「おば様の赤ちゃん」九



「全くだめねえ〜明子ちゃんは。今日はこれくらいにしておこうかしら、どう里奈ちゃん?」
「はい、あまり無理せず、毎日練習させれば高く足が上がるようになると思います美記お姉さま」
「やっぱり。グランドバットマンの練習はこれまでにしましょう。次は何をさせようかしら?」
「トゥシューズを履かせて爪先立ち歩行の練習をさせてはどうでしょうか?美記お姉さま」
「あら、それはいいアイデアだわ。でもいきなりトゥシューズは無理じゃない、里奈ちゃん?」
「お馬さんに跨がせて歩かせてはどうでしょう?美記お姉さま」
「お馬さん?どんな?」
「この間試作した携帯用『三角木馬』なんかどうでしょう?美記お姉さま」
「三角木馬?あっ、そうだったわね。思い出した。さすが里奈ちゃんだわ。さっそく用意して頂戴!」
「その前に明子ちゃんのオシメを見た方がいいのではないでしょうか?さきほどお漏らしをしたようなんです」
「えっ、お漏らししてるの?だったらオシメを換えないといけないわね。里奈ちゃん、明子ちゃんをベットに寝かせて」
「はい、美記お姉さま」
「明子ちゃん育児室」のベビーベットに固定された秋夫は里奈にオシャブリを外された。
「明子ちゃん、ずいぶんお漏らししちゃったのね。中一にもなって。ちゃんと言ってごらんなさい。『美記お姉ちゃま、明子お漏らししちゃいました〜。オシメを換えてください』ってね」
「そんな。勝手にオシメを当てておいて、ひどい!」
「あら、赤ちゃんのくせに反抗的ね。もっとグランドバットマンの練習をしたいの?」
「ああっ、嫌です。あれは足が痛くて辛いんです」
「だったら素直ないい子にならないとね。いい子になれるの?」
「はい、なれます」
「なら、ちゃんとおねだりしてごらんなさい」
「美記お姉ちゃま、明子お漏らししちゃいました〜。オシメを換えてください」
「そう、いい子になれたわね。里奈お姉ちゃまにもいいなさい」
「ううっ、里奈お姉ちゃま、明子お漏らししちゃいました〜。オシメを換えてください」
「はい、わかったわ。その前にレオタードを脱いで着替えましょうね。おとなしくしてるのよ。暴れたらしたらお仕置きがきつくなるわよ。わかったわね、明子ちゃん?お返事は?」
「はい、里奈お姉ちゃま」
後ろ手高手小手の拘束を解かれると、ワンピース仕立てのロンパースを着せられ、再び後ろ手に拘束された。裾には花柄の刺繍が施してあり、可愛さを強調している。足は例によってステンレス製パイプによって大きく開かれたまま固定された。
「オシャブリをあげるわ。アーんして」
「あっ、許して、アッ、ウガッ、ムッ、ムーン」
秋夫が里奈の手によって銜えさせられたオシャブリはツバの部分にハローキティの絵が彫られた可愛いものだが、口中には直径4センチのゴムボールが挿入されていて、話すことはおろか、涎を飲み込むことも出来ず、赤ちゃんのように涎掛けを汚す他はないのである。
「わあー、とっても可愛いわ!ハローキティがとってもお似合いよ。お馬さんにも付けてあげるわね。オシメを換えてあげるわ」
「待って里奈。交換ではなく、追加よ」
「えっ、追加ですか?」
「そうよ。蒸れたオシメでよく反省することよ。どうしたら可愛い赤ちゃんになれるか。お話の仕方や態度もしっかり考えたらいいわ。このオシメを追加して、里奈ちゃん」
「はい、美記お姉様。これは私の」
「そう、里奈ちゃんの浴衣をほぐして作ったオシメよ。このオシメを当てられたら、きっと素直で可愛い赤ちゃんになれるわ」
「やだ〜、美記お姉様。それに2枚だけ?」
「そうよ。3枚当ててあるんだから2枚追加すればお股5枚、横2枚の計7枚。昼用の7枚組になるでしょ?」
「あっ、ねうですね。わかりました。明子ちゃん、聞いてた?私の浴衣で作ったオシメでゅよ。素直な可愛い赤ちゃんになりましょうね」
「ムムッ、ンッンッ」
グショグショに濡れた3枚のオシメの上から2枚のオシメが追加され、オシメカバーでくるまれてからロンパースの股下のホックが閉じられた。
「はい、涎掛けを付けてお馬さんにノンノしましょうね」
美記と里奈の二人に抱えられて、『良い子のお馬さん』に跨がされてしまった。秋夫が跨がされたのは三角木馬であった。携帯用ということでかなり小ぶりではあるが、四つの車が付いてしっかりした構造になっている。
三角木馬歩行責め
「里奈、トゥシューズを履かせて」
「はい、美記お姉様。明子ちゃん、つま先立ちの練習ですよ。バレリーナは皆このお靴を履いて、つま先立ちで踊るのよ。しっかり練習しましょうね」
「ムムッ、ムーン」
「ほら、じっとして。悪い子にするとお仕置きの追加がありまちゅよ」
これ以上お仕置きされたのではたまったものではないと、秋夫はおとなしくする他なかった。
「そう、いい子ね。しっかり履いてつま先立ちの練習をしましょうね」
トゥシューズを履かされた秋夫は里奈の手によって、麻縄で後ろ手高手小手にしっかり縛り上げられ、やっとつま先立ちが出来る高さにまで木馬を引き上げられた。
「さあ、歩くのよ。アン・ドゥ・トロワ、アン・ドゥ・トロワ」
秋夫が歩くたびに、チャイコフスキーの「くるみ割り人形」の曲が育児室に流れるのであった。
そして、秋夫の躾の様子はすべてビデオ録画されて保存されているのである。『明子ちゃんの躾の記録』というDVDに。13歳の少年がいかにして素直な可愛い赤ちゃんになっていったか、その一部始終が記録されていくのである。まだ『躾』は始まったばかりなのである。

「ツウシューズを履かせて爪先立ち歩行の練習をさせてはどうでしょうか?美記お姉さま。」



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