Furtwangler CD&LP Archives1952 RCD

Furtwangler CD&LP Archives 1952


[1951] [about WFarc.] [1953][shin-p's column]

1952年

[1952 in English]
10 Jan. 1952 RAI Roma Orc. RAI Roma studio
Beethoven:Sym.No.6&5
●1月10日 ベートーヴェン/田園&運命 RAIローマ放送響 RAIスタジオ(Auditorium del Foro Italico) RAI収録
LP/PR(No6):OlympicOL8120-7('75?)
CD: KingKICC2346-7('94)
LP/PR(No5):OlympicOL8120-7('75?)
CD: KingKICC2346-7('94)

▽初出は日本フォノグラムからも出た世界初の巨匠のベートーヴェン交響曲全集からのもの。
14 Jan. 1952 RAI Roma Orc. RAI Roma studio
Wagner:Walkure Act1
●1月14日 ワーグナー/ワルキューレ第1幕 RAIローマ放送響 RAIスタジオ(Auditorium del Foro Italico) RAI放送録音(聴衆あり)
LP/PR: CetraFE47('85?)
CD: Music&Arts(94)CD 866

▼ローマではトリスタンの演奏会形式の録音もあるという情報も。すでに53年にRAIと再録しており、音質の劣るこの録音を聞く意義は薄い。
19 Jan. 1952 RAI Roma Orc. RAI Roma studio(Auditorium del Foro Italico)
Beethoven:Piano Con.No.4( & Sym.No.3
●1月19日 ベートーヴェン/ピアノ協奏曲第4&英雄 RAIローマ放送響 スカルピーニ(P) RAIスタジオ RAI収録
LP/PR(Pcon): DiscocropRR441('75?)
CD: AsDisk373('89)
LP/PR(Sym): OlympicOL8120-7('75?)
CD: King(JP)KICC2292('93)

▼RAIローマ響との一連の録音は3月のトリノ録音と比べれば音質良好。ステレオ録音ではないかとされるCetraLPも米Olympicと同様「テープから保存用にコピーされたパデローニという放送用ディスク」からの復刻。STEREOと明記されたFE5の田園や桧山氏がステレオではないかとするFE6のエロイカは「疑似ステ」と思われる。ただし音の明瞭さはCetraが優る。音質は、運命/英雄/田園の順。Pconは音質的にドロップアウトが多く、演奏もあまり良い状態とは思えない。
運命は47年のものと比較すると冷静に曲を解釈した好演だが、英雄の演奏に見られるように枯れていない「巨匠らしさ」をベートーヴェン交響曲で味わえる最後の録音。
[Scarpini Furtwangler by YouTube Search]

☆1月23日にウィーン国立歌劇場で行われた「ワルキューレ」の録音が断片としてロトヴァイザー放送のアーカイヴに残されている情報がステ芸81年12月号の桧山氏の解説にあるが、現在まで未確認。

27 Jan. 1952 VPO Musikverein(AM11:00=ORF)
Brahms:Haydn Var. & Doppel(Boskowsky,Bradec)& Sym.No.1
●1月27日(午前11時開演) ブラームス/ハイドン変奏曲&二重協奏曲&交響曲第1 VPO ムジークフェライン RAVAG収録 ORF&VPO所蔵
LP/PR(Doppel):Electrola1C14953420-6('79)
CD: ToshibaTOCE6061(90/01)CDH7634962('90)AltusALT077-8(04/05)
LP/PR(Var.):Electrola1C14953420-6('79)
CD: ToshibaTOCE6061(90/01)TESTAMENT STB1142(98/02)AltusALT077-8(04/05)
LP/PR(sym): ToshibaWF60072('84)
CD: EMI5655132('95)AltusALT077-8(04/05)

27 Jan 1952 VPO Schonbrunner Schlossteater(PM5:00=Private Archive)
Mozart:PianoCon.No.22(Badura-Skoda)
●1月27日(午後5時開演) モーツアルト/ピアノ協奏曲22番 VPO パドゥラ=スコダ(P) シェーンブルン宮殿シュロスホール RWR収録 private archive
LP/PR: DiscocorpAudax765('75)SWF8401-2('84)Columbia(JP)OW7826('78)
LP/PR(PerfectPerformance): King(JP)K20C77('81)
CD: KICC2112('91)M&ACD895('95)M&ACD1097(02/07)IDIS6388=1st edition(02/11)
CD/PR(PerfectPerformance): IDIS6388=2nd edition(03/02)WFSG TMK200406152('04)

>>K20C77 is different from OW7826 on 1st Mov. K20C77(From Canadian Caviar) is authentic performance. M&A is same as OW7826 and King KICC2112. They are editing version.
▼問題になったシェーンブルン宮殿(モーツアルト協会主催誕生記念日演奏会)での協奏曲についての詳細は
問題盤研究報告参照のこと。結論的には若干つなぎ目の違いはあるがK20C77('81)以外の2002年発売までのLP/CDは仏協会LPを含め、WFでない演奏で修復されている。FJHS氏によれば02/07新発見テープを使ったというフレコミで発売されたM&ACD1097は、1楽章冒頭部のみ真正WFテープに変えている(が他は今までの修復)という。結果的にジャケット解説で真正説を唱えていたにもかかわらず「Discocrop/M&Aは一部がこの日の演奏でない」とする意見を自ら肯定することになった。1楽章冒頭の真正WF(K20C77)の和音は「テープが止まってしまうかと思われる」くらいに遅い。また全体的にピッチが半音近く低い。WF氏によればIDIS6388初版(02/11)の音質はステレオプレゼンス過多で風呂場で聞く音質といい、M&A盤やArchipel盤と同じくWFでない演奏が入っている。IDIS6388改訂版(03/02)は真正WFの初出CD。WF氏によれば、新旧の区別は「ジャケット表のWiener Philharmonikerの表記の下に新盤では、original masterの表記が追加されていているので、これをマーカーにされれば良いと思います。 あと字体が新盤はやや縦長になっているとか、巨匠の写真が旧盤では色が新盤よりセピアがかっている、というところも挙げられます。」という。独協会CDは、全編K20C77と同じ演奏だが、丁寧なマスタリングで最も聞きよい真正演奏といえる。
天候による航空機の遅れで午前中の演奏会との合間にしかリハーサルをすることができなかった−というスコダ氏が語るこの日のコンサートの回想録が、Discocrop盤M&A盤にある。
ブラ1は没後30年、変奏曲&ドッペルは没後25年記念盤としてEMIから初出。ORFの前身であり当時のソ連管轄放送局RAVAGの収録。VPO創立記念演奏会のLIVE。47年スタジオ盤の演奏と録音の不評に見切りをつけたEMIは日本以外での47年盤のCD化を見送り、音源をTESTAMENTへ提供。VPOとBPOの音色の違いはあるが、スタイル的に2/10DGのBPO盤と酷似している。しかしこの演奏は、巨匠らしい緩急の切り替えがうまくいっておらず、もどかしさが感じられる。録音は、木管がマイクに近く弦が沈んでいる。この演奏を録音を含めて巨匠のブラ1のベストとする意見には賛同できない…と思っていたが、Altus盤はもやついたティンパニがEMI系より明瞭に聞こえ、弦と管のバランスもよく、初めてshin-pはこの演奏で感動を味わった。
長野S氏によればイコライザーをかなりいじっている−という。
ドッペルは、49年ルツェルン盤の録音状態が悪く、この盤が唯一まともに聞けるものと言える。変奏曲のTESTAMENT盤は曲間の聴衆ノイズを加工しており、同じ咳払いが何度も登場する。また(P)1953と記載されており、53年時点ですでにEMIがこの演奏の版権を取得していたことがわかる。
[「Liber Liber」 Audioteca Brahms (伊のオープンアクセスライブラリ、BrahmsのAudioPAGE)]
(↑Gnutemberg/Wikimediaとコラボプロジェクトを展開 ドッペルあり)
1952年1月26日VPO実況盤と称するクラウンパレット盤のブラ1も存在するが、27日と同じ物とされている。[プライヴェート盤に関する考察へ]
著名な研究家Lumpe氏Olsen氏はYahoo!(USA) furt-I Groupでメッセージを投稿されている。

30 Jan. VPO Wien
Wagner:Tristan
>>It is said that this performance was recorded on tape.
◎この年1月30日ウィーンで「トリスタン」が演奏され、テープ録音も残されているという。

3 Feb. 1952 VPO Musikverein(Archive of VPO)
Beethoven:SymNo.9
●2月3日 ベートーヴェン/合唱 VPO ムジークフェライン Rot-weiss-Rot/RAVAG収録 VPO所蔵
LP/PR: 2259012-3(=JP'75?)Rococo2109('75?)
CD: DisquesRefrainDR910003('91)WFSG TMK002038(01/05)Andante4988(02/09)TAHRA FURT1075(02/11)M&ACD1117(03/02)ArchipelARPCD0110(03/04)

>>>DR's CD is dull sound.
▼Rococo盤やDR盤、日本製私家盤しか存在しなかった当時、音質は悪いが演奏は51年バイロイト、53年VPO以上という人もいた。それでもこれらの音質は51年1月合唱のラウディス原盤K22C173('82)よりはマシだった。VPOにテープが保存されているというが、本物はどれくらいの音質なのだろう。→ついにオリジナルテープから独協会盤が01/05頒布された。日本協会でも01/08頒布。andanteからも市販正規盤が02/09出現。独協会とAndanteは、巨匠の正規VPO盤で著名なマスタリングの人物で全楽章平準化された音質はエッジの甘さが気になる。Q氏によれば、独WF協会盤andante盤は全く同じ音質。M&A盤とTAHRA盤はマスタリングの違いで若干音質が異なる。shin-pは、TAHRA盤はバランス良く仕上がっていると感じるが、M&A盤はノイズリダクションをかけすぎで色彩感のない音質になっていると思う。協会盤以降発売されたCDは、DR盤で聞ける「残響の終了を待った拍手」ではない「歓声入りの大喝采」が収録されている。初出日本製私家盤LPには拍手は未収録だが、終演時の「間」がDRと酷似している。つまり音質はともかく「正規の拍手」は、正規盤ではなくDR盤のようだ。全ての拍手が本物ではないとする意見もある。shin-pは廉価盤Archipelが生々しさでは一番だと思う。音質明快になり、演奏の内容も良く見渡せるようになったが、落ち着いた揺ぎ無い印象の51年バイロイトに比べ、ライヴ感満点のスリリングな演奏に感じる。

10 Feb. 1952 BPO Titania(SFB)
Beethoven:Great Fugue Honnegger:Mov.Sym.No.3
Schubert:Sym.No.8 Brahms:Sym.No.1
●2月10日 ベートーヴェン/大フーガ オネゲル/3楽章の交響曲 シューベルト/未完成 ブラームス/交響曲第1 BPO ティタニア SFB収録
LP/PR(Fugue): DG LPM18859(64/04)
CD: POCG3788(97/08)
LP/PR(Honnegel): CetraFE15('80?)
CD: M&ACD719('93)
LP/PR(No8): DG2535804('76)
CD: POCG3790(97/08)
LP/PR(No1): DG2505162('76)DG(JP)MG6001('76)W28-29('80?)
CD: POCG3793(97/08)VeneziaDisk(JP)V1001('97)WFJ25-26(04/02)

>> W29(LP) and Venezia Disk V1001 copied of Japan NHK Broadcasting. This is same performance as DG. But DG the originals (POCG-3793= 453604-2) on Japan is unediting version. Old DG's CD(POCG2356=427402-2) edited to take off audience noise.
▼巨匠のブラ1では、実況盤として初のLP(MG6001='76)で出た。当時はスタジオ盤に不満の人も多く、当時高校生のshin-pもこれに熱狂したものだが、
NDR響との実況が出た今、なんとなく平坦で枯れた印象だけが残る。また2/8録音と称するブラ1(VeneziaDisk V1001)はLPで出たW28-29と同じ音源と思われDG系とほぼ同じ演奏。W28-29はFurtwangler on the airと称している。Venezia盤は広告パンフで59年1月にNHK-FMで放送されたものと同じであると記載し、カップリングの53年未完成とともに独語によるアナウンス入り。当時のアマチュア用では破格の19cm/secのテープでコレクターによって録音されたという。日本協会はこのVenezia盤と同じ音源をWFJ26正規盤完全8日録音として頒布。さらに日本協会はDGオリジナルス以前のLP/CDが10日の本当の演奏だとし、オリジナルス盤は8日の演奏で補修しているといい、WFJ26が8日の完全版とする立場だ。桧山氏は53年盤が59年1月5日のNHK放送と同じ演奏だとレコ芸誌上で述べていた。当時の新聞によればこの曲は1月1日の午前中に放送が予定されていた。
shin-p会議室の98年当時の結論は、オリジナルスは無修正に近いCDで、オリジナルス以前のDG盤はミスを音像をぼやかしてわからなく(修正)している−となっている。これについては問題盤研究報告を。
[LPに刻まれた響き〜フルトヴェングラー グラモフォン録音篇 on 夜半のピアニシモ(音源へのリンクあり)]

3 March 1952 RAI Torino Orc. Turin
Haydn:Sym.No.88 Beethoven:LeonoreNo.3
Ravel:Rapsodie espagnole R.Strauss:Death & Transfiguration
●3月3日 ハイドン/V字 ベートーヴェン/レオノーレ3番 ラヴェル/スペイン狂詩曲 R・シュトラウス/死と変容 RAIトリノ放送響 トリノ(Auditorium A via Montebello) RAI収録
LP/PR(No88): DiscocropRR399('75?)
CD: KICC2350(94/01)
CD/PR(Leo): UraniaURN22.227('03)
CD: KICC2349(94/01=M&A)
LP/PR(Ravel):BWS708('71)DIS708('72)
LP/PR(Strauss)CetraCDE1045('90?)CDE3007('94)

>>>CetraFE48 and KICC2349, Leonore are 1950 ACO performance.(according to Mr.Shimazu)
▼KICC2292(93/07=Cetra原盤)のレオノーレは宇野本によれば50/07/13のACO盤と同じ。HS氏によると初出盤CetraFE48もACO盤とのこと。Cetraの日本盤K17C9542もURHS氏は78回転周期ノイズの存在からACO盤という。但しHUNTはACO盤と表記されたM&A原盤のKICC2349(94/01)が実はトリノ録音としているがshin-pは未聴。ただ、このキング盤の原盤であるWFSA-2001('89)が本物のACO盤だと確認されていることから、これもトリノ盤ではない可能性大きく、このトリノでのレオノーレは未発売の公算が大きかった。04/11会議室でのとますにくそん氏の調査で「ノイズの質、足音、演奏、オケの質」の違いから伊UraniaURN22.227('03)は、この日の演奏である公算が大きくなった。05/05/25会議室のナオG氏の見解は「アムステルダムとされるDR盤とは同一の演奏に思えました.正規盤のTAHRAは所有していないので確実なことは言えないのですが・・・.ちなみにURANIAとDRでは,後者の方がヒスノイズはあるものの加工の少ない自然な音質で,終了後の拍手も収められています.」
DISという私家製初出盤は、Not for sale時代のDiscocorpのこと。日本ではコロムビアから出たワルター協会(BWS)盤として有名。このV字の初出盤は71年にBWS708として米で発売され、翌72年DIS708として出た。ジャケットはBWSのまま。80年代後半以降はM&AとしてキングからCDが発売されている。
トリノでの一連のコンサートは、RAIトリノ響が戦前本拠地としていたAuditorium RAIが戦災によりこの年(1952年)末に復興されるまでは、さまざまな劇場を移動して行われたとされ、収録条件がローマに比べて不利で音質に影響を及ぼしている。
[torino Furtwangler Haydn by YouTube Search]
[Auditorium RAI di Torino by it.wikipedia]

7 March 1952 RAI Torino Orc. Turin
Brahms: Vn Con.(de Vito) & Sym.No.1(RAI Turin)
●3月7日 ブラームス/バイオリン協奏曲&交響曲第1 RAIトリノ放送響 デ・ヴィート(Vn) トリノ(Sala del Conservatorio) RAI収録
LP/PR(Vn): Rococo(Canada)2027('72)
CD: DisquesRefrainMADR204('92)KingKICC2299(93/07) M&ACD804('94)
LP/PR(Syn): Rococo2017('72)
CD: Hossanna HOS30(99/11)URANIA(Italy)URN222.24('02)

>>>These CDs were copied of Accetate Disk. These sound are dull.
ブラ1は最近まで初出のRococo盤しか存在しなかったが、M&BとHossannaのプライヴェートCD-R盤が99年末相次いで登場。M&BはRococoの板起こしのようだが、HossannaはRococo盤で使われたカナダに現存する33回転原盤を再復刻したといわれ状態は悪いながらも高域の抜けが良い。さらにSIAE(伊版JASRAC)の認証を受けたURANIA盤が2002年登場。RAI所蔵ディスクからの復刻らしく比較的状態はよいがパデローニからの復刻ではこれが限界だろう。アンサンブルが荒くこの曲を表現しきっていないばかりか、終演を待たない聴衆のブラボーにも閉口だ。
Vn協も演奏は素晴らしいのではないかと想像されるが、いかんせんディスクからの復刻で雑音が多い上にヴァイオリンの音がピークに達していて長く聴いていると気分が悪くなる。いつも聴く気には到底なれない。KICC2299はCetra原盤で比較的聞きやすいがその差は小さい。しばらく廃盤で入手困難が続き、92年に初出LPコピーと思われるDRの別レーベル、マドリガルMADR204が発売され、2000年にも日本製CD-R盤M&Bが出現した。この日の2曲は近接のRAI録音中最も状態が悪く、古色蒼然としている。
[de Vito Furtwangler Brahms by YouTube Search]

9 March 1952 Scala Orc. Milano
Wagner:Meistersinger
not issued

●3月9日 ワーグナー/マイスタージンガー全曲 ミラノスカラ座o スカラ座 RAI収録 未発売
>>It is said tape is missing
▼RAIにテープが存在するが、再生不能という。HUNTは行方不明としている。

11 March 1952 RAI Torino Orc. Turin
Schubert:Rosamunde Ove. & Sym.No.8
Mendelssohn:VnCon.(de Vito)
Wagner:Tristan Pre.& Liebetod
●3月11日 シューベルト/ロザムンデ序曲&未完成 メンデルスゾーン/バイオリン協奏曲 ワーグナー/トリスタン〜1幕前奏曲&愛の死 RAIトリノ放送響 デ・ヴィート(Vn) トリノ(Sala del Conservatorio) RAI収録
LP/PR(Rosa): DiscocorpRR405('75?)CetraFE50('75)
LP/PR(VnCon): Rococo2027('72)CetraFE35('83)King(JP)K22C289(83/11)
CD: KingKICC2299(93/07)
LP/PR(Sym): AT05-06('88?)
CD: DR920023('92)
LP/PR(Wagner): CetraFE43('83)
CD: Arkadia358.2('90?)

▼メンVn協初出盤はブラ協に比べて針音が多く、音質がくすんでいると思われたが、KICC2299は強奏がかすれるものの針音は少なく、ブラームスよりも音質が明るく明瞭になっている。CetraFE35の日本盤K22C289(83/11)は以前のLPに比べ「音質向上」を謳っている。ロココ原盤系はなぜ針音が多いのだろう。2000年6月日本のCD-R製M&B盤が出現、Kingのコピーか?
未完成のDR盤も音質が劣悪で全曲聞き通すのは辛い。ワグナーはRAIトリノと組んだものとしては「奇跡的名演」という声もある。この日の全曲目は4日前のRAI録音に比べると高域が明瞭。
[de Vito Furtwangler Mendelsson by YouTube Search]

9 Apr. 1952 Wiener Phil. Konzerthaus (private archive, Wien)
Bach:Matthew Passion(No.1-33 only)
●4月9日 バッハ/マタイ受難曲(抜粋=第1曲から33曲まで) VPO コンツェルトハウス Private archive
LP/PR: GCL5003('89=Japan)
CD: ARSMUSICA MSTN006c(98/02)SWF061(06/02)

>>>>Perhaps ARSMUSICA CD is "Made in Japan". And this CD is copy of GCL5003?
[清水完全本 Bach サンプル]
GCL(Golden Concert Library)盤AT盤とともにレアな録音を提供した日本盤。他に真偽が問題となっている48年BPOブラ4や47年VPOブラ1などがある。98/02初CDがARSMUSICAから出たが「板おこし」らしい。ポーランド製というフレコミだが日本製と思われる。imamura氏はGCLにある冒頭の音量の変化はなかった(GCLからの板おこしではない?)としている。2005年には仏フ協会から正規盤が登場。ただし、これまでの私的テープ由来のCD/LP同様、音質に大きな差は感じられず、放送用テープは未発見の模様。ジングアカデミーのアーカイヴではオーケストラがウィーン交響楽団(VSO)となっている。

◎4月18-20日のベートーベン交響曲8番の録音(BPO/ティタニア)を記載しているディスコグラフィーも存在するが録音の存在の詳細は不明。当日は他にシューマン4番とブラ2が演奏された。

7 May 1952 BPO Munich Dutch Musium(Barvarian Radio)
Beethoven:Greate Fugue
Brahms:Sym.No.2
●5月7日 ベートーヴェン/大フーガ ブラームス/交響曲第2 BPO ミュンヘンドイツ博物館 バイエルン放送収録
LP/PR(No2): Electrola1C14750336-9('74)
CD: ToshibaTOCE8510
大フーガ未発売 Fugue not issued

▼51年のブルックナーやシューマンもそうだが、ミュンヘンでのライヴは同時期の他の地域に比べて録音が悪い。このブラームスもこの程度の録音なら45年のウィーン脱出直前ライヴを聴きたい。

26 May 1952 BPO Jesus-Christus Kirche(EMI studio version)
Mendelssohn:VnCon.(Memuhin)
●5月26日 メンデルスゾーン/バイオリン協奏曲 BPO メニューイン(Vn)イエスキリスト教会 EMIスタジオ録音
LP/PR: RCA LM1720(52/12)
CD: EMI7697992('84)

ベートーヴェンのスタジオ盤ブラームスでは物足りなさを感じたこのコンビだが、メンデルスゾーンはなかなか楽しい。
# EMI new release "art CD(5 66990 2)" anounced recording date is 5/25.26.

31 May 1952 RAI Roma Orc. RAI Roma studio
Wagner:Got Act3
●5月31日 ワーグナー/神々のたそがれ第3幕 RAIローマ放送響 RAIラジオスタジオ 放送録音(聴衆あり)
LP/PR: GAO EJS318B-D('70?) CetraFE20('82) King(JP)K20C383-4(84/09)
CD: M&ACD 866('94)

▼初出の私家盤はスカラ座での録音と記載されていたが誤り。テープ収録のあとパデローニにコピーされたものが現存のオリジナルと思われるが、音質は前後一連のイタリア録音と比較して良好。URN22.224('02)のラインの旅はこの日の録音との表記だが、6月6日トリノの演奏。
[Furtwangler Gotterdammerung RAI 1952 by YouTube Search]

6 June 1952 RAI Torino Orc. Giuseppe Verdi Conservatory(Sala del Conservatorio)
Wagner:Flying Dutchmann Ove. / Siegfried Idyll /Got Rhine Journey
Tchaikovsky:Sym.No.5
●6月6日 チャイコフスキー/交響曲第5 ワーグナー/神々〜ラインの旅・オランダ人序曲・ジークフリート牧歌 RAIトリノ放送響 Turin Giuseppe Verdi Conservatory
LP/PR(syn): DIS3702('72=USA)
CD: M&ACD712('92) Urania(It)URN 22.201('02)
LP/PR(Wagner): CetraFE47(85?) King(JP)K17C9539('86)
CD: King(JP)K33Y195(85?)CetraCDE1012('89?)AsDiskAS371('90?)URN22.224('02)

▼チャイコ初出盤のDISは桧山氏によると"Windsor"というレーベル名であったそうだ。またこの初出盤では終演のタイミングを間違えた聴衆の盛大な拍手が約3秒そのまま収録されている。日コロムビア(BWS)盤LPは修正して拍手は聞こえないが、ASDisk、URN、M&A盤は聴衆のミスを収録している。アンサンブルが荒く、決して巨匠の名誉となるものではない。録音もディスクからの復刻で途中で音質が変化する場面がある。全体的に硬い音質だが、それでも3月のトリノでの一連の録音よりはマシ。

WFディスコグラフィーの清水氏によると−
URN22.201のフライング拍手は、写真入り白地ジャケのDIS3702
に全く同一。約10秒間の終演後の拍手も同一。  という。

びなお氏によれば、URN盤のフライング拍手は−
M&A盤では最初の2,3発であったのが、
多人数になるところまで入っている。  としている。
演奏についてオケの質がよく問題にされるが、ワーグナーでは好演しており、練習不足という意見もある。 DISおよびBWSについては3月3日のV字参照のこと。
[torino Furtwangler Wagner by YouTube Search]

10-22 June 1952 PO Kingswayhall London (EMI studio version)
Wagner:Tristan
●6月10-22日 ワーグナー/トリスタン全曲 フィルハーモニアo ロンドンキングスウェイホール EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1030-5(53/02)
CD: EMI7473228('86)

▼この録音以降EMIは正規にテープ録音を採用したとされる。初期のテープ録音のため編集による音質の変動があるが、全体的には良好なサウンド。第2幕2場でのフラグスタートの歌うC音が既に59歳という高齢のため出せなかったためプロデューサーのレッグが自分の妻であるシュワルツコップに歌わせて差し替えた事件は有名。この事件をきっかけに巨匠との間にも確執が起こり、この一連のセッションがレッグがプロデュースした最後のものとなった。(これらについては「フルトヴェングラーの生涯(ハンス=フーベルト・シェンツラー著 喜多尾道冬訳 音楽之友社)」に詳しい。)
[ワーグナー:トリスタンとイゾルデ on Blue Sky Label]
23 June 1952 PO Kingswayhall London (EMI studio version)
Wagner:Got brunhinlde's Immolation(Flagstad)
●6月23日 ワーグナー/神々〜ブリュヒンデの自己犠牲 フィルハーモニアo フラグスタート(S) ロンドンキングスウェイホール EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1016(54/10)ToshibaWF60032('75)
CD: TOCE6071(90/01)

▼48/03/26収録の同曲との間でデータに混乱が生じている。
Furtwangler Gotterdammerung Flagstad on YouTube Search

24/25 June 1952 PO Kingswayhall London (EMI studio version)
Mahler:Lieder eines(Fischer-Dieskau)
●6月24、5日 マーラー/さすらう若人の歌 フィルハーモニアo ディスカウ(Br) ロンドンキングスウェイホール EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1270(55/09)
CD: ToshibaTOCE6072(90/01)

▼自己犠牲とともに「トリスタン」収録後の空き時間を使って収録された曲目。ディスカウの若々しい歌と巨匠唯一のマーラー録音が、状態のよい音質で味わえる。2楽章テーマの指揮ぶりを聴くと「巨人」を録音していてくれたら−という思いも募る。

◎この年も「ザルツブルク音楽祭」に出演の予定だったが、7月「フィガロの結婚」リハーサル中に倒れた。(53年のフィガロはあり)53年1月にも今度は演奏会中に「失神」する。
>>>Furtvaengler cancelled Salzburg Fes. owing to illness.

24/25 Nov. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)
Beethoven:Sym.No.6
●11月24、5日 ベートーヴェン/田園 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1041(53/11)
CD: EMI7630342('89)ToshibaTOCE7530-4(91/12)TOCE8440(94/08)

24/27/28 Nov. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)
Beethoven:Sym.No.1
●11月24、7、8日 ベートーヴェン/交響曲第1 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
LP/PR: RCA LHMV700(55/02)
CD: EMI7630332('89)ToshibaTOCE7530-4(91/12)TOCE8438(94/08)

26/27 Nov. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)
Beethoven:Sym.No.3
●11月26、7日 ベートーヴェン/英雄 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1060(53/09)
CD: EMI7630332('89)ToshibaTOCE7530-4(91/12)TOCE8437(94/08)

▼このあたりのスタジオ録音から現在に通じるハイファイ音がきかれる。英雄は2度目のスタジオ録音(初回は47年SP盤)だが、全スタジオ盤の中でもっとも充実した演奏。
50年の第7もこのくらいの音質を持っていれば(つまり、この時再録音していれば・・)と悔やまれる。
[LPに刻まれた響き〜フルトヴェングラー HMV録音篇 on 夜半のピアニシモ(音源へのリンクあり)]
[ベートーヴェン 交響曲第6番 on Blue Sky Label]
[ベートーヴェン 交響曲第1番 on Blue Sky Label]
[ベートーヴェン 交響曲第3番 on Blue Sky Label]

29 Nov. 1952 VPO Musikverein
Beethoven:Sym.No.1&3
●11月29日 ベートーヴェン/交響曲第1&英雄 ムジークフェライン Rot-weiss-Rot収録VPO所蔵
CD/PR(No1): Nuova Era013.6305('89?)Virtuoso 2697.162('89)ArchipelARPCD0122(03/05)
Andante4988(02/09=miss date!)
Net: andante93('02=miss date!)
Net/PR(No3): andante94('02)
CD/PR(No3): VeneziaV1017(02/03)

andante 29/11/52 concert(realaudioが必要)
30 Nov. 1952 VPO Musikverein
Beethoven:Sym.No.1&3
Mahler:Lieder eines(Poell)
●11月30日 ベートーヴェン/交響曲第1&英雄 マーラー/さすらう若人の歌 VPO ベル(Br) ムジークフェライン Rot-weiss-Rot(ORF)収録VPO所蔵
LP/PR(Sym1): CetraFE33('83?)
CD: M&ACD711('89?)EmblemE-F4002('94)TAHRA FURT1076-7(02/12)M&ACD1117(03/02)ArchipelARPCD0114(03/05)
CD/PR(Sym3): Nuova Era013.6314('89)Virtuoso269.7182('89)TAHRA FURT1076-7(02/12)ArchipelARPCD0121(03/05)
LP/PR(Mahler): CetraFE29('82?)K20C471-2(86/03)

CD/PR: VeneziaV1017(02/03)TAHRA FURT1076-7(02/12)
>>It is said Nuova Era(013.6305=Sym.No.1 recorded 29 Nov.) is different from the others on audience noise.
[清水完全本 Beethoven No.1&3 サンプル]
▼後で述べるWeb上のrealaudioの存在から収録日に疑問が出てきた。
ベト1の30日盤は2日前のスタジオ録音に実演の味を加えたものだが、録音状態が比較的よくこちらの方がおすすめ。29日も私的な録音ながら英雄とベト1のテープが存在するという。なおFJHS氏によればベト1について「同一録音とされる11月29日と表記の伊Nuova Era013.6305がノイズの比較から別録音」のようだという。90年代前半頃商社が輸入し、レコ芸で広告され、国内で大量に出回ったVirtuoso2697162も同じ音源と思われる。URHS氏もNuova Era013.6305とVirtuoso盤は明らかに30日盤とは別演奏と確認。ネット上クラシック音楽販売のandanteが29日正規市販CDを02/09に発売。さらにこの日の全公演市販正規盤がTAHRAからも登場。M&ACD1117は生々しさで協会盤に劣る。ベト1に関しては従来30日とされるもの(CetraFE33 etc.)とandante-site93が同じでandanteでは29日録音とされており、従来のデータに疑問が出てきた。廉価盤Archipelからも両日の録音が発売された。FJHS氏によればNuovaEra盤では開演終演時の拍手や楽章間ノイズがあり「ライヴの雰囲気が味わえる」が、Archipel盤は楽章間ノイズを「ほとんどカットしており、楽章間がかなり詰められている他、中でも困りものなのが最後の音の余韻が終わらない内に拍手をカットしておきながら、しばらく無音部分が続いた後でちょっとだけ消し忘れの様に拍手が顔を出す」という。

30日英雄Nuova Era盤はFJHS氏によれば「鑑賞にまったく支障ない音」で、TAHRA盤はさらに「かなり改善している」という。29日の英雄は未発売だがWeb上のandante-site94(realaudioが必要)にその日付の録音が存在する。ただし劉邦氏、URHS氏によればNuova Era013.6314(30日録音)と同一で現時点では29か30日いずれかの英雄が未発売となっている。この日の演目は収録日に疑問が残る。音質はデジタルデータのため一概に比較できないもののandanteの方が上質という意見が多い。VeneziaV1017(02/03)はandante-site94と同等の音質。Archipel盤も古びた音色ながら比較的良好な音質。
マーラーのVeneziaとTAHRAは音質が良好なもののピッチが高く、FJHS氏によれば「結局LP(CetraFE29と日King盤)が止められません」という。
# EMI new release "art CD(5 67496 2)" anounced recording date is 11/24.26-8(No.1&3), 12/1-3(No.4), 11/24.25.12/1(No.6).
[「Liber Liber」 Audioteca Beethoven (伊のオープンアクセスライブラリ、BeethovenのAudioPAGE)]
(↑Gnutemberg/Wikimediaとコラボプロジェクトを展開 521130ベト1有)

1/2 Dec. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)
Beethoven:Sym.No.4
●12月1、2日 ベートーヴェン/交響曲第4 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
LP/PR: ALP1059(53/06)
CD: EMI(GB)763192('89)ToshibaTOCE8438(94/08)

2/3 Dec. 1952 VPO Musikverein (EMI studio Version)
Wagner:Tanhauser Ove.
●12月2、3日 ワーグナー/タンホイザー序曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
LP/PR: PatheFALP289(54/05)

▼HS氏の指摘によるとHUNTがこの日の演奏とするSWF8001は49年録音として発売されたものと同一という。
もともとすばらしい「タンホイザー序曲」の演奏だったが、97年初頭に東芝からでた「チャイコフスキー&ワーグナー集」のブライトクランク盤は音質が飛躍的によく、立体感が自然に感じられる最高の「擬似ステ」といえる。現在の録音関連技術をもってすれば、もっとスゴイことが可能なのだろう。デジタル・リマスタリング処理の中で「ノイズ」を減らしたり、せいぜい5KHzといわれた戦前の録音の周波数帯域を聴感上、イコライザーで広げたりすることはできそうだ。しかしそれが「再現芸術」といわれるクラシック音楽の録音でどこまで許されるのか。このインターネットの発達をみても今後の世代が頭を悩ませなければならない「新しい問題」は多い。2011年にはSACDも発売されたが、最新のテクノロジーを使った音源をどう評価するのか...[EMIアビイロード・スタジオ エンジニア インタビュー(フルヴェングラーSACD)]
[ベートーヴェン 交響曲第4番 on Blue Sky Label]
[LPに刻まれた響き〜フルトヴェングラー HMV録音篇 on 夜半のピアニシモ(音源へのリンクあり)]

7 Dec. 1952 BPO Titania(SFB)
Weber:der Freischutz
Hindemith:Die Harmonie der Walt
Beethoven:Sym.No.3
●12月7日 ヒンデミット/世界の調和 ウェーバー/魔弾序曲 ベートーヴェン/英雄 BPO ティタニア SFB収録
LP/PR(Weber): CetraFE50('85?)
CD: FURT1026('00)
LP/PR(No3): Rococo2050('73?)DiscocropRR529('73?)WFSG F666.848M('79?)WFSJ WFJ1('79?)Columbia(JP)OP7508RC('78?)OW7818BS('81?)King(JP)KIJC2023-4('89?)
CD: M&ACD520('84)Crawn(JP)PAL1023('88)DR930065('93)HossanaHOS02(99/01)TAHRA FURT1036(99/06)
Hindemith is not issued. ヒンデミット未発売

8 Dec. 1952 BPO Titania(RIAS)
Weber:der Freischutz
Hindemith:Die Harmonie der Walt
Beethoven:Sym.No.3
●12月8日 ヒンデミット/世界の調和 ウェーバー/魔弾序曲 ベートーヴェン/英雄 BPO ティタニア RIAS収録
LP/PR(Hindmith): DiscocropRR438('78?=doutful date)WFSG F670.027-8('80?)King(JP)KIJC2023-4('90?)
CD: WFSJ WFJ13-14('98)M&ACD713('88?)
LP(Weber): WFSG F670027-8('85?)AT04('85?)M&ACD795('93)KIJC2023-4('90?)
CD: King(JP)KICC2115('90)M&ACD795('94)WFSJ WFJ13-14('98)ElaborationELA903('97)
LP/PR(No3): CetraLO530('75?)
CD: King(JP)K35Y42('85)HUNT CDWFE363.1('91)RodolpheRPC32522-4('95)TahraFURT1008-11('94)

>>>DR's CD derived from original tape?
▼TAHRAから正規盤が発売され終止符が打たれたはずの英雄の録音日については
50年6月20日の項参照。他の2曲も含めてこの12月7-8日の収録日には今だ解決されない問題がある。
7日英雄DR盤は楽章間の客席ノイズも収録され、板おこしでもなく、比較的良好な音質。CrownPalletePAL1023('88)はさらにオリジナルテープを感じさせる高音質という。また、比較的良好な音質でHossannaからも99年初に出たが、CDではパレットが「一番まとも(AMURO氏)」という。THARAから99/06正規盤が発売されたが音質は期待はずれ。現状では日独両協会LPの音質がベスト。特に日本では東芝製の日フ盤の評判がよいが、この7日の録音は元々の音質が良くないため世間で言われるほど飛躍的に協会盤がいいとは思えない。協会LPで聞けば元のテープが劣化し音質が均一化されてないことが分かり、市販盤が平準化するために音質を劣化させてしまっているのもうなずける。
8日英雄のCetraLPは12/7録音と表記。HUNT/ArkadiaCDは12/3録音と表記。いずれも1楽章後半部(トランペット強奏ミス修復以降)でEMIスタジオ盤が使われている可能性がある。発売当時はTAHRAの音質が評判よかったが−オリジナルが劣化しているのだろう−宇野本でも指摘されているように後半になるにしたがって音質は落ちてくる。
魔弾は「録音表」清水氏によるとCetraFE50は独フ協会盤の8日演奏とは別の演奏という。同じ原盤と思われるKICC2115をTAHRA本は7、8日両方の演奏の欄に記載している。それの関連なのか、TAHRA盤は12/8録音と記載があるが実際はCetraLPと同じもの。
ヒンデミットは初演の7日演奏という私的テープがあったが、演奏のニュアンスや録音状態から現在のところこの日の演奏ではないという意見が大勢。これとまったく同じ演奏がDiscocropとCetraCDで出ているが表記の8日は間違いである可能性大。また同じく8日表記のOZ7593は実際は53年8月の表記ミス。この日の公演の全ての演目には録音日があやしいものが多く、今後さらなる調査が必要だ。
>>>TAHRA said RVC RCL3334('84=LP) is the same as TahraFURT1008-11('94=CD). But I think Tahra'sCD is the same as CetraLO530('75=LP). Almost all of Japanese LPs & CDs have the right date.
[Wilhelm Furtwangler Hindemith 1952 by YouTubeSearch]

15 Dec. 1952 Hessischen Radio Orc. Frankfurt am Main(Hessischer Radio)
Gluck:Iphigenie en Aulide
Furtwaengler:Syn.No.2
●12月15日 グルック/アウリスのイフィゲニア序曲 フルトヴェングラー/交響曲第2 ヘッセン放送o フランクフルト ヘッセン放送収録
LP/PR(Gluck): DiscocropRR419('75?)
CD: EmblemEF4004('94)
LP/PR(Sym): CetraFE36('80?)King(JP)K19C363-4('83)

>>>>It is said this performance recorded at dress reh. But it isn't rehearsal, because LP include a clipping hand.
▼実際の演奏会は16日。この録音は15日のリハーサル時に行われたとされるが、桧山氏は自作2番の終演時の拍手が収録されていることを挙げ、16日の本番時の録音ではないか−としている。

◎12月19日にRAIトリノの新しいホール(Auditorium della RAI)のこけら落としで「合唱」が演奏され放送もされたが録音テープは存在しない−とトレマン氏いう。さらに巨匠はこの際に共演したシュワルツコップに翌53年ザルツブルクのWolf演奏会のピアノ伴奏を提案したと言う。
[Auditorium RAI di Torino by it.wikipedia]

31 Dec. 1952 BPO Berlin (Massmedia Reh. Live)
J.Strauss:Emperor Waltz(excerpt=Recorded time is more than 20 seconds.)
Movie:Teldec95710-3(97/12=The Art of Conducting2)Japan Warner WPVS4120(98/01)
◎12月31日 J・シュトラウス/皇帝円舞曲の断片映像(収録時間=20数秒)がBPOと残されている。桧山氏は[参考資料@]でこれについて言及している。(97/11テルデック95710-3輸入VHS=The Art of Conducting2=で発売/国内発売はワーナーWPVS4120=98/01)★これはマスコミ向けの公開演奏会の模様だと言う。
[フルトヴェングラー、皇帝円舞曲 by YouTubeSearch]

[1953][about WFarc.][1951]
e-mail shin-p@mail.goo.ne.jp