な 話 (ら)


02, ルーフ侮るべからず!

一応ルーフと言う話ですが、ルーフをラッゲージに納めてからの話。

 この話しは、今はスポーツ800を離れ、埼玉は川口に住む「T兄弟」から、かなり前に仕入れた話しです。

 が、記憶の曖昧な部分はA氏の豊かな想像力で補っているので、だいたいこんなものだぐらいに思っておいて下さい。

 それはそれは、暑い暑い夏の天気の良い日のことでした。

 スポーツ800を手に入れて2・3年程経った「T氏」。(T兄弟とは別人です)

 その当時の彼は、オリジナルに対してものすご〜く強い執着心をお持ちの方でした。

  ある日のこと、その彼が・・・・・

 サムシングを通して知り合った埼玉の「T兄弟」からスポーツ800のオリジナル部品中から彼がお目当てにしていた部品を譲って頂けることになり、真夏の早朝の涼しいうちに自宅を出ました。オープンにして。

 さぞかし彼の心は浮かれていたことでしょう。

 数時間の後、「T氏」は「T兄弟」のところに無事に到着、希望の品物を手に入れ暫くスポーツ800についての話しに花が咲いたことは疑いないことでしょう。

 一通りの話しが済んで「T氏」はおいとますることになりました。

 お見送りのため「T兄弟」は、彼と共に表に出ました。外はとても夏らしい陽気でした。

 「T兄弟」の兄さんが「Tさん、日差しが強いから屋根を付けて帰ったほうがいいよ」と気を使って申されたそうです。

 それに対して「T氏」は「平気,、平気!」とにこやかな笑顔で答え、夏の日差しの中、帽子も被らないでオープンままお帰りになったそうです。

 それから数日後・・・・・

 「T兄弟」の兄さんが、「T氏」から頼まれた何かについて「T氏」宅に電話を入れたところ、母上様がお出ましになり、「Tは具合を悪くして寝ております」とのお答えを頂いたとのことでした。

 兄さんは心配になり容態を伺ったところ、「日射病のようです」とのお返事。

 電話口の母上様が言われるには・・・・

 あの日、自宅に戻った「T氏」はすでに様子がおかしくなっていて、そのまま寝具の中の人となり、今だ回復していないとのこと。

 「T兄弟」の兄さんが言うには「あのときの忠告を受け入れてくれていれば、このようなことにはなっていなかっただろう」と申しておりましたがA氏も同感だと思いました。
 (腹の中ではと違う思いがありますが、ここでは言いません)

 さて、オープンカーで良く勘違いされている点に「夏は涼しい!」と言う思い込みをしている方が今でも居るとのことです。

 そう、オープンカーは涼しい。しかしそれは涼しいところを走っている場合に限ります。

 エアコン装備の無い'60年代のスポーツカーが涼しいワケが無いじゃありませんか?

 オープンで走る爽快感を涼しいと勘違いされて居るのでしょうね。きっと・・・・・
 (A氏自身がそう思い込んでいたものですから・・・・・)
 
 さて、自然換気に頼り切っているスポーツ800では、夏の「暑さ対策」に用心のしすぎと言う事は無いと自覚しております。(ヒーター無しの冬よりはマシかも知れませんが・・・・)

01, ルーフ:その1

 ルーフは新車時の色が黒に近いダークグレイでしたが、しかし、適当に再塗装すると、大概が黒になって来ます。

 または、ボディと同色になって純正色を保っている車が少ないと思われます。かく言うA氏のスポーツ800もその例外に漏れず、ルーフは「黒」です。

 色がどうのこうのと言うことは、これからのお話にはあまり関係無いことですが、全然関係が無いわけでは無いので、とりあえずは心の隅に覚えて置く程度にして読んでみて下さい。
 
 ルーフの話しで「夏」。この言葉に「ピ〜ン!」と来たアナタ。アナタは、「超弩級」のスポーツ800のエンスーです。長年スポーツ800に乗っていれば、準備無しで夏の強烈な日差しの下をオープンで走ろうなどとは決して思わないことでしょう。
 
 車がオーバーヒートするのはもちろんのこと、身体もオーバーヒートするんですよ。

 しかし、ものには必ず「うっかり八兵衛」はあるものです。ここでの話はそう言う話です。

 梅雨も明けた休日の早朝って気持ちよいですね。アナタはこの涼しいうちにスポーツ800で出掛けた。と、しましょう。

 ドライブもしくはツーリングであれば、アナタは早々にルーフをラッゲージ格納して颯爽と走り出していることでしょう。

 しかし、これが日常の買い物とか近所を一回り、仲間の家に出掛ける等のことであれば、アナタは決してルーフを外すことはなどとは微塵のも思わないことでしょう。

 それは何故か?。オープンにする回数が増えれば、それだけルーフにキズがつく確率が当然増えていくからです。特に塗装してからの期間が浅い方であれば、余計に気を使ってルーフの出し入れをするのは、ごく当たり前のことでしょう。

 ルーフ外す必要のない日常業務?でキズを増やすような事はしたくは無いと思うのは当然ではありませんか?そのためにアナタは無用な後悔を避けたくなるのは当然の事でしょう。

 もっとも、エンジンのオーバーヒートを心配して、夏の日中そのような用事でスポーツ800を使おうなどとは、考えるだけでも身の毛がよだつ恐ろしい事ですからネ。余程の事がない限りそのようなバカな真似はしないでしょう。
 
 さて、そんなアナタでも「うっかり」スポーツ800で友人宅に出掛けたとしましょう。

 その日は朝から晴天。アナタが向かう友人の家はそんなに遠くないが、朝早く行くには先方もメイワクなので、そこそこお天道様が登った時間にスポーツ800で向かうことになります。

 そして、その日のそこそこの時間、アナタはスポーツ800のボディカバーを外し、ドアの窓を全開にし、ベンチレーターのダンパーを開け、フラップを広げてエンジンを始動する。しかる後、空を眺めてこれからの天候を恨めしく思いながら出発します。

 友人宅の前に到着し、スポーツ800をその辺に留めてアナタはその友人の家の中に入りました。

 到着して1〜2時間ほど諸々の話をしているとき、ふとアナタは自分が乗ってきたスポーツ800の気になることを思いだし、友人に「ちょっと見てくれないか?」と言ってその友人をアナタのスポーツ800まで誘います。

 表に出て、二人して「いや〜、外は暑いね〜」「本当だ、こんな時にこの車で来る奇特な人間なんておまえくらいだ」と軽いイヤミを交えた会話を交わしながらアナタのスポーツ800に近寄り、友人と会話を続けながらアナタは運転席側のドアを開けようとします。

 アナタは少し腰をかがめて左手をルーフに掛け、右手をドアノブに延ばそうとした途端左手に「激痛」を覚えます。と、同時に「アチィーッ!」とアナタの大きな声が友人宅前に響きます。

 アナタは驚き、自分の左手の痛みを振り払う仕草を友人に披露してしまいます。と同時に自分の「うっかり八兵衛」ぶりに叱咤しつつ、左手の手の平の赤みを後悔と共に見つめます。

 ここまで来る前にもうお判りと思いますが、アナタのルーフに触れた左手は、熱湯に触れたと同様の火傷を負ってしまったのです。

 この季節、スポーツ800の黒っぽい色のルーフは良く焼けるんです。噂によれば「目玉焼き」が出来るくらい熱せられているそうです。実証試験をしたという話しを聞いておりませんが、そのうちどこかのお調子者が必ずやってくれることでしょう。(と、A氏は期待しています)

 更に、日中ルーフを外すときに「うっかり八兵衛」していると、両手が「火傷」します。ご注意を。

 蛇足ではありますが「ルーフ」を外してオープン走行しているとき、そのまま炎天下に駐車して車から離れるような場合もありますね。(休憩とか食事とか)

 この場合、シートやステアリングが同じように「HOT!」になっていることを忘れて、これまた「うっかり八兵衛」すると惨めな思いを十分堪能出来ることをA氏は保証致します。
  
 特にステアリングは素手で握ることが多く、思いがけず「バンザイ!」スタイルを演じてしまいます。

 最後に、アナタと言う部分を「A氏」と言う言葉に置き換えることによって余計真実みが増すと思います・・・・・トホホホ。

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