Moonlight scenery

          "The phantom thief appears." D 
 




 王宮の至宝をいただきに参りますと、思わせ振りな予告状を事前に送りつけて来た謎の人物。仮にも一国の、それも政権を担う王朝の主家の第二王子を誘拐するつもりかと、色めき立った内宮府による調査に引っ掛かったのが、某国を騒がせている“希代の怪盗”とあって、それなりに油断なく構えていたつもりだったのに。選りにも選って、護衛陣営の要である、仲間内のそっくりさんになって堂々と乗り込んで来ようとは。大胆不敵な怪盗による思わぬ展開に歯噛みしつつも、今は出し抜かれたことへ地団駄踏んでる場合ではないと、そこはさすがに切り替えも早い。
「ほんのついさっきなんだ。まだそう遠くまで離れてはいなかろう。」
 事情が通じている警備官二人へはその一声だけで十分。はいと頷き合って、それぞれの持ち場へと立ち戻る。仲間たちへ事の次第を伝えるために。そして、首脳部陣営の双璧二人もまた、
「行くぞっ!」
「ああ。」
 守るべき対象がいなくなった王子の寝室から外へと、足早に駆け出してゆく。勿論のこと、現状を最も把握しているという立場から一番効率のいい手配の指示を打つべく、携帯を取り出したサンジが、この非常事態に際して特別に立ちあげられた…大外回りの警備システムを統括している“臨時本部”へと連絡を入れた。
「…おう、ウソップか? やられた。相手はゾロに扮してルフィを連れ出し、まんまと逃走中だ。」
【なんだってっ?!】
 してやられたのが彼にも意外だったのだろう。驚きを隠せない大声が返って来たのへ、
「経緯は落ち着いてから報告するが、今は一刻を争う。」
 用件だけを簡潔に伝えることにする。
「ルフィはお気に入りのウッドストック柄のパジャマに、アイボリーの麻のカーディガンと黒の室内ばき。賊の方は、ゾロのいつものカッコで…。」
 すぐ隣りに立って周囲を油断なく見回しているゾロ
(本物)をチロリと見やって、そのなりを一応説明しようとしかけたが、
【あ〜、待て待て。】
 ウソップの側からの“待った”がかかって、
【そんじゃあサ、制服姿のゾロと一緒にいるルフィを探しゃあ良いのか?】
「………ああ。」
 何たる矛盾かと、胃が痛いのを通り越して笑えてきそうだ。本来ならば、最も安堵していい筈の構図が、今や“犯人と捕らわれの王子”という取り合わせ。さすがは臨時本部で、切り替えの早い相手だったから、これで十分、こちらの意は通じたようだったけれど。誘拐の実行犯が“王子の専属護衛官”へ扮してくれたというのは、さすがに意表を衝かれた事態。何せ、
「だ〜〜〜っ!! あまりに似過ぎとったから、手配のしようがねぇじゃねぇかよっ!」
 通話を切ってから連れへと振り向き、咬みつかんばかりの剣幕になっての八つ当たり。その雄叫びに合わせてのように、カカッと庭園内のライトアップ用のスポットライトが一斉に全て点灯されて。夜中とは思えぬ明るさに満たされた中庭へ、どこに詰めていたのだというほどの人員が、わっと飛び出して来たのだが、そんな彼らが揃って最初にしたことが。
「あそこだっ!」
「いたぞっ!」
「ちが…っ、待て待てっ。」
「隋臣長と一緒におられる。あれは本物のロロノアさんだっ!」
「え? そうなんですか?」
「でもさっき、ロロノア護衛官に扮した賊だと。」
「衣装から体格から、お姿はそっくりだと。」
 明るくなったから尚のこと。そして、こちらさんはその姿を隠さにゃならぬ後ろめたさはないもんだからと、堂々と胸を張って顔を上げて立っているご本人へ、初動捜査に駆け回り始めた仲間内の護衛官たちが…お約束のようにほぼ全員、まずはと声をかけ注視を向けてくる効率の悪さよ。
“…さっきの二人だな。”
 先程、思いも拠らず真犯人と直接顔を合わせ、言葉まで交わしたその上、それが犯人だったのだという絶大なる衝撃を受けた反作用というものか。気が動転したまま、手短に中途半端な状況報告をしたなと、心当たりはすぐにもついたが、まま、そうなってしまった彼らの心情も判らんではない。初動の基本、音よりも光よりも早くという大急ぎで動き出し、捜し当てねばならない状況なのは事実だし、ゾロにそっくりという特徴もまた、仲間たちへと説明するのに これ以上 判りやすい形容詞はなく。
“何せ、自分たちの目で見たものほど、確かなことはないからな。”
 写真や映像という間接的なものよりも遥かにリアルな“本物”から得た情報だということが、それを“確たるもの”として彼らの意識へ強く強く焼き付けてしまっている。ところが…これが案外と“直に視
(み)た”と言っておきながら、実はさほど真実を観察している訳じゃあない。後からあれが犯人だったのだぞよと教えられても、記憶の中には印象しか残っていないというのはよくある話だ。しかも今回の相手は既存の人間に似ていたものだから。よくよく見ていれば、実はホクロがあったかもしれない、実物より背丈がなかったかも知れなくとも、確認しようという意欲が安堵感からあっさりと減退していて見落としまくってしまう。どうしても相手へ顔を出さねばならぬ強盗などは、下手な変装をするよりも鼻の頭に絆創膏を貼る方がそれに気を取られて他の特徴を見られずに済むというのと同んなじ理屈であり、

  「あああ、何処に行ったんだっ!」

 他でもない、日頃シニカルにも冷静な金髪碧眼の隋臣長までもが、この狼狽
うろたえようですものね。(う〜ん、う〜ん) 彼にとっての誰より何より大切な存在が、今まさに賊の手中にあるという状況に、さしものクールガイでさえ恐慌状態へ陥りつつあるのだろう…というのは判らんでもないが、
「判〜かったから、当たるな キレるな。」
 さっきから、紛らわしくなるから目を離すまいと…というよりも、まんまと騙してくれた対象と瓜二つだってだけでも憎々しいのだろう。ゾロの腕をしっかと掴んだまま離そうとしない彼でもあって。感情が激しそうになっては、爪を立てるほどの力を込めるのが結構痛い。それに、機転が利いてこの王宮内を知り尽くしており、動きの軽快な頼もしい戦力二人、いつまでもこうやって一緒に行動しているのは何とも効率が悪いと思うゾロなのだが、
「お前は間違いなく本物なんだろうな。」
「さっきお前からの携帯に出ただろうがよ。」
「いいや、ウソップと話してた間に擦り替われたろうが。」
「…擦り替わってどうすんだよ。」
「決まっているだろう、無事に逃げるために“本物”に成り済ますんだよ。」
「肝心なルフィも連れずにか?」
「………。」
 やっとのことで理屈の不整合に気がついた彼かと、これで落ち着くかと思いきや、
「あああ…っ! 逃げ切れないって事で邪魔にされて、どこかに置き去りにされているのかもっ。」
 だとしたっても、日頃の隠れんぼでこの翡翠宮に関しては人一倍詳しいルフィだから、全く困りはしない筈なのだが、
「迷子になっていたらどうしてくれる。しっかりして来たようでも、ルフィはまだまだ子供なんだぞ?」
「………ああ、そうだろな。」
 これだけの剣幕の応酬、立ち止まっての言い争いではないところがおサスガだ…と。そのくらいは褒めて差し上げたくもなるような混乱ぶりの隋臣長さんであり。

  「………とりあえず、お前。
   紛らわしいから、背中に本物ですとかいうステッカーでも貼ってろ。」

  「眸がマジだが、本気で言ってるのか?」

 こっくりと頷いた隋臣長様、本当に眸がマジで血走りかけていらっしゃいます。逆らったら怖そうだぞ、これ。
(苦笑)
“…ったくよ。”
 相方がこうまで動転しまくりで混乱してくれてるお陰か、却って冷静なままでいられる護衛官殿は、執り成す術も判らぬまま、溜息混じりに周囲を見回した。けったくその悪い話だが、サンジと一緒にいることが、捜査の効率は落としていつつも“自分は本物だ”という証明にはなっている。周囲をばたばた駆け回る部隊別の探索グループが、どいつもこいつも一瞬ハッとしてから、慌てて目礼を寄越して来るからで、
“そうまで似てるっていうのかよ。”
 実際に見たのはさっきの二人とこのサンジの3人だけ。それと、
“メリー…か。”
 吠えなかったと。監視カメラのモニターで見た限りでは、警戒の素振りを見せず、尻尾を振って近づいてったとサンジは言っていたのだが、これがどうにも引っ掛かっている。ゾロは化粧品やら整髪料やらも極力使わないし、体を洗うセッケンも下手をすれば医療用の香料の入っていないものをわざわざ使うほど、昔からの習慣で自分に匂いをつけない性分をしているから。だから尚のこと、犬のメリーには嗅ぎ分けがつけやすい筈だのに。
“だが、待てよ。”
 メリーはただ“吠えなかった”だけであり、それは“ゾロだと区別した”ことにはならない。
“………う〜ん?”
 ぽちりと灯った小さな小さな何かが、胸の奥の方に見えて来かかったその時だ。


   「! いたぞーっ!」


 大きな声がざわめきの中にどんっと通り、それから。庭のあちこちを駆け回っていた護衛官たちの群れの流れが、少しずつながらも同じ方向を目指し始める。木立の梢や茂みの陰やら、はたまた中庭を囲む建物のあちこちを隈無く照らすため、固定されない幾つかが夜空を泳いでいたサーチライトが、するすると庭の奥向き、古めかしい作りの四阿
あずまやの屋根の上へと集まろうとしており、
「おい、サンジっ。」
「ああっ。」
 皆まで言われずともと、隋臣長さんもはっきりとした応じを返して来たから、ようやっと…混乱状態から我に返って下さった模様。そんな彼らが見やった先、豪華な装飾のための像が居並ぶ石作りの四阿がところどころに配置された、やっぱり手入れのいい芝生が広がる奥の庭の一角。そんな中では割とシンプルな型の四阿、頑丈そうな屋根の上の台座の部分に。集められたるサーチライトの光芒の目映さからか、顔を腕で覆っている男と、その傍らには…紛れもない王子様、彼らが彼をこそ探しているルフィ殿下が危なげなくも立っているではないか。

  「身柄確保っ!」
  「おおっ!」

 やっとのこと、見つけたぞっと。気が逸った皆が皆、芝生を蹴散らしてそこへと殺到しかかったが、
「待て待て待てっっ!」
 こちらさんもやっぱり、長い脚を繰り出しての疾走で駆けつけながらも。さっきまでの狼狽
うろたえぶりはどこへやら、サンジが素早く携帯電話を開いていて、
「各部署の各隊長は、部隊把握っっ! 前線部隊員の勝手な先走りは許さぬようにっ!」
 今夜のためにと立ち上げた特別回線なのだろう。隋臣長の出した指示へ、勇ましくも“了解っ”と応じた歯切れのいいお声は複数であり、
「ある意味であの状態は“籠城”へ雪崩込みかねんからな。」
「ああ。」
 そこに隠れていて追跡をやり過ごすつもりでいたのか、それとも逃走途中であったのか。ルフィという“人質”を小脇に抱えてよくもまあ登れたなと、場合が他人事であったならただただ感心するような場所。天井が高い四阿のその屋根の上へは、上るための階段やらハシゴやらは常設されてはおらず、シンプルなデザインの壁や柱にも手掛かり足掛かりは一切ない。見つかったことから気が動転したら? 逮捕しようと不用意に近寄れば、それだけで刺激を与えてしまい、手元にいるルフィへ何をされるや判ったものではないという懸念を乗せた指示を、素早く前線へ伝えてしまえる機転は相変わらずな、元の有能な相棒さんに復活してくれたのは良いとして。


  「………あれが、俺にそっくりだっていう怪盗か?」


 王子の傍らには、こちらを見下ろす男性が一人、小さな背中へ腕を回して寄り添っており。確かに…見慣れた服装をしているし、傍らにいるルフィとの対比から、体格ももしかすると同じくらいなんだろうなと思いはするものの、
「似てるじゃねぇかよ、紛らわしいほどにっ。」
 そうと言い切るサンジさんには悪いが、
「すぉうかなぁ〜?」
 思いっ切り目許を眇めるご本人。薄暗い夜陰を背景にしてのサーチライトの照射という、思い切り不自然な明かりに照らされている最中なので、緑色の短髪だという飛び抜けた特徴さえ微妙に違う色合いに見えるし、顔の方も…腕を盾にして眩しい明かりから庇っている格好になっているので、遠目の此処からでは良くは見えない。先程も変装云々でちらりと触れたが、忘れようがないほどに個性あふれるユニフォームだの、夢に出て来そうな仮面の何たらだのに変装しているというのならともかくも。素顔のまんまの自分と取り違えたと、そうまでそっくりだったのだと、さんざん非難めいた言われようをしたもんだから尚のこと、そうまで酷似している相手なのかと、こちらさんも気になっていたゾロだったらしく。やっとのご対面とあっての観察眼を、びしりと向けた彼だったらしいのだが、

  「あの程度の体格の似方で“そっくり”なんて言われるのは心外だよな。」

 どうやらそれが、ご本人としてのご感想ならしい。…まあ、怪盗に扮装されただなんて、あとあと不名誉には違いないですしね。え? そうじゃない?
“俺は表向き、素性を隠してる身なんだぜ?”
 あ、そうでしたそうでした。居るけど居ない護衛官でしたね、そういえば。そんな人物の特徴がそうそう広く知れ渡っていてどうするか。
「状況に翻弄されての人違いってやつなんじゃねぇのか?」
 ちょっとばかり似ていたことと、どんな下調べをしたのやら、物慣れた態度を取っていたから誤魔化されたんじゃあないのかと、片付けたいらしいゾロだったが、
「………あのな。」
 その“偽者”さんと至近でお顔を合わせたその上、選りにも選って…ルフィの眠る寝室の扉の番を任せた張本人だったサンジさんとしては、この自分がどうしてまた、そうしても良いという信頼を預けたのかを、信頼していたご本人から踏みにじられたような気さえしたのだろう。結果として間違えたには違いないが、似ても似つかぬ相手へ軽々しくも委ねるものか。本当だったなら、本人にだって譲りたくはなかったほどの大切な宝物の番だったのに。

  「じゃあ聞くが、何でまたルフィは寝室から何の抵抗もなく連れ出されたんだ?」

 これもまた譲れない事実がその点で、不意なあの閃光の直後にテラスへと退避して来た彼らを目撃した警備官たちが、実は怪盗だったあの男を“王子を庇っているゾロだ”と疑わなかったのは。連れられていたルフィが、さして無理強いされているようにも見えぬままに彼へと寄り添っていたからに違いなく、
「それこそ判んねぇだろうがよ。実は体の陰で凶器を突き付けられていたのかもしんねぇんだし。」
 騒いだら王宮内に仕掛けた爆発物のスイッチを入れるとでも脅されていたのかもと、護衛官殿が畳み掛けるように言い返しかけたものの、

  「ルフィはそこまで腰抜けじゃない。」

 真摯な顔つきできっぱりと言い切られては、
「…そっか。」
 二の句が告げなかったゾロだったとしても、責められはしないと思うよ、うんうん。この場でどうのこうのと論を展開している場合じゃないのも事実だしね。ただ、
「お前はこれを貼っておけ。」
 ばっちんと。手のひらで叩くついでのように、シャツの上からその頼もしい胸板へと貼られたのが。日本の往復はがきを開いた状態くらいの大きさの、赤い縁取りで囲まれた注意を喚呼するためのステッカー。そこに印刷されていた文言は、

  ――― 天地無用

 さすがに日本語じゃあ不自然ですかね?
(苦笑)
「…何でこんなステッカーを持ち歩いとるんだ、お前は。」
「たまたまだ、たまたま。」
 こんなもんじゃ全っ然、腹いせの足しにもならないが、
「よもやとは思うが、これからまた何か混乱が生じた時に、見分けがつかないと困ろうからな。」
 微妙に喧嘩腰のまま、きっぱり言い切り、四阿の周囲を取り囲む警備部の皆さんの立ち回りを見守る位置へと、一旦その足を止めたお二人さん。このまま逃げ場を封鎖する構えを取ろうということに運びそうで、
“それにしても…。”
 それならそれで、こちらの陣営、大部隊を動かす総指揮はサンジに任せりゃあいいとして。こちらは単独行動に出られる隙を見落とさぬようにと、構えを切り替えた護衛官殿。自分もまたその間近を目指して駆け寄りながら見上げたまま、視線を外しはしなかった四阿の上の情況に…ついつい小首を傾げている。不審な予告状には確かに“至宝を頂く”とあったのであり、それを“ルフィを連れ去ることだ”と読んだ自分たちの推量も間違ってはいなかったのだろうけれど。それは鮮やかに王子を連れ出したことといい、あんなややこしいところに隠れていたことといい、
“余程のこと、入念な下調べをしていて準備周到だったのか。”
 それとも…後先を考えてはいなかったのかなぁと。ゾロにはやはり、何だか腑に落ちない感触がしてならない様子。というのが、

  “こんな効率の悪い手があるかよな。”

 予告状を出したというだけでも分が悪くなっているその上で、この王宮内で無理から拉致しようだなんて力技を、しかもたった一人でやり果(おお)そうだなんて。どこをどう考慮しても、あまりにも危険で効率が悪すぎること。現実ってのは案外と、どこかで間が抜けてるもんだよと思いもするが、忘れてはいけない、相手は素人ではないのだ。だからこそ、
“追い詰められてるように見せているが…。”
 これでもう時間の問題だなんて思ってはいけない、まだ何か奥の手を出しそうだと警戒した方が良いのかもと。さすがはこちらさんも単独任務専任だった元・傭兵。あらためての緊迫を心に満たし、その感応器官を尖らせる。


   そして………。







            ◇



「ようやっと見つけてくれたようだな。」
「もっと見つかりやすいように、庭中を逃げ回ってくれたって良かったのに。俺、これでも足は速いんだぞ?」
「………あのね、王子。人質が犯人に置いてかれないようにって、ペースを合わせて一生懸命走ってくれちゃあ訝
おかしいでしょうが。」
「でも、俺は表向きは“ゾロ”に、避難しましょって連れ回されてたんだよ?」
「だったら尚のこと、とっとと逃げもせず、意味のない場所をばかり駆け回っててどうするよ。」
「あ、そっか。」
 ありゃありゃ、気がつかなかったよと。屈託なくも“うふふvv”と笑った王子様の口許を、大きな手がそぉっと覆う。人質が犯人のすぐ間際で やたらご機嫌そうにはしゃいでいては、やっぱり不自然だからで………。


   …………… あれれのれ?


  「さあさ、これからが本当の正念場だ。
   勿論のこと、王子の運動神経も頼り
アテにするからな?」
  「おうっ!」


   ……… もしもし、お二人さん? それって、一体?









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  *…おややん? この雲行きはもしかして?(苦笑)