●再 訪 /平成16年10月18日(月), 日帰り ★ 総所要時間: 5時間 35分 ★ ハイキング標高差: 656 m
*****続 報(Part-2) *****
3日前には谷川連峰に初冠雪が観測されたので少し心配になったが、その後の気温低下はな
く、山頂付近に積もった雪も殆んど消失していたのでギリギリのセーフ!! 何とか冬支度前に、 間に合ったという感じである(笑)。 なお、谷川岳の状況は『谷川岳ロープウェイ株式会社』の公式ホームページ (http://www.
tanigawadake-rw.com)にライブカメラ映像と共に毎日更新されているので、出発前に最新のコ ンディションが確認できて助かった。 谷川岳の概要は前回のページを参照して頂くとして、今回の目的は勿論 ”リベンジ” !! 双耳
峰である谷川岳のふたつの山頂に立つ事であり、コースは当然の如くロープウェイを駆使した 「天神尾根コース」で決まりだ!! (笑)。 樹林帯の切れ間から覗く谷川岳
![]() 当日の天候は上々である。関東都心部からの日帰りも充分可能であるので、早朝に出立し
て土合口の駐車場に入り、早速ロープウェイに乗車する。 紅葉の方は「まだ始まったところ‥」といった感じだが、充分にきれいな景観だ。少し雲が多め
だが、谷川岳を始めとした周囲の山々が良く見渡せる。 約10分で、一気に1321mの天神平まで運んでくれた。谷川岳の双耳峰が堂々とした姿を見せ
ている。こうして見ると、本当にアルプスに引けをとらない風格で、2000mに満たない山とは信じ がたい感じである。 平日であるにも拘らず、けっこうな数の人たちが天神平に集まっていた。殆んどの観光客達
は、ここから更にペアリフトに乗り継いで天神峠の展望台へと向かうが、こちらはゲレンデを横 切り山腹の道を緩やかに登って、天神尾根の登山コースに入る。 ![]() しばらくすると、先の天神峠展望台から下降してくる道と合流する。 先日の初冠雪が解けた為に、道がぬかっていて滑りやすいが、随所に木道が整備されていた
ので助かった。 樹林の間から時々谷川岳の姿を見ながら、小さなアップダウンを繰り返していくと「熊穴沢避
難小屋」に出た。ここは、無人の小屋で5〜6名が中に入って休む事も可能だが、外で給水だ けして先に進んだ。 やや勾配がきつくなり、岩の露出した箇所が増えてきて、途中にクサリ場も現れるが、特にク
サリがなくても通過できる程度のものである。森林限界を越えて更に進み、露岩の小山を乗越 えたところが第一見晴で「天狗の溜まり場」と名づけられた展望スポットである。岩の上に荷 を降ろして休憩する事にした。 ![]() ![]() 第一見晴から天神尾根コースを見下ろす 噴煙を上げる浅間山を遠望
既にたくさんの登山者達が先に休んでいて、山座同定をしていた。 正面の谷川岳から左手に広がる「俎ー(まないたぐら)山稜」の稜線が、ひときわ美しく雄大な
景観である。右手に続く、本格山屋さん御用達の「西黒尾根」もきれいな眺めだ。後方には、 登ってきた道筋の奥に天神平も見えている。 少し雲が多めだが周囲の山並も壮大な広がりを見せてくれている。富士山だ‥、アルプスだ
‥、という声もチラホラ耳に入ったが、ちょっと自分には確認できなかった。だが、遠方の高い ところに噴煙をなびかせた「浅間山」の姿を見る事はできた。 ![]() 山頂に続く天神尾根の一本道を更に登ってゆく。階段状の岩場やガレ場をわたり「ザンゲ
岩」を過ぎると、ガラガラした岩を丸太で押さえた歩きにくい階段状の道が続く「肩の広場」に 出る。ここで西黒尾根と巌剛新道からのルートと合流して、まもなく「肩の小屋」に到着した。 ここまで来れば、山頂はもうすぐ先である。ケルンの積まれた小屋の脇を通り、10分ほどで
手前の山頂「トマの耳」(1963m)にたどり着いた。 谷川岳の主峰はトマの耳とされており、「薬師岳」なる別名もあるそうだ。そこには、山頂を示
す碑と方位盤が岩の上に埋め込まれていた。 この山頂は比較的狭いため、登頂者たちで少し混雑気味だったので、昼食と休憩は次の山頂
でとることにして、ここでは360度の展望を楽しむ事にした。暑い位の好天も幸いして展望は良 好だし、汗ばんだ身体に涼風がとても心地いい。 ![]() ![]() トマの耳(1963m)から天神平方面 トマの耳から俎ー山稜、万太郎山方面
トマの耳から鞍部へと下り、登り返す事15分ほどで最高峰の山頂「オキの耳」(1977m)に到
着した。こちら側にも谷川岳山頂と記された碑が建ち、展望も同様に素晴らしい (三角 点はこ ちら側にある)。 幾分広めの山頂なので、荷を降ろし昼食休憩をとった。日陰の面には先日の初雪が残ってい
たし、東面は例の絶壁となっており、「マチガ沢」の谷底へと落ち込む凄い眺めだ。オキの耳 から先に続く稜線は「一ノ倉岳」(1974m)から「茂倉岳」(1978m)に至る縦走コースとなってお り、そこまで行くとノゾキから「一ノ倉沢の大岩壁」を見下ろす事ができるそうだが、日帰りコー スでは少々キツイので、ここから引き返す事にした。 ![]() もう一つの山頂・オキの耳(1977m)と、一ノ倉岳(1974m)へと続く稜線
![]() ![]() オキの耳の東面は絶壁、マチガ沢へと続く オキの耳から眺めたトマの耳
登ってきた道をそのまま下るのだが、所々に歩きにくい箇所もあり気を抜かずに進む。熊穴
沢避難小屋を過ぎて、なおも樹林帯を進むと天神峠の分岐点に至る。全く同じでは面白くも何 ともないので、ここで往路と別れ「天神峠展望台」方面に向かう事にした。 分岐点から少し登り返すと「田尻沢ノ頭」に飛び出し、展望が得られる。その先の天神峠展
望台からの眺めも素晴らしく、谷川岳の姿が美しい。ここは、先のペアリフトの終点(頂点)でも あるので、一般の観光客も大勢いて皆それぞれに雄大な展望を楽しんでいた さて、ここからは「インチキ」の本領発揮(笑)。 ペアリフトで天神平までラクチンに下り、更に下
りロープウェイに乗り換えて、駐車場のある土合口まで一気に急降下して、今回の山歩きの終 了である。(!!) 天神峠から眺めた谷川岳
![]() 前回、意気込んで天神平まで行って何もできずに帰ってきた分を、これで取り返すことができ
た(笑)。一ノ倉沢へは、前回に歩いて見に行ったので割愛し、そのまま車で麓の温泉 へと向か った。 この辺りも温泉が豊富で、水上温泉郷と呼ばれ、水上、湯檜曽、宝川、谷川‥‥、など8つの
温泉地があるとの事だ。今回は、ルート291号を下って最初に現れる(谷川岳から最も近い)、 湯檜曽温泉の「ホテル湯の陣」にて、日帰り温泉を利用して山登りの疲れを癒した。 今回は、日帰りの山登りで、決してハードな計画ではないのだが‥‥、やはり温泉地でもあり
景観も素晴らしい所であるので、水上あたりで一泊してゆっくりと過ごす計画を立てることをオ ススメしておこう。‥(笑) (2004.10.27 記)
![]()
|