C「おやつの後の運動」



「美咲ちゃん、いい子にたくさん食べたね。いい子だ、いい子だ。だんだん可愛い赤ちゃんになっていくねえ〜。お爺ちゃんは嬉しいよ。」
美咲の頭をいい子いい子しながら膝の上の愛児をゆすってきるのである。美咲の愛らしいお顔を覗きながら。
「おひいしゃま、みはきはおもはししはいまひた」
「おおっ、よしよし。おなかがいっぱいになって嬉しいのかい?さあ、おやつも食べたことだし、少し運動をしようかね。食べたあとは運動が一番だよ。美咲は赤ちゃんだけど、運動をして少しは鍛えないと、本宇土に歩けなくなってしまうからね。初枝や、美咲ちゃんに運動着を持ってきておくれ」
「はい、かしこまりました。すぐにご用意いたします」
美咲はおやつを食べさせられた直後にお漏らしをしてオシメを濡らしてしまったのである。そのことを『赤ちゃんのお口』を装着された不自由なお口で訴えているのであるが、老人は気が付かないのである。否、気づいているのであるが、老人はわざと知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいるのである。濡れたオシメのまま、運動をさせて、オシメを十分に蒸らすために。
「こちらでよろしいでしょうか?」
「おうおう、素敵な運動着だね。さあ〜着替えるよ。いい子にしているんだよ、美咲」
老人は後ろ手高手小手の縛めを解くと、ベビー服を脱がせ、運動着と称する半袖のセーラー服を着せた。一般のセーラー服と同じ紺色のセーラー服であるが、後ろにファスナーがあり、自分では脱ぐことができないようになっているのだ。肩はベビー服のように大きく膨らんでいて、二の腕を幅広の白いベルトがしっかり締め上げていて、そのせいか肩の膨らみがより強調されているように見える。老人は提灯袖のベビー服が大好きなのである。涎でセーラー服を汚さないように、オシメで涎をふき取りながら上手に着せていった。
「よしよし、上の方はこれでいいね。美咲、お手手は?」
手首にミトンを付けられ、老人の膝の上で胡座縛りにされていては、抵抗するだけ無駄であることを、美咲は十分に知っていた。
「はひ、おひいしゃま」
美咲は両手を後ろに回した。
「おうおう、いい子だ、いい子だ。手首はもっと上だよ。もっと高く、んっ、どうしたの?お爺ちゃんの言うことが聞けないのかい?悪い子にするとお仕置きだよ。ほら、もっと上にあげてごらん。よしよし、言うことが聞けないんだね。初枝や、革手錠を持ってきておくれ」
「はい、こちらに」
「おうおう、準備がいいね。よしよし、すぐに高い高いしてあげるからね。」
老人は膝の上で一所懸命に手首を上に引き上げようと努力している美咲を無視するかのように革手錠をかけていくのであった。美咲の両手は赤いなめし革製の革手錠がかせられ、ブラジャー式拘束具で手首を首の方にいっぱいに引き絞られた。二の腕には幅広の革ベルトがかかっている。すべてが赤で統一されていた。
「よしよし、これでよしと。次はブルマーだね。運動にはやはりブルマーがぴったりだね。ほら、みてごらん、美咲」
老人が美咲に見せたブルマーは襞のついた昔の提灯ブルマーなのである。しかも内側には厚手の生ゴムが貼ってあるのだ。生ゴム引きのオムツカバーの上から、さらに生ゴム貼りのブルマーを穿かせて、オシメをさらに蒸らそうというわけである。ベビーブルマー同様、ウエストと腿は白い幅広ゴムベルトでしっかり締め上げられ、7枚組の昼用オシメであるが、十分に膨らんでいて、さしもの提灯ブルマーモパンパンに膨らんでいた。
胡座縛りを解き、すばやく生ゴム引きの運動用紺の提灯ブルマーを穿かせたのである。
「可愛いね、美咲は。さあ、オシャブリだよ、アーン」
半そで紺の提灯袖セーラー服に紺の運動用ブルマー姿の美咲に大きなリングとツバのついたオシャブリを装着した。オシャブリなんかしなくても、美咲は『赤ちゃんのお口』で満足にお話ができないのである。老人はオシャブリも大好きなのである。赤ちゃんには必需品であると思っているのである。
「ハチマキもしうよね。赤いハチマキだよ」
赤いなめし革の拘束とぴったりマッチした。老人は震えるくらいの興奮を覚えたが、ぐっとこらえて
「さあ、廊下に出て運動しようね」
後ろ手高手小手に拘束された13歳の赤ちゃんを廊下に連れ出すと、そこには『アンヨは上手』が置かれてあった。車が4個付いたその乗り物は、13歳の赤ちゃんにアンヨのお稽古を強要する道具なのである。中央のU字型に乗せられると、美咲のアンヨはつま先立ちしてやっと立てる状態になった。足にはやはり赤いなめし革の足枷がかけられた。長さは30センチほどしかない。涎掛けが巻かれ、いよいよ運動開始である。
「さあ、美咲ちゃん、アンヨのお稽古をしようね。いっぱい運動しておなかをへらそうね。お昼のマンマをたくさん食べられるようにね。さ〜行くよ。アンヨは上手、アンヨは上手」
「ムムッ、ウックック、アガッ、」
オシメが蒸れて気持ちが悪くて仕方がないのに、こんな苦しい姿勢で歩かされるなんて。ひどいわ。だれか、美咲を助けて〜。」
しかし、その声も大きなゴム球を銜えさせられている美咲にはむなしい努力であった。老人は時には早くその器具を動かすので、美咲は足の送りが間に合わず、細いステンレスパイプにまたがってしまうのである。それも老人の狙いなのである。ちゃんとした木馬も用意してあるのだが、それとは別なのである。これはあるまでもアンヨのお稽古なのである。木馬責めとは違うのである。
「アンヨは上手、アンヨは上手。よしよし、もっとしっかり歩くんだよ。いい子にしないとお昼寝のときお仕置きだよ。」
老人はお仕置きの予告をしているのであった美咲にはわかっていた。しかし、どうにもならないのである。肩の大きく膨らんだ提灯袖のセーラー服に、襞付提灯ブルマー姿で厳重に拘束され、話せないようにおしゃぶりまで銜えさせられているのである。オシャブリや涎掛けは本来セーラー服には似合わないはずであるが、美咲にはピッタリなのである。13歳の赤ちゃんのために特注した品ばかりなのであるから。老人の愛情がこめられているのである。いつまでもいつまでも老人の愛児を励ます声と、13歳の赤ちゃんのくぐもったうめき声が長い廊下に響いているのであった。



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