●平成14年10月12日(土)〜14日(月) ★ 総所要時間: 8時間55分(畳平⇔剣ヶ峰: 3時間38分) ★ ハイキング標高差: 776m (畳平⇔剣ヶ峰: 322m)
秋の行楽シーズン真っ只中、三連休で天気も最高の条件。おまけに紅葉が最盛期を迎えて
いる上高地・乗鞍方面とくれば、大混雑しないわけがない。 「判っちゃいるけど止められない !?」 ‥‥という訳で、先月悪天候で涙をのんだ ” 最期の乗鞍岳 ” をめざした。 案の定、大渋滞に巻き込まれ、ちょっとしたハプニングもあったが、とにかく天気が最高だっ
たので、美しい紅葉と素晴らしい眺めをたっぷりと堪能できた。大自然の中で心地良いひとと きが過ごせたと、思う‥‥のだが(?)、そりゃあ、誰だって渋滞はいやだよねえ。 大渋滞は覚悟して行った筈なんだけど‥‥(!?)
乗鞍岳とは、北アルプスの最南端に位置する23の峰からなる独立山系の総称である。主峰
の剣ケ峰は3026mと、わが国第19位の高峰。もちろん、日本百名山の一員だ。 山頂に近い畳平(2704m)まで車で行けるため、3000m級でありながら手軽に登れる山で、シー
ズン中の週末は常に行列が出来るほどの人気である。2704mもあれば、既に森林限界も超え ており、まさに雲上の別天地。山登りをしないで畳平へ行くだけでも、相当な価値がある。 とても良く晴れていたのだが畳平の気温は3℃、山頂付近は冠雪していた。
![]() ![]() 眼下に広がる雲海と山なみ 北アの盟主・槍穂高連峰をはじめ、秀峰を一望できる
ここに至る道路は2本。岐阜県側の平湯峠から登る「乗鞍スカイライン」(有料) と、長野県側
の乗鞍高原から登る「乗鞍エコーライン」(無料) 、いずれも日本一の高所を走る山岳観光道 路である。エコーラインは、更に「上高地乗鞍スーパー林道」(有料)とも連結し、乗鞍高原を 周遊できる。畳平の銀嶺荘には、「日本自動車道最高地2704m」の案内板がさりげなく掲げら れている。アルプスをはじめとした日本の屋根・中部山岳の雄大な展望が終始ついてまわり、 雲海と見事な紅葉、ハイマツの広がる壮大な高原、そして乗鞍岳のダイナミックな山体が眼前 に迫ってくる。‥‥そう、走っていれば最高のドライブコースなのだ。 ![]() ![]() 自分は、ここへ都合5回ほどマイカーで訪れている。近年では93年に、やはり家族3人で訪れ
た。信州博覧会の開催された年で、マユはまだ2歳だった(本人は覚えていると言っている が?)。この頃はまだ快適に走れていた(週末以外)。しかし、近年人気がさらに急上昇し、360台 程収容できる山頂の駐車場から連なる渋滞が延々と発生するようになってしまった。そのせい もあってか、自然保護の目的で2003年からは、隣の上高地同様マイカー乗り入れ規制が決定 した。” 最期の乗鞍岳 ”とは、そういう意味である。つまり、今年(10月31日)限りで、二つの日 本最高所の道路は自走できなくなるのだ。その閉鎖間際の連休で、好天ときたもんだから、そ りゃーもう!! 言わずもがなの大渋滞である。最終日、ふもとのスタンドで給油したときに聞いた 話だが、この連休中に頂上までたどり着いた車は100台に1台の割りだったそうだ。(!!) さて、前置きが長くなってしまった。そんな中、なんとか執念で一応の目的を達したので、我が
家の「山と高原・遊歩記」〜乗鞍岳編〜 をお届けする。 ![]() ![]() 乗鞍エコーラインの渋滞を見下ろす 畳平(2704m)、鶴ヶ池
前回同様、山梨県小淵沢のママの実家に前夜(11日)泊まり、翌朝5:30に出発した。早くも、
長野道・松本I.C(上高地・乗鞍方面出口)で、出口渋滞が発生。本線道路の路肩にまで 続いて いた。まだ7時前だというのにである。気を失いかけたが(笑)、10分ほどで通過でき(ETCの効 果もあり!!)、その後は順調に進み、乗鞍エコーラインに入った。 牛留池、夜泣峠を越えたあたりから、見事な紅葉が展開する。今が最盛期といった感じだ。
せまい道路上に駐車して、三脚を据えた “カメラおやじ” 達がウヨウヨしていて走りにくい。気 持ちはよく判るが、渋滞や事故原因のひとつであり、これも立派な環境破壊だ。日本百名滝で ある三本滝を過ぎたあたりから、グングン勾配がきつくなり、目の前に乗鞍岳の雄姿が現れ た。 美しい、そして大きい。「あれに登るぞ。」と、意気込んだ頃、車が止まった。冷泉小屋を過ぎ
たところから渋滞がはじまった。ほとんど動かない。まだ朝の9時前だというのに・・・、辛抱す るしかない、ひたすら並んで、カメよりも遅く進んだ。外の景色が美しいのが、せめてもの救い だった。ママはスケッチを始めた。マユもサンルーフを全開して顔を出し、写真を撮ったりして いた。パパは、前の車のおしりをずっと眺めていた。(^^); ![]() ![]() 肩の小屋登山口から急勾配の岩場を登る 前方には山頂部と大雪渓が見える
11:30頃、終点畳平のひとつ手前、肩の小屋入り口Pに、たどり着き運良く車を止められた。 乗鞍大雪渓がみえる。スキーヤーが2〜3名いて、滑っていた。ちょっと予定を変更し、この肩
の小屋登山口から山頂を目指すことにした。大雪渓のはるか上に山頂が見えている。まず は、肩の小屋を目指して急勾配の岩場を登った。 一歩踏み外すと転落する危険な場所もあった。それでも続々と人が登ってくる。しかし、すでに
標高は2700mぐらいで、少し息切れがする。空気も冷たい。肩の小屋まであと少しと迫ったあ たりで、アクシデントがおこった。マユの顔面が蒼白になり、気持ちが悪いと訴えたのだ。 急激な高度差からくる酸欠状態か、長い渋滞と空腹のせいもあったのか、(朝早く起きて、ろく
に食事が取れなかった。途中、コンビニで食糧を買ったが、早朝の品切れ状態でパンしかなか った。)脇に寄って、長い休憩をとりながら少しずつ進もうとしたが、極端に時間がかかるし、第 一こんな状態では危険でもある。やっとの思いで来たのだからパパだけで山頂に向かい、二 人は肩の小屋で充分な休息をとりながら、待つように説得した。だが、マユの意志も固く、「目 の前にそびえる山頂へ、どうしても行きたい。」と言う。 少し顔色が戻り始めていたが、やはり今日は無理だ。この日は、平湯温泉の先の栃尾温泉に
宿をとっており、翌日は上高地に向かうつもりでいた。息苦しそうにしながらも頑張っているマ ユのために、予定を変更した。今日はここで引き返して早めに宿に入り、充分体調を整えてか ら、明日もう一度チャレンジしようと‥‥。 ![]() ![]() 残念ながら、ここで引き返す 摩利支天岳山頂のコロナ観測所が視界に入る
コロナ観測所も見えはじめ、肩の小屋まであとわずかであったが、登ってきた岩道をゆっくり
と下りて車に戻った。再び渋滞の列に入り、ようやく畳平駐車場に到着した。午後2:30を過ぎて いた。ここには、売店や食堂、山小屋もあり施設は充実している。鶴ヶ池の神秘的な水面がく っきりと青い空を映していた。ここを基点として、乗鞍岳のいくつかの山頂に登ることが出来 る。最高峰の剣ヶ峰には約70分ほど、他に30分程度のところで、富士見岳、恵比須岳、摩利 支天岳、大黒岳などにも登ることが可能だ。売店に携帯用酸素ボンベ(スプレー缶)があった ので、明日のために購入しておいた。 そうと決まれば、足速に下山した。こんどは乗鞍スカイラインを使って岐阜県平湯温泉側に
向かう。こちらも素晴らしい眺めで、槍穂高連峰や笠ヶ岳などの北アルプスの秀峰たちがパノ ラマのごとく展望できる。紅葉については、幾分エコーライン側の方が美しかったように感じた が、下りは渋滞も無く快適に走行できた。 ![]() 翌日。栃尾温泉を6時に出発、30分ほどで平湯峠に入るが、ゲートの入口で既に3時間待ち
(!!)。どうやら、前日の夜6時ゲート閉鎖と同時に徹夜で路上に並んでいたようだ。7時の開門と 共に数珠つなぎ状態で峠を登る。乗鞍スカイライン入口(料金所)の夫婦松Pでアナウンスが流 れる。山頂の畳平Pから既に渋滞7キロ以上で、待ち時間7時間以上だという。朝一番に来た のに‥‥、呆れて何も言えないとは、この事である。だが、天気も最高だし、ここまで来て後に 引く事はもう出来ない。ママは反対したが、2対1で決行に踏み切った。大渋滞に向かって突入 だー!!。 入口を過ぎてしばらく走ったが、まもなく渋滞にはまった。アナウンスの通り、位置的には畳
平手前7〜8km位であろうか。険悪な車内ムードの中、暫くは大人しく渋滞の列に並んでいた が、このままではたどり着いても時間切れになってしまう。まさに「歩いた方が早い!!」。道路脇 の駐車スペースを見つけた時点で車を放棄し、歩いて登る事にした。時に8時50分、装備を整 えて、いざ出発。 ![]() ![]() スカイラインから見た朝の雲海 ハイマツの樹海、桔梗ヶ原
一方で、昨日の事があるのでマユの体調も心配である。本人も神経質になっており、無理を
せずゆっくりと渋滞車両の脇をひたすら歩き続けた。長い登りばかりの道路を7キロ以上も歩く のは、さすがにシンドイ。何度も休憩を入れながら、広大なハイマツの高原、桔梗ヶ原につい た。雷鳥がいる。槍穂高連峰をはじめとした壮大な風景も丸見えとなる。 畳平まで残り1キロを切り、山頂群も視界に入ってきた。やっと、畳平に着いたのは既に12時
近くとなっていた。夕方5時位であたりは暗くなるし、6時で道路は閉鎖。時間にあまり余裕はな い。ここで、剣ヶ峰山頂を目指すパパと、無理せず時間をかけて別の山頂を目指す二人とに、 分かれて行動することで話がついた。マユは素直に応じ、自らも「ここまでやったのだから、もう 充分。大人になったらバスでまた来て、今度こそ頂上に立つ。」と、無念そうであったが納得し た。お互いに「頑張ってね。」と声を掛け合い、二手に分かれた。 ≪ 畳平 ⇔ 剣ヶ峰・編 ≫
はじめに、剣ヶ峰を目指すパパの一人旅の模様からレポートする。 ![]() ![]() まずは、富士見岳に登る 富士見岳山頂(2817m)
畳平からまずは、富士見岳に登った。駐車場からも近く、山頂まで15分と表示があるので、
かなりラフな格好をした若者やらが、たくさん登ってきている。難なくパスして山頂に立ったが、 結構高いし360度の視界も充分なくらいに良い。ここへは登らずに肩の小屋や乗鞍山頂へ至 る、西側をトラバースする広い道もある。後で聞いた話だが、ママとマユはその道を通って肩の 小屋までは行ったようだ。不消ヶ池と、この先のコース全体が見渡せる。 足早に山を下り、その道と富士見岳分岐で合流。更に宇宙線・コロナ観測所のある摩利支天
岳山頂と肩の小屋・乗鞍山頂方面への分岐点に着いた。 ![]() ![]() 不消ヶ池側の迂回路 摩利支天岳(2872m)分岐
![]() ![]() 肩の小屋方面。乗鞍山頂がハッキリ見える 肩の小屋からの登山口
そのまま、摩利支天岳をトラバースする歩きやすい道を通って、肩の小屋に到着。 山小屋があり、軽食も取れる。ちょっとした土産なども販売していた。小腹がすいたので、おに
ぎりの残りもあったのだが、ここで「かけうどん」を注文した。「そば」は旨くなかった時に悔しい 思いをするといやだから、敢えて避けたのだが‥‥、このうどんがとても旨かった。場所柄の せいか(笑)。しばし休息を取って、いよいよ山頂部へと向かう。ここから約60分の表示である。 本格的な登山道になってきた。真上に見えているものの、山頂部はまだまだ高いところにあ
る。ハイマツの中を暫く歩くと、やがて岩のゴロゴロした岩屑の道となり、数日前に降ったという 雪が所々に残っている。だが、必死に歩いているせいか、それほど寒くは感じない。太陽の日 差しが充分に当たっているおかげかもしれない。 ![]() ![]() ひたすら、リズムを保って登っていくが、休息の間隔も短くなってきた
足の方は、まだ大丈夫であったが、さすがに小休止の間隔が狭くなってきたあたりで、朝日
岳と蚕玉岳の鞍部にヒョイと飛び出た。また一段と高くなり、眺めも素晴らしい。もはや、緑は 殆どない。そして、ここで初めて火口湖である権現池が姿を見せる。ここも、かつては火の山 だったのだ。この池を囲むように高い峰が集まっている。また、剣ケ峰のすぐ奥にある第二の 高峰、大日岳(奥ノ 院,3014m)と、それに続く屏風岳(2966m)の姿も一望できた。山頂に祀られ ている乗鞍神社奥宮もハッキリと確認できる。 ![]() ![]() 権現池 乗鞍山頂(剣ヶ峰)と、その右に大日岳(奥ノ院)
![]() ![]() 朝日岳(2975m)と蚕玉岳の鞍部を山頂に向かう 直前の蚕玉岳山頂(2980m)
この鞍部を渡れば、山頂まであと僅かだ。その前に、小さな盛り上がりのような蚕玉岳の山
頂に立つ。少し下った後、登り返す。まるで岩を積み上げたような山頂部だ。その最上部に乗 鞍神社奥宮の祀られた頂上小屋が建つ。最後のひと踏ん張り、急勾配を登りつめてついに乗 鞍岳の山頂・剣ヶ峰(3026m)に登頂した。 ここより高い場所はない。信仰を持たない自分だが、ここは無事を感謝して乗鞍本宮に手を
合わせた。ママ達はどうしただろうか。ここでしか売られていないという、奥宮のバッチなどを記 念に買い、登頂を断念したマユへの手土産にした。さすがに、ここからの眺めは本当に素晴ら しい。良すぎるくらいの天候も幸いして、かなり遠方まで見渡せる。近いところの穂高岳、笠ヶ 岳、槍ヶ岳といった北アルプスの面々が雲の上から頭を出しているのが目立ち、ものすごい迫 力で層の厚さを見せ付けてくれる。さらに、首をぐるりと回していくと、浅間山や八ヶ岳、木曽の 御嶽山に駒ヶ岳などの中央アルプスや、南アルプスの高峰群、そして白山までも遠望でき る。 ![]() ![]() 最後のひと登り、岩だらけの山頂へ ついに最高峰の剣ヶ峰(3026m)に立つ。
しかし、いつまでも達成感に酔いしれている場合ではない。ふたりの事も心配だし、自分の疲
労もかなりきているはずだ。下から畳平まで歩いた3時間が余分だし、実際かなり応えている。 それに、下りの方が足や膝への負担も大きく、危険でもある。しばらく休息して、すぐに下山し た。 けっこう沢山の人達が、ここまで登ってきているが、小学生以下の小さな子供たちの姿が、
意外に多いのには驚いた。確かに難易度は高くない山だが、なにせ標高が高い。マユが来れ なかったのが不思議に思えるくらいだった。 ![]() 山頂から登ってきた道筋を見下ろす、改めてその高さを実感する
膝を痛めないようにと、滑らないように注意しながら素早く下りた。さすがに足先が痛み出し
ている。そんな中、富士見岳分岐まで戻ったところで、突然右足の膝裏から内ももにかけての 筋肉に激痛が走った。一瞬足が動かせないほどの痛みだ。これまで、足が攣ったという経験 がなかったのだが、恐らくこれがそうなのだろうと思った。これでは、時間までに戻れないかも しれない、と焦りを覚えたが、15分ほど座り込んで休んだら回復した。後は、もう気力だった。 さすがに下りは早い。畳平に15時30分頃に戻った。 少し、山頂方向を振り返る。もう、あんなに遠くへ離れてしまったと思った。名残惜しいが、仕
方がない。帰路を急いだ。ここからが長くて辛い道のりなのだ。 1時間30分後、車を停めた地点まで戻った。昇りのちょうど半分の時間だ。だが、もう殆んど
歩けない(笑)。ママ達はまだ戻っていなかったので、車の脇で暫く待つ事にした。 ![]() さて、あれから二人はどうしただろうか。ママにレポートしてもうおう。
≪ 畳平 ⇔ 大黒岳・編 ≫
アスファルトのスカイラインを約3時間登り、ようやく畳平に到着。昨日、買っておいた携帯酸
素を吸いながらマユはよく頑張った。 パパはすぐに剣ヶ峰を目指して出発した。マユと私は畳平で少し休憩。マユの酸欠が回復した
ところで、さてどうしようかと相談する。周囲にそびえるどこかの山の頂上まで登りたいと言うの で、頂上に人が見える富士見岳方面へ出発することとなった。 ![]() ![]() 富士見岳をトラバースして行く 山頂・肩の小屋方面に向かう
少し行くと、肩の小屋方面の案内板がある。昨日、体調不良で断念した悔しさがあったので、
肩の小屋を目指すことにした。緩やかな登りだが、やはり少し続けて歩くと動悸息切れがする ようなので、休んでは酸素を吸いながら、ゆっくりと、マユペースで進んだ。 そして肩の小屋に到着。これで昨日の屈辱をはらした。満足顔のマユである。 が、これ以上はやはり時間的にも無理。 間近にそびえたつ剣ヶ峰を、恨めしそうに見上げながら下山する。パパは今頃どの辺かなと話
しながら、昨日断念した岩だらけの道を下ることにした。昨日引き返した場所はすぐ下で、「もう ちょっとで肩の小屋だったんだねー。」と顔を見合わせた。 ![]() ![]() 肩の小屋へ到着 肩の小屋から山頂を眺める
あっという間にエコーラインのところまで下り、渋滞の車の間を歩いて畳平まで戻る。アスファ
ルトの上は本当に足が疲れる。 まだ時間があったので目の前にそびえる大黒岳にも登ってみることにした。砂利道が滑って
歩きにくいが、高度にも慣れてきたマユはどんどん登っていく。15分ほどで2771mの大黒岳山 頂に到着。剣ヶ峰ほどではなくても、山の頂上に立つというのは気分の良いものだ。 ![]() ![]() 写真をとって、マユは休憩小屋の裏で小用をたした。遠くの山々を見つめてフーッと深呼吸。
畳平に戻ると、そろそろいい時間だ。車に戻る前に、本日の宿へ電話を入れておく。7時前後 のチェックインになりそうだということを。 さてここからがつらいつらい帰り道。疲労で限界に近い足を引きずって、アスファルトのスカイ
ラインを歩かねばならない。ハイマツの中に雷鳥を発見。ひたすら歩くこと1時間半、ようやくこ ちらに向かって歩いてきたパパと合流。 パパは意外に早く車のところまで戻っていたようだ。もう日没も過ぎていた。 Mama (記)
![]() ![]() 大黒岳山頂 桔梗ヶ原
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午後5時40分、無事に三人が合流。閉鎖寸前の時間だ。 そのまま車でスカイラインを下り、本日の宿泊場所である平湯温泉の旅館に向かった。平湯
峠で、一斉に降りてきた車のせいで、ふたたび大渋滞が発生。もう、いい加減にウンザリだっ たが並ぶしかあるまい。旅館に着いたのは、午後8時を過ぎていた。 ![]() 翌日、ひどい筋肉痛が残っていたが、上高地乗鞍スーパー林道を使って、信州きっての名湯
と賞賛される白骨温泉へと向かう。ここで、日帰り入浴をしてから帰ることとした。 この、スーパー林道は有料道路であるが、広大な乗鞍岳の山麓域を奈川から白樺峠、乗鞍
高原、白骨温泉を経て安房峠、上高地方面へと縦断する、総延長38kmの山岳道路である。次 から次へと続くカーブと共に変化する、沿線の極めて美しい大自然の風景に目が離せない。 (これをうまく使えば、あの国道158号線の釜トンネル群も通らずにすむ。)今回は、平湯温泉か ら安房峠を経て、白骨温泉「泡の湯」の日帰り大露天風呂に向かった。 スーパー林道からは、煙たなびく焼岳の山容がくっきりと見わたせた他、紅葉の素晴らしい
景色もたくさん見られた。白骨温泉の特有な乳白色の湯にゆっくりと浸かり、山登りの疲れを 癒すと共に温泉パワーをここで充填した。 R158へ戻り、途中の安曇村でおいしい蕎麦屋に入り昼食をとった。 そして、ふたたび渋滞の予想される(中央道)帰路へと向かった。
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