シェルヘン資料室について


91年ヴァーン・メディアから発売された65年のルガーノでのベートーヴェン交響曲全集は、クラシックファンに「ウラニア盤」以来の衝撃を与えたようだ。(ウラニア盤同様ノン・オーソライズだが・・)それまでのシェルヘンといえば、日本では「ウェストミンスター」レーベルで、へんてこな演奏をする指揮者というイメージしかなかったからだ。(バッハのブランデンブルクとマーラーは別だが)そして、この全集は録音もよく、シェルヘンの熱っぽく切れの鋭い演奏が余すなく伝えられている。第4第8の終楽章が特別すばらしい。そのシェルヘンのCDは最近、仏ターラから実況盤が多く発売されている。なかでも、マーラーの実況盤は聞き手の期待に違わぬ演奏である。そして、来年には現在ビクターから再発売されている「ウェストミンスター」のリマスタリングCDでも発売が予定されているという。(かなり膨大な量をシェルヘンは録音しているので全部は無理だと思うが・・)そんなシェルヘンのレコードをわかる範囲で集めてみた。
◎シェルヘンの場合はウェストミンスター盤には録音年が不明なものが多く「年代順」ディスコグラフィは現状では不可能ですので、作曲者別とし、シェルヘンの録音が多いウェストミンスター録音(現在の発売元は米MCA)、仏TAHRA発売のものはまとめて掲載する予定です。
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シェルヘン作曲者別資料室

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関連サイト

M&Aのヒストリカル・クラシック・カタログ
(歴史的名盤の発売元で有名な米M&Aのカタログ)

TAHRAのカタログ
(シェルヘン&フルヴェンの正規盤で有名なターラのカタログ)

PC−VANのCLAページ
(シェルヘン関連の話題満載!)

◎そのほか、米MCA(現在のウェストミンスター録音の発売元)のサイトもあるが、私の見た範囲ではクラシック系のカタログは掲載されていない。またヤフーのUSA版には「シェルヘンHP」と称する仏語のサイトが検索できたが、実際には別物だった。
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ベートーヴェン


●ベートーベン/交響曲全集 ルガーノ放送管弦楽団(スイス=イタリア語放送o、RTSI)放送録音(聴衆あり)
第1番(1965年1月8日ルガーノ放送局スタジオ)
第2番(1965年1月8日ルガーノ放送局スタジオ)
第3番(1965年2月12日ルガーノ放送局スタジオ)
第4番(1965年2月26日ルガーノ放送局スタジオ)
第5番(1965年2月26日ルガーノ放送局スタジオ)
第6番(1965年3月12日ルガーノ放送局スタジオ)
第7番(1965年3月19日ルガーノ放送局スタジオ)
第8番(1965年3月19日ルガーノ放送局スタジオ)
第9番(1965年4月5日ルガーノ放送局スタジオ)
初出CD=ヴァーンメディアVMCC1005−10('90=分売)
全集現役盤=山野楽器YMCD1013−7('95)
=学研プラッツ(クラウンレコード)('96・11)
正規盤=仏TAHRA TAH1024(1、2番)
伊エルミタージュ ERM143(5番、+リハーサル風景)
仏ACCORD 20162(6、9番)
▼初出のヴァーンメディアのステレオCDはそれまでの日本におけるシェルヘンのイメージを一新した。ウェストミンスター(現在は米MCAが版権を所有=新聞報道によるとMCAはEMIに吸収されるとも・・)のLPでおなじみのレパートリーが広く、なんでも奇天烈に演奏してしまう指揮者という先入観が崩れ去ってしまった。特に2、4、8番が最高の出来である。

●ベートーヴェン/交響曲全集 ウィーン国立歌劇場管弦楽団(1、3、6、7、9番) ロンドンフィルハーモニック交響楽団(実体はロイヤルPO、2、4、5、8番)
第6番「田園」のみステレオ(1958年10月22日録音)
第7番(1950年ころの録音='51年初出) 第8番(1954年6月録音)ほかの各曲は'50〜53年ころの録音
現役盤=米MCA(MillenniumClassics)MCD80077('96・11=第6&8)
▼ウェストミンスターの全集については、日本初出のころ('52年)のことは資料不足でほとんどわからない(第2、5番=MLS108、第9=MLS103−4という番号が判明)が、近年では86年3月に「第7番」のLPがワーナーパイオニア(現パイオニアLCD)からG10513として発売されている。また米MCAのダブルデッカーシリーズでは第1、3、6、8番がMCAD2−9802('92)として出ている。(現在は廃盤か?)今後JVCのシリーズでもシェルヘン指揮のものが発売予定とされるが、ベートーベンはでるのだろうか?(米MCAのシリーズでは6&8番のみが発売された)

●ベートーヴェン/フィデリオ序曲集(レオノーレ1、2、3番&フィデリオ序曲)ウィーン国立歌劇場管弦楽団 52年ころの録音 米ウェストミンスター1953年初出(LP)
●ベートーヴェン/エグモント、献堂式、アテネの廃虚、シュテファン王、プロメティウス、コリオラン序曲 ウィーン国立歌劇場管弦楽団 52年ころの録音 ウェストミンスター
▼フィデリオの4つの序曲集はパイオニアからG10601('88/5/25)として、日本初発売のLPが出て以来廃盤。他の6つの序曲集は不明。

●ベートーヴェン/エグモント全曲 オーケストラ不明 仏デュクレテ・トムソン

●ベートーヴェン/プロメテウスの創造物、エグモント序曲(’60)大フーガ、アテネの廃虚、献堂式(’62・4・25)ライプツィッヒ放送O(プロメテウス&エグモント) ルガーノ放送O
プロメテウス=TAH103、エグモント=TAH107、ほか=TAH124−6
▼すべてモノーラルだが、大フーガ以下の曲目は、フルニエとのドボルザークに先立って演奏されたものである。そのドヴォコン&ブラ3はターラ以外にエルミタージュからも昨年末に正規盤が出た。(EMR145=ヴァージン池袋店の宣伝ではターラ盤より録音は上とされる)

●ベートーヴェン/ピアノ協奏曲全集 ウィーン国立歌劇場管 パウル・パドゥラ=スコダ(p)('51年ころ)
▼日本では52年に初出ののち、62年1月にキングから全集が発売(WX4-1)されて以来廃盤。ただし第4番のみ、パイオニアから86年5月にG5902としてLPが出た。

[バッハ]


マーラー


●マーラー/交響曲第1番「巨人」@ ロンドンフィルハーモニック交響楽団 1954年ロンドンウェストミンスタースタジオ 米MCA MCAD9833('92) パイオニアG10504(LP='85・11・28)
▼モノ期の名盤とされていたもの。

●マーラー/交響曲第2番「復活」@ ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1958年ウィーンコンツェルトハウス 米MCA MCAD9833('92)
▼ステレオ初期の名盤。ゆっくりとしたテンポで歌い上げている。

●マーラー/交響曲第3番@ ライプツィヒ放送o 1960年9月1日ライプツィヒ(ライヴ) 仏TAHRA TAH101−2

●マーラー/交響曲第5番@ ウィーン国立歌劇場管 1953年7月ウィーンコンツェルトハウス 米MCA MCD80081('96・11) PALLADIO

●マーラー/交響曲第5番A ミラノ放送o(ライヴ)録音日不祥 AsDisk

●マーラー/交響曲第5番B フランス国立管弦楽団 1965年11月シャンゼリゼ劇場(ライヴ)キングKICC171 仏ハルモニアムンディHMA195179
▼3楽章の大幅カットにブーイングする聴衆と「ブラボー」を叫ぶ聴衆の賛否両論渦巻く会場の風景が伝わる超名演!録音もヒスノイズが気になるが音自体は明瞭。アダージェットも深い感慨に浸らせてくれる。

●マーラー/交響曲第6番@ ライプツィヒ放送o 1960年9月4日ライプツィヒ(ライヴ) 仏TAHRA TAH110−1
▼上記第5以上の興奮を与えてくれる名演奏。

●マーラー/交響曲第7番「夜の歌」@ ウィーン交響楽団 1950年6月22日ウィーンムジークフェラインザール オルフェオc228901A
▼ウィーン芸術週間でのライヴ。3日前の第9も同じレーベルから発売されている。

●マーラー/交響曲第7番「夜の歌」A ウィーン国立歌劇場管弦楽団 1952年7月ウィーンコンツェルトハウス 米MCA MCD80082('96・11)
▼最近でたMCAのシリーズは録音もよく、ステレオでないということがマイナスにはなっていない。

●マーラー/交響曲第7番「夜の歌」B CBCトロント交響楽団 1965年4月25日トロント(ライヴ) M&A原盤 キングKICC2077('90)
◎夜の歌にはもう1枚、パリ・オペラ座oとの録音が残されているという。

●マーラー/交響曲第8番「千人の交響曲」@ ウィーン交響楽団 1951年6月12日ウィーンムジークフェラインザール 仏TAHRA TAH120
▼ウィーン芸術週間でのライヴ。

●マーラー/交響曲第8番「千人の交響曲」A ベルリン国立歌劇場管 1951年10月4日ベルリン 仏TAHRA TAH110−1

●マーラー/交響曲第9番@ ウィーン交響楽団 1950年6月19日ウィーンムジークフェラインザール オルフェオPHCF5213('91・2・25)
▼ウィーン芸術週間でのライヴ。3日後の第7も同じレーベルから発売されている。

●マーラー/交響曲第10番〜アダージョ ウィーン国立歌劇場管 1951年ころウィーン PALLADIO

●マーラー/交響曲第10番〜アダージョ ライプツィヒ放送o 1960年9月4日ライプツィヒ TAHRA TAH101-2

●マーラー/亡き子をしのぶ歌 ツェルヴィナ(S)ライプツィヒ放送o 1960年9月1日ライプツィヒ TAHRA TAH110−1


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今後にご期待ください。