石 割 山 ISHIWARIYAMA
石割山 (1413m)

平尾山 (1318m)

石割神社 (1310m)
    山中湖から望む 石割山 (中央)
平成23年 10月4日(火), 日帰り
   ★ 総所要時間: 2時間 40分
   ★ ハイキング標高差: 358 m
   行程行程・ハイキング
   行程ルートマップ


 富士五湖の一つ 「山中湖」 の北側にある山々は 「道志山塊」 と呼ばれ、最高峰の 「御正体
」 (1682m) を始めとした1000m前後の山岳が東西に連なっている。 今回はその中でも、特に
富士山」 (3776m) の眺望に優れて、しかも短時間で山頂に立てる 「石割山」 (1413m) への登
頂を敢行した。 行程が短く、体力的にも楽チンレベルの初級者向けコースなので、伝家の宝刀
"インチキ" を持ち出すまでもない! (笑)。
 石割山の中腹には巨石信仰の 「石割神社」 があり、山名の由来ともなった 「石」の字に割れ
た巨大な岩が御神体として祀られている。 幾つかある登山ルートの中から、今回は人気の 「
割山ハイキングコース
」 に準じた、「平尾山」(1318m) を経由する周回ルートを選択した。

            石割山(神社)・登山口

 東富士五湖道路の山中湖ICで降りて平野方面に向かい、山中湖の北岸を走る。 観光施設が
密集している反対岸に比べ、静かで快適な道だ。 平野から道志みちに入り、石割神社を目指
す。 広めの林道を上がり終点近くの所に、石割神社登山口と神社の駐車場 (無料) がある。
二ヶ所に分かれた広い駐車場で、トイレも完備されている。 道路と小川を挟んだ向かい側に赤
い鳥居があり、そこが神社の入口 & 石割山の登山口であり、また石割山ハイキングコースの入
口ともなっている。
鳥居をくぐると、いきなり急坂の石段が遥か彼方の上空まで延々と続いているではないか! (驚)
これは、正直とても辛い!!  はじめの50段くらいで、既にゼーゼー状態である (笑)、その数はナ
ント!  403段という事らしい。 途中に2ヶ所ほど 休憩用のミニベンチが置かれていたが、何度も
小休止してようやく最上段に辿り着いた。

    
        いきなり続く、急坂の石段                    富士見平

そこは 「富士見平」 と呼ばれる台地で 東屋(避難所) があるが、名前の割に富士山の眺めは
さほど良くない。 ていうか、この時は殆んど見えなかった (困)。 その先は、良く整備された林道
となっているが、依然として勾配は急だ。 時折、樹林間から大きな富士山の姿が見えるので 励
みにはなる (笑)。
林道の終点近くまで登ると、脇に「」 の巨木があり、御神木として崇められているそうだ。それ
を過ぎると 石割神社の奥社が現れた。すぐ横には御神体の巨岩が祀られており、近づいてみ
ると中央で真っ二つに割れている。 その割れ目は人ひとりがやっとすり抜けられる位の幅があ
り (太めの人は無理!!)、通り抜けて裏側に出れるよう 岩の前後に階段が付けられていた。
そこを通り抜けて祈願すると御利益があるとの事だが !? 、腹が閊えて 挟まったらシャレになら
ないのでヤメておいた (笑)。

           石割神社・奥社 

 神社の後ろからは本格的な登山道となり、歩きにくい急登が連続する。 所々に補助ロープが
掛けられた岩場や、段差の大きい尾根もあるが、危険な個所はない。 神社から20分ほどで急
坂が緩み、やがて明るく開けた石割山の山頂 (1413m) に躍り出た。 何と言っても、山中湖を前
景とした富士山の眺めが実に素晴らしい。

             石割山・山頂(1413m)

この日は若干大きめの雲が中腹から上の方に架かっていた為、すっきりクッキリ…とまではいか
なかったものの、雲から頭を出した富士山の雄大な景観は充分に堪能できた。 うーん、ヤッパ
リ富士は…登るより見る山だなあーっと、思ったりして…!? (笑)。 他に麓の忍野の集落や御坂
山塊
が展望でき、遠く南アルプスの山々も望める気持ちの良い山頂だ。

    
                   石割山 から望む、 山中湖 と富士山

 下山は西方向の 「大平山」(1296m) 方面に下る。イキナリの急斜面で、水の流れた跡が深い
溝になっていて歩きにくい。 まるで干乾びた川のような登山道だ。やがて松林に入ると傾斜が
緩んだ尾根道に変わり、しばらく進むと視界の開けた気持ちのいい草尾根となる。 鞍部からゆ
るい登り返しとなったあたりに東海自然歩道・分岐が現れる。 本コースはこの分岐から左側の
平野方面に向かうのだが、直進方面の尾根上を3分ほど行った所が平尾山の山頂なので、立
ち寄る事にした。 この山頂 (1318m) も、明るく広々とした草原状の台地で見通しも良く、とても
気持ちの良いところだ。 石割山と同等以上の景観が得られる。 更に尾根上の先に見えている
大平山の山頂からも同様であろう。一段と富士山に近づくので雄大な景観が得られると思うが、
今回はここで引き返すことにした。

     
       平尾山に続く快適な尾根道                平尾山・山頂(1318m)

 平尾山を後にして、来た道を東海自然歩道・分岐まで戻る。 尾根道からは石割山も良く見え
ている。 分岐を折れて平野方面に下る。 コナラの樹林帯となり、急な斜面には所々で木段が
整備されているので歩きやすい。 やがて、山中湖の眺めが良い 「台地」 に出ると小さなベン
チが置いてあり、そのすぐ先で再び分岐点が現れる。

              平尾山から見た石割山

ここで東海自然歩道を離れて、左側の狭い急坂路の木段を下る。 続いてつづら折りの山腹路
を抜けると植林帯の中に入り、斜度も緩んで歩きやすい道となる。
やがて水の音が聞こえ、沢べりに辿り着く。 小沢の浅瀬を渡り林道を歩くと小さなダムが現れ、
そのダム湖を回り込むと車道の終点箇所に出る。 車道の左側は休憩広場のように整備されて
おり、のどかな光景だ。 駐車場はそのすぐ下で、始発点とした石割神社の赤い鳥居も見えてい
る。

    ルート(林道)の終点付近、休憩広場 


 今回の周回コースは、短時間で雄大な富士山の景観が楽しめる快適なハイキングコースだ。
あくまでも初級者向けのコースであるが、適度に "山登り" の楽しさも含まれており、物足りなさ
は感じなかった。 体力的なキツさも殆んど無いから、ファミリー登山にも最適ではないだろうか。
ただし、一番初めの チョー長い石段登りだけは、昔の スポ根・青春ドラマの特訓シーン のよう
で、チョット辛かった (笑)。

 お決まりの温泉は、駐車場から413号線まで戻ってすぐの所に、山中湖平野温泉 「石割の
湯」がある。 幾つもの浴槽が整備され、きれいで充実した日帰り温泉施設だった。
行程が短く、時間的にも体力的にもゆとりがあったので、ゆったりとした気分で帰路についた。

                                                  ( 2011.10.15記)

立寄り温泉情報


トップへ

戻る