脳血管センター医療過誤訴訟、横浜市長定例記者会見 (2005.7.16)
横浜市長定例記者会見質疑要旨(平成17年7月6日)
http://www.city.yokohama.jp/se/mayor/interview/2005/050706.html より
【抜粋の抜粋】
[市長]:・・・裁判になったそもそもについては、横浜市が認めたことと、社会的な常識のなかでそれに見合う賠償金はあるわけです。ところが、その10倍ぐらいの金額(賠償金)が求められ(注:2005年7月8日付「東京新聞」報道では、《市が認めたものと見合う賠償金の十倍ぐらいの、社会的な常識外の金額をふっかけられた》)、今裁判になっているわけですから、その中で主張すべき事は主張しなければ(なりません)。これは裁判なのです。・・・
[記者]:和解交渉でのやり取りと法廷での態度は違って当然ということですか。
[市長]:交通事故でも何でもそうでしょう。・・・原因がこちらにあるから、全部自分たちが悪いというわけではないでしょう。どの裁判もみんなそうです。・・・
[記者]:市長は、市が主張している答弁書(注:2005年7月8日付「東京新聞」報道では、《市は裁判で「医療過誤ではない」として原告の訴えを棄却するよう求める答弁書を裁判所に提出》)はお読みにはなっていますか。
[市長]:いいえ、まだ読んでいません。もう、裁判なのです。それが悪いのであるならば、裁判で指摘してもらえば良いのではないでしょうか。一旦裁判になれば、ここで、法廷を代理できるわけではありませんので、法廷で行ってもらうということです。
[参考記事ほか]
係争理由は賠償額 脳血管センター医療過誤訴訟で横浜市長 「東京新聞」神奈川 (2005.7.8)
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/msatou/05-07/050708tokyo-noukekkan.htm
第1回口頭弁論 横浜市が『医療過誤』を否定 脳血管センター訴訟 「東京新聞」神奈川 (2005.6.30)
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/msatou/05-06/050630tokyo-noukekkan.htm
脳血管センター 横浜市 医療ミスを一転否認 《患者側は「行政の経営する病院が、反省して改善する姿勢を見せないようでは、不幸な事故がまた続くのでは」と、怒りを通り越した様子でコメント》 「tvk News Topics」 (2005.6.28)
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/msatou/05-06/050628noukekkan.htm
「脳卒中から助かる会」ホームページ
http://join.web.infoseek.co.jp/ysbc/index.html
・・・・・・・・・・
【抜粋】
記者:
脳血管医療センターの訴訟の関係ですが、市は調査委員会の報告に基づいて人的な処分などを行っているわけですが、その内容と食い違うような内容の市の答弁に思えました。それについての所見、所感はありますか。
市長:
私は全然食い違っていないと思います。非があるところは認めているわけです。すでに総体的に横浜市の責任については、明らかにしたとおり、何ら変わりはありません。ただ、ことは裁判になったわけです。裁判になったそもそもについては、横浜市が認めたことと、社会的な常識のなかでそれに見合う賠償金はあるわけです。ところが、その10倍ぐらいの金額(賠償金)が求められ、今裁判になっているわけですから、その中で主張すべき事は主張しなければ(なりません)。これは裁判なのです。横浜市が何も悪くなかったと言っているわけではないわけで、それは例えば交通事故を起こして裁判になった場合、皆さんも考えてみれば分かるとおり、あなたは前も見ていなかった、あちらも見ていなかった、点検もしていなかった、これもしていなかった、ブレーキを踏むのが遅かった、アクセルはどうだったといって、全部私が悪うございましたという話では当然ないわけです。今、裁判になっているわけですから、その裁判の中で、司法の判断をきちんと仰ぐということに尽きると思います。
記者:
ただ、一部を認めているということではなくて、すべて棄却を求めている、と主張されているということですか。
市長:
そもそも横浜市はこれまで賠償金についてもきちんと対応してきましたし、和解を求めてきたわけです。しかし、裁判を起こされたのは横浜市なわけです。それも金額的には、今申し上げたように常識外の金額を請求された中での裁判ですから、その裁判に対して当然、横浜市は自分たちの裁判上における不利な発言を次から次に行うということはありえません。いずれにしても司法(の場)できちんと行ってもらえば良いのではないでしょうか。
記者:
和解交渉でのやり取りと法廷での態度は違って当然ということですか。
市長:
交通事故でも何でもそうでしょう。自分たちが認めてきた中で、きちんと話し合いがもたれるということに対して、不満なら裁判になるわけですし、そして裁判の中で、主張すべき事は主張して、その上で両者司法の判断をあおぐということに尽きるわけです。原因がこちらにあるから、全部自分たちが悪いというわけではないでしょう。どの裁判もみんなそうです。
記者:
そうすると裁判を戦う上での方法として、その答弁を書かれたということですね。
市長:
医療過誤がなかったとは言っていないわけで、総体としてあったことは認めているわけですし、インフォームドコンセント、あるいは、医師のきちんとしたチームの手続きがなされていなかったとか、そうしたことは全部、そのとおり我々に非があったということは今もって全く変わっていません。ただ、あれも、これも、どれも全て横浜市が悪いのではないかということについては、それは違います。そうしたことについては、当然裁判で言わなければならない話になります。
記者:
市長は、市が主張している答弁書はお読みにはなっていますか。
市長:
いいえ、まだ読んでいません。もう、裁判なのです。それが悪いのであるならば、裁判で指摘してもらえば良いのではないでしょうか。一旦裁判になれば、ここで、法廷を代理できるわけではありませんので、法廷で行ってもらうということです。