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報告書の様式を検討し、作成したのであれば、その報告書を有効活用できるようにしなければなりません。
しかしながら、施設内、組織内においてリスクマネジメント実践するにあたってのプロセス(流れ)を作っておかなければ、せっかく作成した報告書の様式も無駄になってしまいます。そこで、このページでは、どのようにリスクマネジメントを実践するか?そのプロセス(流れ)及び分析方法まで解説いたします。
報告書の様式が決まったのであれば、組織として報告書を円滑に活用するための責任者、
報告書を作成したのであれば、その報告書の流れ、指示命令系統の流れを決めておかなくてはなりません。また、保育リスクマネジメントを実践するにあたって最も重要な業務を担う「リスクマネージャー」を選任しなければなりません。では、どのような報告の流れ、どのような保育者がリスクマネージャを担えば良いのでしょうか?
一言でリスクマネージャーの業務を表すと「リスク全般のマネジメント」ということになります。「リスク全般のマネジメント」と言われても全く何のことかさっぱり・・・。という方も多いかと思います。そこで、まずリスクマネージャーの業務ではなく、どのような保育者がリスクマネージャーを担えば良いのか?を考えましょう。
保育リスクマネジメント実践ですので、全く保育を知らない者はリスクマネージャーの業務を行うことは不可能です。では、保育の経験、知識があれば誰でもリスクマネージャーを担うことは可能なのでしょうか?
よくリスクマネージャーを主任保育士が担うことを耳にします。確かに主任保育士の経験、知識があればリスクマネージャーとしての業務をこなすことができます。しかし、ちどり保育園の主任保育士はリスクマネージャーを担っていません。主任保育士の次に経験を有する保育士がリスクマネージャーを担っています。
ちどり保育園のリスクマネージャーは、なぜ主任保育士ではなかったのでしょうか?まず、主任保育士の現在の業務が多岐にわたっているため、リスクマネージャーの業務を担うことが難しいと判断したことが挙げられます。ちどり保育園に限らず、多くの保育園で主任保育士は様々な業務を担っています。その業務に追加するとなると、時間的にも、体力的にも厳しいことから、主任保育士の次に経験を有する保育士がリスクマネージャーを担うこととなりました。
仮に主任保育士がリスクマネージャーを担うということは、リスクマネージャーのスーパーバイザーは施設長ということを意味します。軽微な事故やヒヤリハットであれば判断を迷うことはありませんが、仮に重大な事故や重大事故につながる危険性のあるヒヤリハットに遭遇した場合、リスクマネージャーのスーパーバイザーが一人という状況に不安を感じたため、主任保育士の次に経験を有する保育士がリスクマネージャーを担っています。
前述にもありますが「リスク全般のマネジメント」が主な業務となります。具体的には
などが挙げられます。もちろん、これらの業務がリスクマネージャーの業務であることは間違いありませんが、ちどり保育園ではこれらの業務と以下の3つを能力を培うことをリスクマネージャーの業務として位置づけています。
経験値のあるベテラン保育士が「危険だ!」と感じる場面と、入社したての新卒保育士が「危険だ」と感じる場面には、非常に大きな差があります。実はこの“差”こそが、事故を未然に防げるか、そうでないかの差に直接繋がっていると考えられます。
園内で起こったヒヤリハット、事故の全てに対して報告書を書いたり、対策を実践したりしますが、それら実践したことが全て正しいとは限りません。同じようなヒヤリハットが起こっている場合は、対策が実践されていない。もしくは、対策自体が間違っていることを意味します。どこに問題があったのか?それを客観的に分析できる能力がリスクマネージャーに必要な能力であると考えられます。
事故を予防する際、時には保育とは直接関係のない法令などから、解決策を導くこともあります。保育の知識、技術の習得も勿論ですが、関係法令や日々のニュースなどに関心を持つことで、思わぬ解決策が生まれることもあります。
保育園の状況によって、リスクマネージャーの担い手がなかなか決まらないこともあると思います。また、設立年数の浅い保育園では保育士へ助言することも難しい状況かもしれません。しかし、保育リスクマネジメントを実践する上において、必ずしも“決まった形”が定まっているわけではありません。
保育園が置かれた状況を正確に分析して、より効果的な体制を整えられるよう職員全員で相談しながら進めていくことが重要となります。
園児が怪我をしてしまったのであれば、まず患部を確認し、適切な応急処置を施します。その後、状況に応じて保護者へ連絡したり、場合によっては病院へ通院したりすることも考えられます。ヒヤリハットが発生した場合も園児に怪我が無いか確認し、連続して同じようなヒヤリハットが発生しないようにその場で考えられる最適な対策をまず実践します。
上の図は園児が怪我をした際の具体的な流れです。
冒頭にもある通り、園児が怪我をしてしまったら、まず第一に怪我の程度を保育者が把握し、必要があれば応急手当てを施します。
その後、病院への通院が必要な場合は保護者へ連絡し、病院へ受診します。怪我の程度によっては病院への通院と保護者への連絡が同時進行となりますが、通院する際は必ず保護者への同意を得ておきます。
一通り、応急処置、病院への受診等が終了した後に「怪我が発生した状況・再発防止策」を検討します。再発防止策を検討する際にはリスクマネージャーや上司から指導や助言を頂き、適切な対策を講じます。
発生状況や再発防止策、発生要因などがある程度整理されてから報告書へ記入します。保育リスクマネジメントを実践している施設の中には、発生したその日のうちに報告書を書く施設もありますが、その日のうちに書くことが良いとも限りません。ちどり保育園では緊急性があり、かつ早急に他の職員へ情報を共有する必要がある。とリスクマネージャーが判断した場合に限り、その日のうちに記入するようにしています。
報告書へ記入した以降、この怪我などに対する検討を多くの施設では行いません。しかし、ちどり保育園では報告書内に「1ヶ月後の状況」を記入する箇所があるので、強制的に実践した対策を振り返ることになります。
このような流れを繰り返すことで一つ一つの怪我やヒヤリハットに対する対策の精度をあげ、施設や保育者の質の向上へつながります。
様々な事例が記入された報告書を事故などが解決したからと言って、そのままにしておいてはいけません。上の図のように報告書を職員会議などで活用し、更なる安全対策を検討する必要が考えられます。
上の流れは一般社団法人日本保育園保健協議会が運営している「事故予防・ヒヤリハット報告システム(現在休止中)」からデータを抽出して、職員会議などの場で活用することを前提としていますが、「事故予防・ヒヤリハット報告システム(現在休止中)」を使用していなくとも同じような流れでデータを活用することが見込まれます。以下へその目安となる流れを示します。
このような流れが全ての園にとって最適であるとは考えられません。それぞれの園では在籍している職員の経験年数、職種なども異なりますので、必ずしもこのような流れが正しいとも思いません。しかし、明確な流れを園内で確立しているのと、いないのとでは、その後の対応のスピードが極端に変わります。
起こった問題に対して迅速な対応がその後の信頼度にもつながりますので、このような流れを一つの参考として頂き、自園の流れを作成することをお勧めします。
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講師・研修の依頼、見学に関するお問い合わせについては、おかげさまで近年多くのご依頼を頂くようになりましたので、専用ページ「講演・見学等依頼」を開設いたしました。そちらに研修会の内容やお申し込み方法など詳細を記しておりますので、ご確認下さい。
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