誰も命令するな俺を却下しろマガジン 続・宇宙一気持ちよくなりやがれ
眠れぬ夜の大きなお話

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読者に お詫びをせねばならない。
実はこの後、彼がなんと言ったか忘れてしまった!。
じらしているのではない、マジで忘れてしまったのだ。
たしか、そんなあたりさわりのない事を話したような気がする。逆に言えばあたり
さわりがなかった故に、記憶していないのかもしれない。
なんにせよ、僕にとっては、彼が日常的動作をしながら、日常では見られない奇怪
な生理現象を見せてくれた事に驚愕したわけで、未だにあの時の事を思い出すと冷
や汗が出るのである。


...さて、一応後日談があるわけで。

「おいおい、この前のあの汗の原因、解ったよ」

一ヶ月位して彼のほうからきりだしてきた。
「え?やっぱり宇宙人なんですか?」
「あのね...いや、眼鏡だよメガネ」

言い忘れていたが、彼は眼鏡をかけている。
要するに、眼鏡のフレームと汗が化学反応をおこして緑色になったという訳だ。
多分チタンフレームの眼鏡だったんだろう。僕の眼鏡もチタンだが、汗がつきやす
い部分には緑色の汚れがよくついている。
似たような現象は他でも見られた。例えばどこの航空会社か忘れたが、スチュワー
デスが赤い汗を流すということで一時期話題になった。実は離陸前に救命胴衣の着
用説明をする際に、塗料が顔についた物と判明している。


だが 宇宙人や異世界の侵略者は証拠を隠滅するのは得意ではないか。
万一ばれそうになっても、似たような自然現象があればそれを利用してうやむやに
出来るではないか。
そういった意味で、信用できることなんてこの世に存在しないのではないか。


だから、いまだに彼の顔を見る度、またも緑色の汗をながしていないかどうか疑っ
てしまう。万一メガネをかけていない状態で緑色の汗 をながしていた場合、僕
は火星にでも逃げようかと思っている。


おわり



※BLC責任者より

ここにあげられたエピソードは すべて本当に起こった事です。
作者である鳥取崎 優氏は私(POP.OFF)の高校時代からの友人
ですし、緑色の汗を流した彼に至っては中学校時代の先輩であ
ります。





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