横浜市長選3候補:「自由社版歴史教科書」採択に関する公開質問状に対しても岡田政彦氏のみ回答、林文子氏は回答拒否、中西健治氏は回答せず 『しんぶん赤旗』(2009.8.28)

 

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik09/2009-08-28/2009082804_01_1.html 

 

横浜市立大学に関する公開質問状:岡田政彦氏から回答、中西健治氏回答拒否、林文子氏回答せず(2009.8.27)

無責任・ワイセツ・ハレンチ市長、中田 宏の置き土産:横浜市教委が「つくる会」主導の教科書採択、全国初 『「意見広告の会」ニュース477』より(2009.8.7)

“侵略美化の教科書 子どもに渡せない” 横浜市 4日に採択の動き 阻止の運動 急速に 『しんぶん赤旗』(2009.8.1)

 

 

中田宏前横浜市長は、「扶桑社版歴史教科書」採択問題で悪名高い山田宏杉並区長の盟友として知られているが、その中田前市長の“置き土産”の一つである「自由社版歴史教科書」採択問題に関して、明後日(30日)の市長選3候補に対して複数の市民団体から公開質問状が提出されていた。この公開質問状に対して、「横浜市立大学に関する公開質問状」と同様、岡田政彦氏(共産・新、党県委員会常任委員・元「しんぶん赤旗」記者)は誠意ある回答をしたが、林文子氏(無所属・新、民主推薦、前東京日産自動車販売社長)は回答を事実上拒否し、中西健治氏(無所属・新、自民市連・公明県本部支援、元JPモルガン証券副社長)は回答しなかったという。横浜市大の件と同様に、この件でも、岡田氏の真摯な対応ぶりと対照的に、林・中西両氏の対応ぶりには誠意のかけらも見られない。

 

 「横浜市大に関する公開質問状」では、民主主義の根本に関する質問であったにもかかわらず、おそらく、林・中西両氏には興味も理解力もなかったため、回答できなかったというのが真相なのだろうが、この「歴史教科書問題」では、勿論、お二人はご自身のご見解をお持ちのはずだが、それを投票日直前のこの時点で正直に吐露した場合、有権者の反感を買って選挙結果にマイナスの影響があると考え、敢えて回答しなかったのだと思われる。このように重要な政治的問題で、自らの見解を隠蔽したまま横浜市民の審判を仰ごうとする態度は、市民を愚弄するもの以外のなにものでもない。

 

 中田前市長は、“市民派”のクリーンなイメージで颯爽と登場したが、すぐに化けの皮が剥がれて、“えせ市民派”・“不正直”・“ウソツキ”政治家のダーティーな本性が露呈したあげく、“ワイセツ・ハレンチ”スキャンダルで“無責任”に辞任した。次期市長として有力視されているという林・中西両氏に、中田氏のような“不正直”政治家にはなってもらいたくないと思うのは、無理な注文なのだろうか。

(文責 ホームページ管理人)

 

 

2009年8月28日(金)「しんぶん赤旗」

歴史教科書採択で質問状

市長選候補が回答

横浜


 横浜市教育委員会が教科書取扱審議会の答申内容に反して自由社版中学校歴史教科書を採択したことに対し、市民団体が市長選(30日投票)の3候補に見解を尋ねた公開質問状の回答が25日、明らかにされました。

 市民団体は教科書採択制度の民主化を求める神奈川の会、子どもと教科書を考える横浜市民の会、教科書問題を考える横浜市民の会、教育委員会を傍聴する会の四つ。教科書取扱審議会の答申は自由社版教科書について「他民族の生活や文化の扱いがやや弱く、生徒の多様な見方や考え方を育てるにはやや適さない」と低い評価をつけていました。

 日本共産党公認の岡田政彦氏は(1)答申を無視し逆の判断をすることは「審議会答申を受けて公正かつ適正に採択を行う」とした基本方針の否定で採択の正当性に瑕疵(かし)がある(2)「権限と責任」といいながら無記名投票では説明責任を果たしていない(3)(次回から全市一括採択にしようとしていることについて)子どもたちや学校、地域の実態、実情に即した教育が困難になるため反対―と回答しました。

 民主推薦の林文子氏は「教育委員の独立性が発揮されたもの」としてコメントを控えると回答。自・公支援の中西健治氏は無回答でした。