Cassette Head Units
「カセットは良いです!」

 かつてオーディオ界を支えたカセットテープも,人々の趣向の変遷やコストダウン,新しい媒体の台頭によってすっかり影を潜めてしまいました。特にここ数年来の技術革新により手軽にCDやMDを楽しめるユニットが安く提供され,同じ価格帯のカセットデッキでは,音質面で太刀打ちできません。そのため「カセットテープは音がい」という,間違った概念が定着してしまいました。
 本来カセットテープの潜在能力は非常に高く,しっかりした造りのデッキで録音したカセットの音は,車で聴くCDよりも良く聞こえる場合が多いのです。ただ,ラジカセや安物コンポで録ったテープは歪みまくってかえって悪く聞こえてしまいます。カセットテープの実力を引きだし,高音質で楽しみたかったら,ホーム用の高級機も買わなければなりません。難しいですね。

「カセットデッキ≒ナカミチ」

 カーオーディオに携わる者にとって,上述の公式は半ば常識化していますが,他社も負けてはいません。秀逸なデッキが多く存在するのも事実です。ド素人の私でも知っているナカミチを初め,アルパイン,ソニー,サウンドモニター等が挙げられます(他にもありますが,全て挙げるとキリがないので...)。
 私の使っているカセットデッキは,主にナカミチで揃えております。それは,カセットデッキに一番力を注いでいる(いた)メーカーで,30万円を超える超弩級カセットデッキから,10万円程の中級ユニットまで,幅広いユーザー層を対象としたユニットが存在するからです。確かに,アルパインやソニーにも高級ユニットは存在しますが,ほんの一握りしかありません。
 他社が早々とカセットデッキに見切りを付ける中,最後まで抵抗したナカミチでしたが,ついに刃は折れてしまったのでしょうか...。しかし,現に目の前にあるユニットを見ていると,「最近の10万円を超える高級CDプレーヤー」では太刀打ちできない,凄まじい実力を感じます。ナカミチの復活を願って止みません。
「目指すは...カセットデッキの頂点!」

 ついに手に入れた「カセットデッキの最高峰」。この「TD-1200II」は,“シリーズ中,最もカセットの再生だけに力を入れたデッキでは?”とS氏が太鼓判を押すデッキで,以前お借りした「TD-1200SE」と比べてやや高音部分の煌めきが劣るものの「原音」を忠実に再現している所が印象深い。
 また「TD-1200 Limited」は,CD入力端子を備えた500台限定モデルで一番欲しかったモデル。さらには,

= Nakamichi 10th Anniversary Series =
TD-1200SE Limited・TD-700C Limited・TD-500C Limited


というスペシャルな限定モデルもありますが,基本的にカセットデッキの購入は(TD-1200 Limitedで)終わりだと考えています。

Nakamichi TD-1200 Limited
2way Auto Reverse '03.02〜
・言わずと知れたモンスターマシンの第三号機。フロントフェイス全体が丸みを帯びたデザインに一新。また外部入力も備わりプリとしても使用可能。姿形は変わっても往年のナカミチサウンドを色濃く残す逸品。

Nakamichi TD-1200
2way Auto Reverse '03.02〜
・言わずと知れたモンスターマシンの第一号機。銀色の金属製ネームプレートのため,銀色鶏冠と呼ばれる。某ネットオークションで入手。

Sound Monitor TCX-3
2way Auto Reverse '02.09〜
・Fujitsuten(=エクリプス)の高級ブランド。これは同社の最高級のカセットデッキであるが,マイナーなのでほとんど評判を耳にしない。そのため先入観のない感想が期待できる。

Alpine juba 7620J
2way Auto Reverse '02.04〜
・アルパインの最高級カセットデッキ。名機として名高い7909Jの後に登場した相当な実力機。アルパインが総力を結集し設計したため,価格以上の力を持っていると評判が良い。

Nakamichi TD-700C LTD
1way '02.03〜
・ナカミチがTD-1200の生誕10周年記念として'92.10に限定発売したモデル。風の噂では「通常の700Cと変わらない」と言われたりもするが,実際に聴くと全然違う...。

Nakamichi TD-30
2way Auto Reverse '01.11〜
・ナカミチの高音質モデルの中で,一番下に位置するデッキ。設計が新しいためか,TD-700やTD-1200IIなどと音色が異なる。線が細く,少し好みから外れるが,音は良い。

Nakamichi TD-1200II
2way Auto Reverse '01.05〜
・ついに辿り着いた最高峰「TD-1200」は,憧れのデッキ。S氏が手放すと聞いて,つい買ってしまった。正直言って3万円は痛いが,アフターもバッチリなので下手に個人売買で安く買うよりも結果的には良かったと思う。

Alpine 7618j
2way Auto Reverse '00.07〜
・ナカミチ以外のヘッドの実力は...。と,買ってしまいました。ナカミチに対抗すべく,最高機種ジュバが欲しかったのですが,高いのでそれに準じるユニットにした訳です。

Nakamichi TD-700C
1way '00.05〜
・CD-700とは違った感覚の高音質を奏でてくれる名機です。録音状態の良いテープを掛けると,MDはおろか,CD-700をも上回る良い音を出してくれます。う〜ん...凄いデッキです。

Fujitsuten SP-5001
2way Auto Reverse '95.09〜'98.09
・コロナに付いていた純正品?。水害の試練を乗り越えたがんばり屋さん。

Nakamichi TD-1200SE
2way Auto Reverse '00.11〜'00.12
・九州は火の國より訪れた「泥沼へ誘う存在」で,カセットデッキの頂点に君臨するユニットの1つ。大変優秀な「プリアンプ」を備えており,プリアンプとして使用される場合も多いと聞く。

戻る
カーオーディオトップページへ