誰も命令するな俺を却下しろマガジン 続・宇宙一気持ちよくなりやがれ
眠れぬ夜の大きなお話

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緑色。

僕は彼の顔をじっと見つめた。『凝視した』というのが正しい。
別に惚れた訳ではない。
とにかく、生れて初めて見るものに魂をすいとられたかの如く、視線は一点に集中した。
彼は何事もなくコーヒーを受け皿におき「そういえばさあ」とか言いかけて僕の視線と
あったとき、彼はぎょっとしたようだった。
「な、なんちゅう顔してんだい」

僕はつい、言ってはいけないことを口走ってしまった。
「あ...あなた...」

「あん?」

「本当に人間ですか?」





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