DGの編集版について
日本グラモフォンDGオリジナルスPOCG3789など
昨年(1997年)秋、shin-pは家を改装中に出てきた83年頃にNHK-FMから録音した53年のベト7キング盤(協会盤?)のエアチェックテープをきっかけとして、DGが行っている「編集」について疑問を持つようになった。
[1953年4月14日のDG盤と協会盤は同じ物?]さらに赤壁氏の情報によるとベト8も「1楽章の提示部が終わったところで、クラリネットだけがリピートするものと間違えて冒頭に戻りかかっていたはずなのに、DG盤では見事(?)に取り除かれて、あとには不可思議な残響が挿入されています。」という。
これについては、以前非WFとされたLP(フォンタナFCM53など) が反復しているため、当初は反復で練習していたということも考えられる。 −52年以降晩年の巨匠は演奏スタイルが変化し、それは楽譜の版も違うものを 使用しているケースがある。
以下shin-pが他にも「もしかする」ような録音を記しておこう。
@1953年5月31日の合唱
(なぜか日付をミスし、契約上の疑問も残る)
A1953年4月14日のベト8
(53年放送録音というのが本当はあるってことは?)
B1951年9月5日アルチュステ序曲
(同日の合唱は消去済みで、この演奏に聴衆の存在が感じられない)
これらのDG盤についてご意見のある方は[フォーラム]まで!
[1952年2月8日のブラームス第1(ヴェネティアディスクV1001)]
[1953年4月14日のDG盤と協会盤は同じ物?]
EMIの編集版について
98/02TESTAMENTのブルックナー8番は衝撃的な事実を私たちに突き付けた。
今までEMIが49年3月14日の録音(SFB放送録音=聴衆なし)としてきたものは15日の聴衆ありの実況盤と
同じ録音を含んだ編集版だというのだ。
これについてはimamura氏が試聴記を、そして96年に出たブルックナー歴史的録音集で(P)1964と記載されている
というレポートをOda氏が寄せている。EMI=編集版は事実のようだ。
これが、それだけで終わればいいのだが他にも疑問が湧いてくる。例えば、EMI輸入盤ブラームスの
交響曲全集で実況盤の4曲のうち、2番のみがバイエルン放送のプロデュースと記載されているが、他の
交響曲は、1番はORF、4&3番はRIASのテープを使っているはずなのにunknownとしている。
ということは−
もしかすると、著作権がらみのことかもしれない。EMIはデジタルリマスタリングなどの編集にも著作権があって
録音そのものが50年を経過したからといって、勝手にCDからコピーされないように編集した音源の所有権を自分の
ところにあると言いたいようだ。しかし、その「編集」というのが逆にWFの芸術を
なるべくオリジナルなままで聞きたいというファンから乖離している気もする。
ちなみに1番はクラウンパレット(パンテノン原盤)から1日違いの録音と称するものが出たし、4番もディスクルフラン盤(GCL盤LPのコピー)で22日放送録音
が出ている(TAHRAから正規盤が発売)。
[1948年10月のブラームス4番]
このEMIの編集に関する問題に詳しい「プライヴェート盤」製作者が
わざとありそうな日の録音日を記載したのかもしれない。
あと、そういうことがありそうなものは−
@49年のゲマインデハウスでのブル7
(実況ではないはずなのにLIVEとあるのは?)
A49年ティタニアのブラ3
B54年ザルツブルクのドンジョヴァンニ
C54年コンツェルトハウスのマタイ
これらのEMI盤についてご意見のある方は[フォーラム]まで!
[1948年10月のブラームス4番]