が旨いとか、明らかに評判メニューが存在する場合はこの限りではない。
あと、味付け玉子がメニューにある場合はなるべく食べるようにしている。なぜかというと好きだからである。

注文してかららーめんが出て来るまで編

らーめんを待つ間は店の雰囲気を味わうのである。つまり、内装、おやじの仕事ぶり、店員の応対etc
らーめんを食べるという空間を確認するのだ。らーめんに限らず、これは食い物全般に共通すると思うが、
ちょっとした事が味のプラスにもマイナスにもなる。どうせ美味しいものを食べるなら居心地の良い場所の方が
いいに決まってるし、それが外食の醍醐味だろう。

いよいよらーめん食べるぞ編

らーめんが運ばれてきたらまず、れんげでスープを2〜3口味わう。
そして麺を一口食って基本の味を確認してからコショーを入れる。
あと、忘れてはいけないのがチャーシューをなるべくスープに浸すという作業である。殆どの店がチャーシュー
は冷えた状態である。肉の脂というのは冷えているのと暖かいのでは数倍旨さが違う。

テーブル調味料について、俺はコショーは入れる派だ。元来獣肉が基本のらーめんはコショーは必須だと思う。
しかし、他のものについては極力入れないようにしている。これは理屈というより経験値だ。まれに旨くなる場合
もあるが、業務用のおろしニンニクやショーガは風味が悪いし、辛味は余程強烈な個性のあるスープじゃないと
味がわからなくなってしまう。
博多トンコツ系、天下一品以外ではなるべくテーブル調味料は入れないようにしている。

あとはもう冷めないうちに一気に食うだけである。他の具は一口だけ単体で味わって後は極力麺、スープと一緒に
口に入れるようにする。それが同じ丼に入っている理由だし、店側の主張でもあるのだ。そして何より旨い。

スープは最近は適量入っていて本当に旨いと感じた場合のみ全部飲み干している。
生活習慣病が恐ろしいお年頃なのでほんの少しだけ気を使っているのである。

番外編「らーめん、ずずずっと食う方法」

まず最初に丼内で麺がスープにちゃんとほぐれているかどうか確認する必要がある。
結構茹であがった麺をスープに入れるとき馴染ませが甘かったりほぐしが甘い店が多いので注意だ。
作る作業を見ていても確認できるので、厨房が見える店では気をつけよう。

で、麺がほぐれている、または自分で箸でほぐしたら今度は自分が一度に食べられる量よりちょっと少なめの麺
を箸で掬う。かならず少なめにする事が重要ポイントだ。

掬った麺は、丼から約20cmくらいの高さまで3回くらいスープから上げ下げする。そして丼から10cmくらいの
高さで箸に絡んだ麺を3回ふーふーする。なぜ3回かというと、あまり時間をかけると麺に絡んだスープが落ちて
しまうからだ。スープは、ずずずっと食うのにも必要だが、何より美味しく食べる必須条件でもある。
3回を守るため、熱さに合わせてふーっの1回の空気量を調節する。
ただ、ラード系脂でメチャクチャ熱くしてる店もあるので、基本は基本でホドホドにする。

麺が冷めたら口を麺まで持って行く。そして口を麺の束の太さにすぼめたら、必ずその形をキープする事。
唇を固定する感じだ。なぜかというと、ずずずっと食うためには必ず空気を一緒に吸う必要があるからだ。
で、箸で掬った麺は必ず束が細くなっていくので口が固定されていれば食い進むほど豪快にずずずっとなるのだ。
あとは思いきり良く空気と一緒に啜るだけだ。

口を麺を啜りながら束の太さに合わると、いわゆるちゅるちゅるという食い方となり、ずずずっとは決してならない。
隙間が無くなり空気を一緒に啜れなくなるからっだ。
しかし、どうしてもむせる場合は、逆にちゅるちゅると食べるのも手である。いわゆる女性食いだ。
こうすれば熱気が直接喉に当たらないので、むせる事はないはずである。

ずずずっ食いは、スープがはねたりもするし、ちょっとお行儀が悪く見えるので、まあ、良し悪しって事か。