金沢区民の7割なお反対/池子米軍住宅追加建設 《中田宏市長は森の保全に全力を尽くすべきだ》『神奈川新聞』(2006.1.14)
http://www.kanalog.jp/news/local/entry_17499.html
池子米軍家族住宅地区の横浜市域への住宅追加建設計画について、同森周辺の金沢区民の七割がなお反対していることが十四日、関東学院大学の安田八十五教授らが昨年十月に行ったアンケートで分かった。同日、区内で開かれた報告会で同教授が結果を説明し、「住民は反対の意思を持ち続けている。中田宏市長は森の保全に全力を尽くすべきだ」と強調した。
報告会は、同教授の研究室と「米軍住宅増設をやめさせ、基地返還と池子の森を守る会」の共催で六浦地区センターで開かれた。
アンケートは二〇〇四年秋に続き二回目。同区東朝比奈、六浦、六浦南で、〇五年十月中旬に七百七十世帯に調査用紙を配布し、四百七十二人から回答を得た(回収率61%)。
追加建設に対しては、回答者の71%が反対し、賛成は3%。前回アンケートと大きな変化はなかった。さらに教授は、専門の環境経済学の評価手法を用い、同森の経済価値も試算。「池子の森を守るための基金があれば、いくら払うか」という仮想の設問に対する回答などを元に、日本全体での経済価値を年間二千二百六十三億円と算出した。同教授は「屋久島と近い額であり、池子の森は世界遺産レベルの価値がある」と力説した。
続いて、横須賀基地への原子力空母の配備計画について、「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」共同代表の呉東正彦弁護士が報告。事故の危険性や秘密主義などの問題点を挙げた上で、「米軍再編も同様だが、政府は米政府の言いなり。住民・自治体と、日米政府が綱引きする構図にある。多くの人たちがノーの意思表示をしていくことが大事だ」と指摘した。
参考資料
■「追加建設ない」との約束はホゴに背後には横須賀基地の増強
(2003.11.28)
■横浜市長の「市内米軍施設に係わる国からの申し入れに対する声明」についての日本共産党の見解(2004.8.5)
■米軍施設返還問題、中田横浜市長 譲歩の成果を強調、VS
逗子市議会 民事訴訟案議会上程(2004.9.6)
■池子問題…公約も市民の願いも裏切った(2004.9.23)
■中田宏横浜市長,「池子横浜市域への米軍住宅増設受け入れ」問題で発言(2004.10.29)
■「守る会」住民アンケートで、池子米軍住宅追加建設反対8割
(2004.11.1)
■池子の森 残したい 米軍住宅建設に反対し1000人 『しんぶん赤旗』2004年12月6日付(2004.12.6)
■「池子の森」問題 永岑三千輝氏『大学改革日誌』(2005.3.16)
■池子住宅増設問題で沢元市長が講演/横浜 『神奈川新聞』
(2005.3.22)
■池子米軍住宅増設 生態系変化把握せず 参院委 小池議員に施設庁長官 「しんぶん赤旗」 (2005.4.26)
■米軍住宅建設 基本構想づくりへ 池子の森横浜市側 防衛施設庁が月内着手 「しんぶん赤旗」 (2005.6.18)
■中田市長は米軍基地返還を自慢していますが… 〜米軍住宅700戸 新設を容認〜「横浜市政新聞」号外(2005年5月発行)より (2005.6.20)
■主張 池子の森 自然守れの声をさらに大きく 「しんぶん赤旗」 (2005.6.20)
■横浜 池子米軍住宅増設を考えるシンポに110人 増設反対の発言が相次ぐ/逗子市長メッセージ 「しんぶん赤旗」 (2005.7.17)
■【05.07.30】池子の森を守るシンポジウム開催 (2005.8.13)
■逗子 池子米軍住宅増設中止訴訟 「しんぶん赤旗」(2005.9.15)
■米軍貯油施設/53ヘクタール、年内返還で合意/住宅増設と抱き合わせ 横浜6カ所で初 livedoor 「しんぶん赤旗」(2005.10.19)
■05/11/1「なぐりこみ部隊が座間に」危険な米軍基地再編強化 《この中でただ1人米軍池子住宅の増設を容認しているのが横浜市長です》 横浜市従業員労組(2005.11.11)
■「市長は辞職を」関東大安田教授らが横浜でシンポ 神奈川新聞ニュース(2005.11.19)