市街地を抜けたのだろうか、人家がほとんどない道を30分ほど走ると、やがて車は右に曲がった。本道の二車線道路から左に登る道であるが、周辺は樹木が生い茂り、ほとんど直角に、しかも道幅が狭いために注意していないと通り過ぎてしまうような道である。5分ほど登ると通り過ぎた道が音もなく現れたステンレス製のガッチリした門で閉鎖された。門の前には「この道およびこれより先の道は私有地です。許可のない方の通行を禁止します」との大きな看板が。さらに登ると今度は急激な下りが5分ほど続き、再び登りになった。2回目の門が音もなく道路を閉鎖すると目の前が急に開けてきて、鬱蒼とした森に囲まれた大きな建物が出現した。石垣に囲まれた門からさらに坂を登り、「本殿」と称する建物の玄関に車は滑るように入って止まった。 「ウグッ、ムムッ、ンッンッ」 後ろ手高手小手縛りにされたまま対面おぶい紐でおばに抱かれた秋夫は、おむつで大きく膨らんだ提灯ベビーブルマーで覆われたお尻をポンポンと叩かれながら玄関から奥へ奥へと連れていかれるのである。 「あらあら、オシメが濡れていますね〜。濡れたら何て言うのかな〜?『叔母様、明子お漏らししちゃいました〜』って言うのよ。わかったわね。言ってごらんなさい。」 「ヒャダ、ヒャダ、ハレカ〜、ムッ、ムムムッ」 泣き騒ぐお口はおばの口で塞がれてしまった。 「明子、悪い子はお仕置きですよ。いい子にしなさい。彩乃、オシメ交換の用意は?」 「はい、奥様。出来ております。」 「そう。おうよしよし、いい子いい子」 秋夫はほとんど面識のない大柄なおばさんに対面だっこされて、お尻やら後ろ手に拘束されている手首やらベビー帽をかぶされた頭をなでなでされながら、口を吸われ続けているのである。エレベーターに乗ると彩乃は鍵を差し込んでドアを開けると「B3」のボタンを押した。普通のボタンは地下1階までしかない。この「B3」のボタンは鍵を差し込んでいるときに限って作動するように造られている。ドアが開くと目の前にセキュリティ室があり、大柄なメイドが待ち受けていた。 「お帰りなさいませ、奥様。その子が明子ちゃんですか?」 「そうなの。可愛いでしょ?」 「とっても!13歳の赤ちゃんだなんて、素敵ですね〜。男の子なのに女の子として躾られるなんて幸せな子ですこと。あっ、今開けます」 このセキュリティボックスは地下3階出入り口専用のため屈強な女性が配置されている。屈強と言っても見た目はとても素敵な女性であり、筋肉隆々といった感じは全くない。ただ腰のベルトには催涙ガス、手錠、三段伸縮棒を挿し、彼女自身も少林寺拳法3段、合気道4段、剣道3段の腕前である。 「どうぞ、奥様」 「ありがとう」 赤い絨毯が敷かれた廊下を突き当たりで右に歩くと正面に可愛い名札がかかっていた。「明子ちゃんのお部屋入り口」の名札が。 「ここが明子ちゃんが暮らすお部屋の入り口ですよ。」 部屋に入ると二人のメイドが待機していた。明子の躾係の美記と里奈である。二人とも身長は185センチもあり、柔道3段の腕前である。部屋の中は10畳ほどの広さであろうか、淡いブルーの絨毯が敷いてあり、こぎれいに整理整頓はされてはいるが、ここが育児室には見えない。 「奥様、どうぞ」 部屋の右奥に小部屋があり、その奥にピンク色の可愛いドアがあった。ドアの先にも赤絨毯の廊下があり、左右に部屋があるようである。そして突き当たりを右に曲がった一番奥に「明子ちゃん育児室」と描かれた札がぶら下がっていた。 里奈がドアを開けると、いかにも赤ん坊の部屋といった華やかで可愛い情景が現れた。ピンクで統一された室内の奥にはベビーベット、その上にはメリーゴーランド。横にはベビーダンス。三輪車にベビーオマル、食事用のベビー椅子。オシメを山のように積んだワゴン。へビーの部屋だということを強調すべくありとあらゆるグッズが置いてある。 「さあ、明子ちゃん、オンリしてオシメを替えましょうね」 おぶい紐から開放され、折り曲げられていた足も解かれてベビーベットの上に寝かされた秋夫はしかし、足を大きく開かれて固定されてしまった。 |
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