な 話 (あ)


06, オルタネーター

 数年前に起きた、3代目のスポーツ800でのこと。

 ある日の日没が近い帰路、ふとチャージランプが点滅し始めたことにA氏は気が付きました。

 チャージランプが点灯すると言うことは電気系統に、それも発電機であるオルタネーターに問題があることになります。

 しかしその昔、初代スポーツ800の頃、同じようにチャージランプが点滅した経験があり、その時の原因が電流電圧計のコネクター部分の配線ゆるみによる接触不良だったので、今回も同じ原因であろうと深く考えないず、それ以外の事に気を回すことをしませんでした。

 スポーツ800を左寄せ、手探りで電流電圧計配線を辿ってコネクターまで探りナットを見つけました。が、それはしっかりと固定されていることが確認出来ました。

 頭の上に大きな「はてなマーク」を点灯したまま、念のためにボンネットを開けてオルタネーターを点検しました。

 このオルタネーターは、数ヶ月前に取付ブラケットが金属疲労により折れた経緯があるので、取り付け状況の確認も含めてオルタネーターを揺すって見ましが、オルタネーターはしっかり固定されていることを確認し再び走り出しました。

 走り出してまもなくチャージランプが点滅ではなく、今度は連続点灯状態になってしまいました。配線、オルタネーターの状況から、どこかで混線して点灯したのだろう位に考えたA氏は、チャージランプ点灯状態では夜間での走行に目障りにな為、ランプの玉を外して明かりを消してしまいました。

 玉を外して自宅に帰る道々、原因をあれこれ考えているうち「ひょっとしてオルタネーターが故障していて正常に発電出来ないのでは?」と言う考えに至りました。

 この時点で日没を迎えてしまい、スポーツ800はポジションランプを点灯したばかりでしたが、何かゾっとする気持ちに捕らわれ、スポーツ800を渋滞し始めた列から抜け出させ、街灯のある脇道に寄せました。

 街灯の明かりの下でボンネットを開けたA氏の目に飛び込んできたのは、エンジンカバーの上に転がっているオルタネーターの姿でした。

 薄暗い街灯の下でよくよく見ると、数ヶ月前と同じようにオルタネータのブラケットが割れていたのです!

 オルタネーターが使えないのではヘッドランプを初め、エンジンのプラグに供給する電力等は、バッテリーに蓄えられている量しか使えない事になります。つまりバッテリーの容量が走れる限界を決めると言う事です。

 これは困りました。しかし、この場での修理方法が無いので、ただ単に急いで短い時間で短い距離を移動して自宅ガレージに戻るしかないことになります。

 自宅に辿り着くまでバッテリーが持つかどうかが一番の問題となり、かなり切羽詰まった状況に放り込まれたA氏は、夕方の帰宅渋滞で延びきっている車の列が無くなるまでその場に留まり、意を決してバッテリーの電流電圧計をにらみながらポジションランプを点灯し、意を決して走り出しました。

 これから大変な思いをすることになりました。信号で止まればポジションランプを消して電気の消費を極力避けるように努めながら一路自宅ガレージへと向かいます。

 そのこまめな努力のおかげで、電流ゲージがかなり下がっている状況でガレージにようやく辿り着くことが出来ました。

 その日の晩からブラケットを入手すべくあちらこちらに連絡を入れましたが、事はそうすんなり運ぶワケは無く、知り合いから中古を分けて貰う事で落着しました。

 それにしても同じ様なトラブルが2度も起きることに不安を感じたA氏は、あれこれ原因を考えましたがたどり着く結論はエンジンの振動による金属疲労と言うことしか考えられませんでした。

 しかし後日ある人物から聞いた話によると、オルタネーターとブラケット接続部の間に隙間ががあるとエンジンの振動でオルタネーターがぶれ、ブラケットに負担が掛かって破損する事がある。と言うことが判明しました。

 ブラケットが2度も破損した原因は、これであることに間違い無いとA氏思います。

05, 兄貴分・弟分?

 この間久々に聞いた言葉に「ヨタハチって2000GTの弟分ヤツでしょう?」ってのがありました。

 まったくもって無礼千万!不埒なことをぬかすヤツだと思いましたネ。短気な性分で名を鳴らすA氏の頭の中で「カチン!」と言う音がハッキリ鳴ったのは言うまでもありません。

 が、「強気に助けられ弱気を挫く」と言うA氏の座右の銘(?)にある通り、その場は笑ってごまかして済ませました。

 しかし、腹立たしいことには代わりがないのでこの場を借りて少々鬱憤晴らしをさせて頂きます。

 以前にも、このような知ったかぶりの方から同様のコメントがあり、にがにがしく思ったことがありました。

 そのときのA氏には、その話しの相手をする時間があったので「この際、巷に流れている間違いを正さなければと!」の使命感に燃え、下記の言葉を諭すようにして話しました。

 「それは違うんだよ、2000GTが生まれたのは'67年でスポーツ800が生まれたのが'65年で、200GTよりもスポーツ800の方が2歳も年上なんだよ。つまり弟分は2000GTであって、スポーツ800の方が兄貴分なんだよ」と言い含めました。

 どこか間違っていますか?間違っていないでしょう?

 もっとも、カタログデータでは空冷水平対抗2気筒エンジンで45ps、Max155km/hの「スポーツ800」と水冷直列6気筒DOHCエンジン150ps、Max220km/hの「2000GT」では両者の出来にかなりの開きがあり、性能上「2000GT」を上位と見るのは当たり前でしょう。

 まあ、今風で言えば「出来ちゃった結婚」で図らずも生まれた「スポーツ800」に対して「政略結婚」とは言わないまでも、「豊田家の将来を担うべく」エリートたらんとして生まれるべくして生れた「2000GT」の2台。

 このような出生のいきさつが異なる兄弟のことを世間では「出来の良い兄貴に、出来の良すぎる弟」と言うのではありませんか?(本当にそうかな〜?)

 まあ、今時こんなこと言って「だからどうなの?」と問われても、どうにもなるものでもありませんが、A氏のちょっとしたこだわりと思って理解して下さいな・・・・・・・

04, 合い鍵

 今も田舎でスポーツ800を維持し続ける Kyo君の事です。

 TSOCのミーティング(俗に溜まり場とも言う)場所の今は無きレストラン・Fの駐車場での出来事。

 室内で一通りお食事が済んで駐車場に出て車の交歓会を始めたとき、Kyo君はキーをイグニッションに差 したままドアをロックしていることに気が付きました。

 スポーツ800は内側からロックを掛けても、内部からドアの開閉 が出来ると言うふざけた構造のため、たまにこう言うこ とが起きます。

 このとき、駐車場には約10台程のスポーツ800が来ておりました。途方に暮れかかったKyo君に誰かが申しました。

「これだけのスポーツ800が来ているから、どれか一台くらいカギ が合うヤツが居るだろう」と言うことになり、皆各自のキーを取り出し、左右のドアやトランクのキーホールにと差し込んで試しだしました。

 すると、一人のキーがトランクのキーと一致することになり、すぐさま開錠しました。
 次にA氏がトランク内の積載物を降ろし、身体を捻りながら潜り込ませてトノカバーのジッパーを身体が入るくらいまでに内側からゆっくり開け、腕を伸ばしてドアの ロックを開けて、めでたし、めでたし!としました。

(ちなみにA氏のヨタの運転席側のロックはどんなキーでもマイナスドライバーでも開くと言うても便利なロックです)

03, 上がる!

 車で上がると言えばバッテリーの事では無いでしょ うか?(他に何があったかな?お手当かな?)

 俗に「オイル上がり」と言う現象があるそうです。何でも、ピストリングが破損摩滅で機能をはたさなくなると、クランケースのオイルがピストンリングを超えてシリンダーヘッド側に廻ってしまう現象を言うそうです。

 まあ、運転中イヤな目にあって頭に血が昇る(上がる)って事もありますがね・・・・・・・・

 その他としては、想定外のトラブルで止まってしまい 、気が動転して上がってしまう事もありましたね。

 そのトラブルが自分ではどうしようもないときに「お手上げ」となりますが・・・・・

 そうそう、雑誌の取材で車と一緒のショットを取られる時には、特に緊張して「上がりっぱなし」になりますね。

03, SST?

 SSTとは、スポーツ800に関わるまでスペシャルサービスツール(特殊工具)の略称だと言う事とは知りませんでした。

 それまではSSTと言えばコンコルドに代表される超音速旅客機の「スーパーソニックトランスポーター」の略称だとばかり思っておりました。

 ビギナーの頃、メカニックに強い人達がよく 「エスエスティ(SST)」と言うことを耳にしていたのですが、スポーツ800と「超音速旅客機」とどういう関係あるのか、A氏には理解の外でした。

02, 驚き!

 スポーツ800に乗った時に思ったことは「コックピットが狭い!」と言うことでした。それ故、乗降のコツを身体で覚えておかないと「頭をぶつけたり」、「コケたり」、「旨く座れない!」、「足が引き込めない!」等の他に身体を捻りすぎて普段使わない筋肉を使って痛い思いをします。

 それまで乗っていたフロンテクーペから乗り換えた直後思ったことはとにかく「狭い!」でした。

 実際、寸法の上では軽自動車(360cc)のフロンテク ーペから比べると広いのですが、いかんせんフロントウ ィンドウの高さがボディデザインの関係上、中央部分が盛り上がっているためそう感じました。

 更に、A氏のヨタにはスモークが入っていたので酷いものでした。そのスモークのおかげで夜間の視界が極端に落ちてかなり怖わい思いをしたものです。

 次に、初めてスポーツ800に乗車された方が驚かれるのはコックピット内での騒音でしょう。

 エンジン音、エキゾーストは車外で耳にするレベルからは想像できないでしょうね。それに、走行時の風切り音も混ざって信じられないほどに、いろいろな音が騒音となって聞こえることでしょう。

 スポーツ800では60km/hを超えると同乗者との会話は必然 に大声になり、喉が痛くなり、会話をするのが辛くなります。(オープン走行の時は更に酷くなるヨ)

01, オラの車はどれだんべ〜!

 昔々、TSOCの全国大会が関東自工の東富士工場で初めて行われた時の事。

 秋の季節、日が落ちるのが早く、日没を迎えてドラミが行われる事を知り、道路の左ヘ一列に寄せて集合場所に集まったのですが、ミーティングが始まりそうもなく、且つ自分の車のエンジンが掛かり放しだった事を思い出したA氏は、慌て気味でエンジンを止めに駆け戻りました。

 ドライバーズ側ドアの窓越しにイグニッションキーに手を伸ばしてエンジンを切ろうとすると、何やら異様な雰囲気。

 ふと奥の助手席を見てみると・・・。なんと!誰もいないはずところに人が座っているではありませんか!(キャ〜!)。

 一瞬、誰かが勝手座っていると思いました。しかし車内を良〜く見ると、自分の車と微妙に違うのに気が付き、一旦車から離れて周囲を見回して車の後方に目を向 けると、目の前の車と同じカラーリングでホワイトのスモールが点灯してエンジン掛かり放しのスポーツ800がもう一台後ろの離れた所に止まっていることに気付きました。

 そうです、A氏は自分のと似通った他人のスポーツ800のエン ジンを止めようしたわけです。

その他の?な話