バンダルバン県は、バングラデシュの東部・チッタゴン丘陵地帯にある。
バンダルバンの県都(実際には都というより田舎町)のバンダルバンは、メインの通りから少々奥へ踏み込んでみると、バングラデシュというよりは「ここはミャンマー(ビルマ)では?」と思えてしまうような風景が広がる。
アクセス
チッタゴンからバスで2時間ちょっと、コックスバザールからも(記憶では)3時間ちょっとで行ける。

言葉
バングラデシュの公用語はベンガル語。少数民族は各民族ごとに言語を持っている。しかし民族間の会話はベンガル語になる。
英語の通用度はかなり低い。

気温
年始ころは、日中でも涼しい。朝夕の水シャワーはきつい。夜は厚手のセーターが欲しくなる。(2005年)
5月ころは日中は日本の真夏並かそれよりやや涼しい。夜は気温が下がり、Tシャツだけでは寒い。(2004年)

町の見所&魅力
ミャンマーから流れてくるションコ川は人々の生活に欠かせないものである。髪やからだを洗い、食器や衣類を洗い、川辺で子供たちが遊んでいる光景が見られる。
K.S.Prueロードでは毎週日曜日と水曜日に市場が開かれ、山々から、(ときにはボートに乗って、)大勢の人々がやってきて賑わう。
僧院の近くの山の上には金ぴかのパゴタ(仏塔/ペゴタ)が建っている。
近郊にもいくつか見所がある。
私にとってのこの町の最大の魅力はたくさんの山岳少数民族に会えることである。
バンダルバンの人々
バンダルバンに住む過半数はベンガル人である。残り半分弱はジュマ民族と呼ばれる少数民族である。ジュマ民族のうちバングラデシュ国内では
チャクマ族が最も大きな人口の割合を占めるが、バンダルバンではその人口割合は多くなくマルマ族の割合が多い。
また、ラカイン族ボン族ムロン族トンチョンガッ族トリプラ族等も住んでいる。

チッタゴン丘陵地帯について
バンダルバンを含むチッタゴン丘陵地帯(CHT)ではもともと少数民族がたくさん住み人口の殆どを占めていたが、バングラデシュ政府の政策でベンガル人が多く住むようになり、現在では人口が逆転してしまっている。
両者の間でときどき衝突が起きている。

入県許可
(重要)
外国人がバンダルバン県に入る際には、
パーミッションが必要。(肝心な入手方法が不明で申し訳ございません...。チッタゴンで2〜3日くらいで取得できるらしい。)
町に入る手前で、軍のチェックがある。パーミッション無しで、運良く(?)軍のチェックを潜り抜けたとしても、ホテルにチェックインをすると捕まる。(2004年)
完璧に合法的に入県しても、警察がストーカーのように外国人旅行者の行動をチェックする。(「日本人はどこへ行った?」「どんな奴だ?」など町の人に聞き込んで調査をする。)(2005年)
旅の途中で
インターネットやガイドブックでは情報の少ないバングラデシュのバンダルバンを Masa M.がこの頁で紹介します。
バンダルバン案内
(バングラデシュ・チッタゴン丘陵地帯)
Masa M.のサイト内の関係ページ:

報告(旅行記等) ジュマ民族の町
2004年に初めてバングラデシュを訪れたときの、バンダルバン旅行記及びジュマ民族について。

写真(ひとびと) バングラデシュの人々
2005年に撮影した
民族別の写真。全てバンダルバン県内。

写真(ひとびと) アジアの人々
バンダルバンを含むアジアの人々の写真。

訪問国紹介 アジア
主な訪問国の簡単な説明等。バンダルバンに関してもほんの少しだけ紹介。
ホテル情報
ロイヤル・ホテル (Royal Hotel)
2005年元旦にオープンしたばかりのホテルでピカピカ。建物の中は『ナチュラルな感じ』をイメージしたようである。
オーナーは、マルマ族王の子孫であり(だから、このようなホテルの名前になったのかも。)、マルマ族についていろいろ話を聞くことができる。
レストランは建設中。メニューはベンガル・ローカルエスニック・中華を予定。
バスターミナルから来る場合のリキシャの相場は約6タカ。
シングル(トイレ&水シャワー付)で185タカ。ほかにも金額に応じて部屋の種類があるとのこと。(2005年1月)
グリーン・ヒル・ホテル (Green Hill Hotel)
商店街の入り口に近いところにあり、場所的に不便ではない。値段の割りに清潔だと思う。
レストラン無し。
シングル(トイレ&水シャワー付)で100タカ。(2005年1月)
レストラン情報
AMIRABAD
標準的なベンガル料理レストラン。
商店街のモンディー食堂
商店街にベンガル人が経営するモンディー食堂がいくつかある。モンディーとはマルマ族が食べる米でできた麺。ベンガル料理に飽きたらどうぞ。
隠れモンディー食堂
場所は覚えていないがK.S.Prueロード内にいくつかあるマルマ族専用食堂。マルマ族の知人と一緒じゃないと入りにくいと思う。
レグリー・キョン・レストラン (Hill Sight Resort Restaurant)
町からチムブック方面へ行く途中にあるツーリスト向けレストラン。中華もある。大きなベランダからは川の眺めがいい。オーナーはツアーガイドも行っているので旅の情報を入手しやすい。
ポールジョトンHotel&Restaurant
町から離れたやや料金高めのレストラン。ホテルもあるが、ホットシャワーがでるのではないかと思えるくらいの立派なもの。(ホットシャワーの有無は不明。)
ホリデー・イン (Holiday Inn)
メグラ入り口付近の観光客向けホテル&レストラン。あの世界的に有名なホリデー・インとはおそらく一切無関係だと思える。ベランダからの眺めがよく、料理も美味しい。
  民族紹介
ベンガル人
過半数を占めている。コーカソイド系。殆どムスリムだがブッディストもいる。人懐っこい人が多い。
チャクマ族
町ではあまり見られない。独特の服装なので見つけやすい。
マルマ族
県内ではジュマ民族中最も多い。ラカイン族と殆ど同じ言葉を話し、ビルマ語に近い。きっかけがないと子供以外はあまり話し掛けてはこない感じがした。
ラカイン族
女性は顔にタナカ(化粧の一種)を塗っているので見つけやすい。ビルマ語がわかる人がたまにいる。女性でもやや社交的。
ボン族
観光地・ショイロプロパート付近に集落がある。
ムロン族
観光地・チムブック付近に集落がある。
トンチョンガッ族
タイガル・パラに集落がある。社交的な感じがした。
トリプラ族
K.S.Prueを歩いていると呼び止められて、家に招待された。キリスト教徒が多いらしい。
ス ラ イ ド シ ョ ー
町の風景 近郊への案内
 マルマ語の挨拶
マルマ族の言葉はビルマ語に近い。文法は殆ど一緒。発音が多少異なる程度らしい。そういえば民族名の「ビルマ」と「マルマ」もよく似ている。
日本語
マルマ語
ビルマ語
こんにちは。 シークーバーヤ。 ミンガラーバー。
(ビルマ語のものは日常では殆ど使っていない。)

お元気ですか。 ゴーゴンラー? ネーカウンラー?
(ビルマ語の疑問詞無しの疑問助詞「ラー」はマルマ語もそのまま同じなようだ。)

有難うございました。 チェーヅーティンバーデー。 チェーヅーティンバーデー。
(ビルマ語もマルマ語も一致。)

バイバイ! タッター。 タッター。
(ビルマ語もマルマ語も一致。しかしマルマ族にはあまり通じてなかった気がする。)

日本から来た。 ジャパンガーラーデー。 ジャパンガーラーデー。
(ビルマ語もマルマ語も一致。)

「A(物)」は何処にありますか。 ジャマ「A」ヒーレレー? ベーマー「A」シュィザレー?
(結構使える言葉だと思う。)

「B(場所)」へ行きたい。 「B」ガーホトルラーキャンデー。 「B」ゴートワージンデー。
(これも結構使える言葉だと思う。)
『旅の途中で』 - Masa M.
バンダルバン町の地図 / Masa M.
バンダルバン・用語説明
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