RCD

Furtwangler Archives 資料室1949


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1949年


***<注意>***リンクされた先の音源はshin-pの管理下にはありません。取り扱いには十分お気をつけください。
26-29 Jan. 1949 Munich Phil. Munich(private archive)
Beethoven:Sym.No.4
not issued

●1月26-9日 ベートーヴェン/交響曲第4 ミュンヘンフィル ミュンヘン private archive 未発売

8 Feb. 1949 VPO Musikverein(private archive)
Mozart:PianoCon.No.10(Bella & Badura-Skoda) / Sym.No.40 not issued
●2月8日 モーツアルト/ピアノ協奏曲10番・交響曲40番 VPO ベッラ、パドゥラ=スコダ(P) ムジークフェライン private archive
LP/PR(Pcon=daubtful): DiscocropAUDAX765('78)
CD(Pcon=daubtful): King(JP)KICC2112('90)M&ACD895('95)ORFEOR834118(13/02)
CD(Pcon=authentic)/PR: Venezia(JP)V1018(02/03)M&ACD1097(02/07)ORFEO834118=only made in Japan(13/02)
CD/PR(No40=daubtful): M&ACD258('87)AsDiscAS112('89?)

>>>Mozart:Sym.No.40 (TAHRA FURT1014-5 recorded on 2/3 June 1944) is the same Recording that M&A released CD258 in 1987. M&A said TAHRA is right about date of this performance.(According to Mr.Imamura)
It said DiscocropLP & M&ACD are doubtful Pcon recordings.
[清水完全本 Mozart サンプル]
▼「49年2月VPO40番」とこの日の演奏を指すとされる録音(M&ACD258とAsDiscAS112)は非WFとする意見が大勢。確かにこの録音には聴衆の存在を感じない。しかし、TAHRAが97年4月に出した44年盤がこれと同じ演奏。I氏のM&Aへの問い合わせでは、日付はTAHRA(44年6月)が正しい−という。但しM&Aの音質の方が鮮明な点については未回答。一部ワルター説もあるが、53年NYP盤52年VPO盤などから推察してshin-pはワルターでは絶対なく、WFの演奏だと思う。
ベッラと共演のP協も米フ協会報のErnst Lumpe氏のリポートではM&A旧盤CD895は非WFという。HUNTはDiscocrop(旧M&A)盤を1951年1月収録、パドゥラ=スコダがシェルヘン、レーヌ・ジャノーリ(P)と共演したウェストミンスター盤(WL5095=TahraからWest3005としてCD化)としている。M&A盤では、1楽章にシェルヘンらしき声が聞き取れる部分があり、49年ライヴのエアチェックとしては録音状態が良すぎ、51年スタジオ録音とすれば納得がいく。
前述のLumpeリポートによれば、交響曲とともに旧M&Aとは別のエアチェック録音は状態が悪いながらも残っているとしていた。shin-pはPconのみOlsen→Smithson→HUNT→Lumpeと渡った真正PconNo.10と思われるテープを2001年12月に聞いたが、エアチェックされた78rpmアセテート盤からの復刻録音らしくドロップアウトが頻繁におきる。研究用の域を出ない音質で、市販するには難のある音質だった。
VeneziaV1018(02/03)M&ACD1097(02/07)はこれと同一音源で、本物なら初出盤CDとなる。M&ACD1097(02/07)は新発見テープというフレコミで音合わせ部分から収録されており、この録音の本物である確率が高まった。ただ結果として今までM&Aが主張していた旧盤の本物説を自ら覆すことになった。ORFEOR834118(13/02)はパドゥラ=スコダが所有するテープからの音源で、従来から研究者の間では疑問録音とされてきたDiscocropAUDAX765や旧M&Aと同じ演奏に加え、上記研究者の間で流通している「真正」と思われる演奏を日本協会の提供によるテープを音源に日本のみの特典盤としてリリースした。演奏は22番のKingK20C77(Caviar原盤)同様、重々しく切羽詰った感のある演奏。ただし、M&A旧CDにも楽章間や曲途中の聴衆のノイズが確認でき、未だに疑問が残る。N氏のLumpe氏への問い合わせでは、Lumpe氏は第1回Furtwaenglerdays in Jenaでベッラと会い、第一ピアノを彼女が演奏したと確認したという。この日はRot-weiss-Rotの中継放送があり、1955年放送契約終了後の数十年後にVPOなどへ返還されたテープにこの日の演奏が含まれている可能性があり、良質な音質で聴ける日が来るかも知れない。なおウェストミンスター盤では第一ピアノはパドゥラ=スコダ。

15 Feb. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Mendelssohn:The Hebrides
●2月15日 メンデルスゾーン/フィンガルの洞窟 VPO ブラームスザール EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7108-4/09-5
SP/PR: DB6941(50/07)
CD: ToshibaTOCE6070('90)CHS566770-2(98/03)

▽同日47年英雄の2楽章前半部(SP第5面=4'39)のオートチェンジャー用を収録したとされる。
さらにフィンガルは48年12月の録音をこの日再録、そして17日には40番のSP第3、4面を再録している。なぜ短期間に再録されたかの理由は「英雄」と同じか、あるいは48年のセッションにコンディション的な問題があったのだろう。この曲はEMI系のLP以降の音源で聞く限り49年スタジオ録音の中で最も音質的に劣ると思われた。英ART盤CHS566770-2(98/03)でも、他の曲では針音が抑えられたり素晴らしい音質に蘇ったが、この曲に関しては以前と同じ針音ありの金属原盤でないSPから復刻したと思われる暗めの音質。新たに高音質のテープや金属原盤は見つからなかったと思われる。
[メンデルスゾーン フィンガルの洞窟 DB6941]
↑上記[レオ・スレザークの素敵な世界]では盤奇録氏によるSP音源復刻でこの曲が聴ける。その音質は上品でまろやかな味わい、決して「暗さ」を感じるものではなく、EMIの復刻が必ずしも最良でないことを思わせる。
16/17 Feb. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Siegfried Idyll
●2月16、7日 ワーグナー/ジークフリート牧歌 VPO ブラームスザール(16日)ムジークフェライン(17日) EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7121-1/22-1/23-1/24-2
SP/PR: DB6916-7(49/07)
CD: TESTAMENT STB1141(98/02)

17/22 Feb. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Tanhauser Ove.
●2月17、22日 ワーグナー/タンホイザー序曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
matrix:2VH7125-7
LP/PR: SWF8001('80)
CD: TESTAMENT STB1141(98/02)ToshibaTOCE11012(98/11)

▼SP収録されたもののEMI系からは発売されなかったタンホイザー序曲。52年12月録音のテープ録音があるためだろう。原盤の故障説もあったが、98/02TESTAMENTから「金属原盤からの復刻という解説つき」で初出。HS氏は、この日の演奏と表記がありながら52年録音ではないかとクレームがついたSWF盤とTESTAMENT盤は同一の演奏と指摘。shin-pも確認。充氏によれば「1949年と1952年の「タンホイザー」序曲ですが、最後の音のティンパニの扱いが違います。52年盤が楽譜通りなのに対し、49年盤はトレモロに改変されています。」という。TESTAMENT盤タンホイザーはimamura氏の言にもあるように、前半部が多少彫りが浅い(特に弦)。しかし、金属原盤からのみごとな復刻だ。後半になるとすばらしい管楽器の響きとともに感動は頂点に達する。「盤の溝から抉り出した驚異の音質(池袋V店のコピーより)」という表現がピッタリだ。
2/17は48年12月録音のモーツアルト40番のSP3/4面の再録が行われている。
23 Feb. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Got. Funeral March
●2月23日 ワーグナー/神々〜葬送行進曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
matrix:2VH7133-4 not issued

>>SWF8001('80) is 1954 EMI studio version.
▼この日の録音として仏協会が出した葬送行進曲のレコード(SWF8001='80)は、54年のEMIスタジオ盤と同じ物だとされ現在まで未発売という意見が一般的だ。
但し、最近(2003年)のshin-pの調査ではTESTAMENT盤が東芝TOCE3753と演奏が異なり、東芝の方がこの49年盤の可能性が出てきた。しかしワーナーはこの日の録音は存在せず、TESTAMENT盤は1950年のテスト録音との見解。
23 Feb. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Got. Reine Journey
●2月23日 ワーグナー/神々〜ラインへの旅 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
matrix:2VH7135-1/36-1/37-1
SP/PR: DB6949-50('49)
LP/PR:FALP110('55)ToshibaAA7607('66=BKstereo)
CD: TESTAMENT STB1141(98/02) ToshibaTOCE6071('91=54年盤収録のものあり)TOCE3753('00)

▼ラインへの旅について'06/01ナオG氏の投稿によれば「タイム4:50のところで,主題を奏でるトランペットがずれて入っており,一瞬だけ音が抜けたような感じになっている」という。WF氏によれば「オリジナルのSP HMV D.B.6949/50では、問題の箇所で面が変わります」とされ、東芝LP/CDのモノ盤は正常で、TESTAMENTがSP原盤を復刻した際の編集ミスと思われる。yk氏によれば、日本初出ブライトクランクAA-7607('66)についても「問題の箇所は正常に聞こえます」という。この曲ではFALP194やTOCE6071('91)で同じ製品番号ながら54年盤を収録しているものや収録日を誤記しているものが存在する。SPからLPへの転換期であり、別テイクや再録されたものが多いこの49-50年EMI録音には録音日を含めてデータが混乱しているものが多く存在し、「WFミステリー」を作っている。

14 Mar. 1949 BPO Gemeindehaus Dahlem (SFB = without audience)
Bruckner:Sym.No.8
●3月14日 ブルックナー/交響曲第8 BPO ダーレムゲマインデ SFB収録(聴衆なしの放送録音)
LP/PR(a part of premiere release): ElectrolaSTE91377-8('65?)FALP 850-51('65)ToshibaAA9131-4('65)EAB80001-2('72)
CD/PR(perfect premiere release): TESTAMENT STB1143(98/02)

15 Mar. 1949 BPO Titania (RIAS)
Bruckner:Sym.No.8
●3月15日 ブルックナー/交響曲第8 BPO ティタニア RIAS収録
LP/PR(a part of premiere release): ElectrolaSTE91377-8('64)FALP 850-51('65)ToshibaAA9131-4('65)EAB80001-2('72)
LP/PR(perfect premiere release): Rococo2032('73?)Columbia(JP)OP7516-17RC(75/09)DiscocorpRR457('76?)
CD: M&ACD624('93)HuntCDWFE356 ('89?)King(JP)KICC2352('94)EMI(UK)566210-2('96)WFSG MMS9103('96)ArchipelARPCD0004('00)

▼'96年EMIからでたブルックナー歴史的録音集(566210-2)では、いままでの14日の放送録音にかわって、15日の実況盤が発売され「正規盤」が登場した。
98/02TESTAMENTは、14日録音と記載のEMI盤が14/15両日の編集版であることを発表。imamura氏が「14日EMI盤」が15日の演奏と同じ部分を確認。TESTAMENT盤が14日の完全初出盤となった。清水氏は「14日EMI盤」の3楽章36-70、185-253小節と4楽章1-30(?)、365-500(?)小節が15日の実況ではないかという。EMI輸入盤の録音データにはプロデューサーやエンジニアの欄にunknownという表記があるが、これらは編集していることを意味するのだろうか?EMIは初出盤発売の際にすでに14/15両日の発売権を獲得したと思われ「ブルックナー歴史的録音集(566210-2)」には(P)1964の記載がある。
唯一の真正14日TESTAMENT盤はオリジナルテープそのものが悪いのだろう。驚異的な音質改善とはなっていない。 Palladio PD-4135は1949 First ReleaseとTESTAMENTよりも早い14日盤を思わせる記載があったが、実際は1944年盤。
15日の実況盤は録音は当時としては鮮明なものの会場のセキなどのノイズが多く感興を殺がれる。しかし演奏はものすごく気合の入った名演。最良音質の独フ協会盤をデジタルコピーしたと思われる
Evangel盤もあり。1楽章終盤の混信ノイズの有無から現在流通しているこの15日のテープには2つの版があると言う説もある。現在確認できている中では、M&A系、Archipelは混信あり。WFSG(Evangel)とEMIは混信なし。廉価盤Archipelは混信ノイズがあるものの全体の音質は「良」。
[ブルックナー:交響曲第8番 on Blue Sky Label]
[ブルックナー/交響曲第8 19490314Hybrid on ニコニコ動画]
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30/31 Mar. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Hollander, Ove.
●3月30、31日 ワーグナー/さまよえるオランダ人序曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7128-4/29-1/30-1
SP/PR: DB6975-6(52/02)
CD: CHS7649352('93)TOCE8443('94)ToshibaTOCE11012(98/11)

30 Mar. & 2 Apl. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Brahms:Haydn Var.
●3月30日、4月2日 ブラームス/ハイドン変奏曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7157-1/58-2/64-1/65-1/66-2
SP/PR: DB6932-4(49/09)
CD: CHS5655132('95)

31 Mar. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Walkure Walkurenritt Berlioz:Faust Hungarian March
●3月31日 ワーグナー/ワルキューレ〜ワルキューレの騎行 ベルリオーズ/ファウストのごう罰 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7131-1(Wagner)/2VH7132-3(Faust)
SP/PR(Wagner): DB6950(49/10)
CD: CHS7649352('93)ToshibaTOCE8443('94)
LP/PR(Faust): Electrola1C14903584('79)
CD: TOCE6070('89)CHS566770-2(98/03)

ベルリオーズはSPでは未発売。英ART盤CHS566770-2(98/03)は今までの針音ありとは違う音質。テープ録音からの直接の復刻か、あるいは針音のみを取り除く新たな方法で金属原盤を再生したのだろう。但し、以前のものでも金属原盤がないと思われるフィンガルやワルキューレよりは高音質。
ハイドン変奏曲は、金属原盤からの復刻と思われる音質。終曲の2秒付近に男声が混入しているがWF氏によればSP盤にも混入があるという。
ワルキューレとオランダ人は、現時点では金属原盤ではないSPからの板おこしと思われる針音入りで暗い音質のものしか確認されていない。
[(MP3)ハイドンの主題による変奏曲 1949 on Blue Sky Label]

1 Apr. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Mozart:eine kleine
●4月1日 モーツアルト/アイネクライネ VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7159-1/60-1/61-1/62-1
SP/PR: DB6911-2(50/05)
CD:CHS7638182('89)ToshibaTOCE8436('94)

▼金属原盤から復刻したと思われる針音の入ったものしか現時点では確認されていない。下記ワーグナー2曲に比べれば明瞭な音質。
40番のところでも述べたが、モーツアルトに対する巨匠の表現はどうも馴染めない。やっぱりワルターだ。アイネクライネは中学のときよくリコーダーを吹いて楽しんできた曲だが、録音(東芝CE28-5580='89)が今一つなのもあるがヒドク痩せた感じする。やはりワルターのステレオ盤がいい。ふくよかで微笑みを忘れず。これを老人趣味的という評論家もいるが、これこそもっとも神に近い域に達した表現というべきではないか。shin-pはワーグナー管弦楽曲集では「名歌手」がもっとも好きだが、リコーダーで一緒になって吹きやすいのはカラヤン(EMIへのモノ)盤。
[私とclassic]
アヴァンティ AVANTI(リコーダー関連HP)
1/4 Apr. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Wagner:Meistersinger Pre.Act1
●4月1、4日 ワーグナー/名歌手1幕前奏曲 VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7163-1/69-2/70-2
SP/PR: DB6942-3(50/04)
CD: CHS7649352('93)ToshibaTOCE8443('94)

4 Apr. 1949 VPO Musikverein(EMI studio Version=SP)
Brahms:Hungarian Dance No.3&10&1
●4月4日 ブラームス/ハンガリー舞曲3・10・1番 ワーグナー/名歌手〜徒弟の踊り VPO ムジークフェライン EMIスタジオ録音
Matrix:2VH7167-2(No3&10)/68-1(No1)
SP/PR(Brahms): DB6934(49/09=No3&10)DB6976(52/02=No1)
CD: CHS5655132('95)ERMITAGE CD12054-2('01)
SP/PR(Wagner): DB6943(50/04)

ワーグナー名歌手の2曲は現時点では金属原盤からの復刻と思われる針音ありの音質。音質的には49年録音の中では比較的明瞭で良好。
ブラームスは全集盤(CHS5655132)では聞こえた針音が、ERMITAGE盤では聞こえないのは不思議。音質的には同等で、強力なノイズリダクションをかけた可能性もある。

28 May. 1949 Scala Orc. Milan(private archive)
Beethoven:Sym.No.9
not issued

●5月28日 ベートーベン/合唱 スカラ座o ミラノ・スカラ座 未発売
▼TAHRA本は、この録音については誰も知らない−とし、シミオナート(S)はないといっており、Angelo Scottiniがトリノでアセテート盤を見つけた−と記している。RAIが収録したものは、当時テープ録音されたもののディスクにコピーされ保存されているケースが多い。53年リングは特に有名だが、他にも51年のブルックナー7番や52年のチャイコ5番などテープは消去され、ディスクからCDに復刻されている。
またオルセンはミラノにprivate archiveが存在するがRAIトリノにarchiveがあるかどうか不明としている。録音されたアセテート盤は再生不能状態なのだろう。

10 June 1949 BPO Wiesbaden State Opera(Hessischer Radio)
Pfitzner:Palestrina Pre.Act1&3
Mozart:Sym.No.40 Brahms Sym.No.4
Pfitzner:Rococo2034('75?)
●6月10日 プフィッツナー/パレストリーナ〜3つの前奏曲 モーツアルト/交響曲40番 ブラームス/交響曲第4 BPO ヴィースバーデン国立劇場 ヘッセン放送(フランクフルト)収録
LP/PR(Pfit): Rococo2034('73?)Columbia(JP)DXM179-80RC('73)WFSG F666156-7('80?)WFSJ WFJ4-5('83)
CD: ASDiscAS370('90?)TahraFURT1021-2(98/01)Preiser90430('00) LP/PR(Moz): WFSG F666156-7('80?)Columbia(JP)OS7069-70(81/09)WFSJ WFJ4-5('83)
CD: King(JP)KICC2113(90/12)TahraFURT1021-2(98/01)
LP/PR(Brahms): WFSG F666156-7('80?)Discocorp RR 394('80)Columbia(JP)OS7069-70(81/09)WFSJ WFJ4-5('83)
CD: King(JP)KICC2113(90/12)ElaborationELA903('96)TahraFURT1021-2(98/01)Preiser90430('00)

>>Til was not recorded.
▼ブラームス交響曲の中で、巨匠にもっとも合っているのは「第4」ではないだろうか。終楽章のうねるような曲想は、テンポを大きく揺らし、こみあげるように音楽を盛り上げていく巨匠にしかできえないものだ。TAHRAやPreiserの正規CDは音質的に名盤と言われ続けたEMI48年盤を大きく上回る。演奏も2楽章の枯れた懐かしさは何回聞いても泣ける。ピッチカートの部分だけを何回聴いたことか。ゆったりしたテンポはすでに最晩年を思わせる。3楽章コーダ部分で金管が音を外し4楽章で音が途切れるなど問題も多いのだが、まるで自然に湧き出るかのように音楽が奏でられ、震えるような終焉を迎える2楽章だけでこの演奏の存在価値は充分だ。(1990年頃、PC-VANのクラシック板でこのヴィースバーデン/ブラ4/2楽章についての書き込みがあり、多くの賛同者があったと記憶している)
4楽章中間部フルート独奏の後に始まる「管と弦の対話」など巨匠の精神の奥の部分に触れられるかのような苦悩は48年盤でしか感じることは出来ず、全曲通しで聴く時はやはり
1948BrahmsNo4
K550はVPOスタジオ盤とは違いを見せる。前半の楽章では、やはり物足りなさを禁じ得ないが、後半の特に3楽章の悲愴なメヌエットはこの演奏でしか感じられない味がある。
Elaborationのブラ4は独協会LP板おこしと思われるが、発売経緯を考慮しなければ最高の板おこし。独協会とともに当日の全曲目を収録した日本協会盤WFJ4-5も同様の明瞭な音質。M&A(Discocrop)系とCetra系各盤は協会盤よりヒスノイズが多くオリジナルの何度目かのコピーと感じられる。98/01TAHRAからこの日の全曲目を収録した市販正規CDが、2000年にはPreiserからK550を除いた正規CDが出た。
[ヴィースバーデン フルトヴェングラー by ニコニコ動画検索]
[S.T.氏のメール・48/10/22DR盤について]
[CD/LP店頭情報]

14 June 1949 Barden=Barden
Interview

◎6月14日バーデン・バーデンでの南西ドイツ放送のインタビューがある。
◎49年6月の「コリオラン序曲」とするCD(Rodolphe RPC 32522-32524)があるが、シェルヘン指揮(ウエストミンスター盤?)とするディスコグラフィーもあり真偽は不明。
>>>I don't know June 1949 Coriolan Ove.(Rodolphe RPC 32522-32524)

27 Jul. 1949 VPO Salzburg Fes.(Rotwaiser Radio = RIAS)
Mozart:Magic Flute
●7月27日 モーツアルト/魔笛 全曲 VPO ザルツブルク音楽祭 RWR収録 RIAS所蔵
LP/PR: GAO EJS572('70?)
CD: DANTE ARL78-80('95)Gebhardt JGCD0010-3('00)

[清水完全本 Mozart サンプル]
▼ザルツブルクでの魔笛は50、51年の3年連続で演奏されたが、この49年盤が最高という批評が多い。音質はGebhardtで聞く限り、均質に保たれてはいるが、51年盤Cetra/Arkadiaに比べるとまろやかさに欠けキンキンくる音質だ。
[FURTWANGLER ZAUBERFLOTE by YouTubeSearch]

3 Aug. 1949 VPO Salzburg Fes.
Beethoven:Fidelio (private archive)
not issued

●8月3日 ベートーヴェン/フィデリオ 全曲 VPO ザルツブルク音楽祭 private archive 未発売
▽48年フィデリオは音質的にこもり気味で、欠落がありながらも正規盤として発売されたが、この年の同曲が未発売ということは、よほど録音状態が悪いのだろうか。

7 Aug. 1949 VPO Salzburg Fes.( Rot Weiss Rot = RIAS)
Pfitzner:Sym.
●8月7日 プフィッツナー/交響曲ハ長調 VPO ザルツブルク音楽祭 RWR収録 RIAS所蔵
LP/PR: Rococo2109('75?)
CD: ASDisk370('89?)WFSG TMK10670('98)Daiso(JP)CD-C-21('02)

▼98年独フ協会の正規盤出現。このCDには8月18日収録のインタビューも入っている。あの100円ダイソーからもCDが出現。独History10枚組廉価盤と曲目の多くが重なっている。

24 Aug. 1949 Lucerne Orc. Lucerne Fes.(private archive)
Brahms:Doppel(Schneiderhan/Mainardi)
Tchaikovsky:Sym.No.4
●8月24日 ブラームス/ヴァイオリンとチェロのための協奏曲
チャイコフスキー/交響曲第4
ルツェルン音楽祭o シュナイダーハン(Vn)マイナルディ(Vc) ルツェルンクンストハウス(音楽祭実況録音) private archive
CD/PR(Con): Crown(JP)PAL1072('88)AsDisk372('90?)M&A CD1018(98/03)Urania(Italy)URN22.114('00)WFHC003(03/12)
CD/PR(Sym): SWF-181(14/04)

>>PAL1072 is 336-359 bar were not recorded. AsDisk is perfect, but this part is dull sound.
▼この演奏はミュンヘンの研究家が所有する放送エアチェック音源だが、パレット盤発売当時は「録音ミスによって1楽章336-359小節で50秒程の欠落がある」と桧山氏がリポートしていた。劉邦氏はASDisk372では以前は欠落と思われていた部分が劣悪な音質ながら存在し「第1楽章13分40秒-14分10秒の30秒間と、14分40秒-15分20秒の40秒間、それに15分30秒-16分30秒の間に5秒程度のものが数ヶ所、ちょうど折れたり撚れたりしたテープを再生するときのようなゆがみがある。ただし、最初の30秒間以外は音楽として聴けないというほどではない。」と報告している。2000年に出た伊Urania盤はAsDiskと同じ状態のプレーン盤だがステレオプレゼンス、イコライジングを多用し劣悪音質部分を平準化している。M&A盤は欠落を52年VPO盤で修復している。日本WFセンターも2003年12月この演奏を頒布(WFHC003)。最も音質劣悪面の難が少ないCD。
全体としては録音状態は良好で、何といってもこの曲に取り組む意気込みが強く感じられる名演。
クラウン・パレット盤は中古レコード店でたまに見かける。[海賊版に関する考察へ]またTAHRA本やパレット盤解説書の桧山氏によればこの日はチャイコ第4とティルも演奏され、その私的なテープが存在するとしていた。SWFがチャイコフスキーを2014年3月に頒布。音質的にはブラームスよりもさらに研究領域のもの。
◎8月27-28日HUNTのディスコグラフィーではルツェルン音楽祭でIrmgaard Seefried (s) Walther Ludwig (t) Boris Christoff (b)によるハイドン「天地創造」の録音が記載されている。「大半は消去されている」という表現だが、一部再生できる部分がある可能性を示唆している。また桧山氏は上記二重協奏曲(PAL1072)の解説文で−スイスロマンド放送が収録し南ドイツ放送やBBCなどで放送されたが、肝心のオリジナルテープは消去されている−としている。中継放送した放送局がテープを保存していればいいのだが。

29 Aug. 1949 Lucerne Orc. Lucerne Fes.(EMI studio version)Wagner:Lohengrin Pre.Act1
●8月29日 ワーグナー/ローエングリン1幕前奏曲 ルツェルンo ルツェルンクンストハウス EMIスタジオ録音
Matrix:2ZA61/2 not issued

▼78年まで未発売だったが、仏フ協会盤の47/08/30という日付がミスで実際はこの日の演奏とされ、これが初出と思われた。その後、同じ演奏の日本製私家盤AT盤さらに98/03にM&Aから市販盤が出た。但し、M&ACD1018(98/03)やAT04('89?)は、47年盤と表記されているLPおよびTESTAMENTと同じ演奏で、おそらくこの日の録音は元々存在しないか或いは原盤が故障だと思われた。
2021年全集発売時のワーナーの発表では、47年とされる録音は49年収録でこの日の録音。
[47年ローエングリン]
29-31 Aug. 1949 Lucerne Orc. Lucerne Fes.(EMI studio version)Brahms:Violin Con. (Menuhin)
●8月29-31日 ブラームス/ヴァイオリン協奏曲 ルツェルンo メニューイン(Vn) ルツェルンクンストハウス EMIスタジオ録音
SP/PR: DB21000-4(50/03)
CD: EMI-UK CDH7634962('90)M&A CD1018(98/03)

>>EMI provided date on 7 Oct. This date is that master disks were copied from original tape.
▼ブラームスはLP時代のデータには10月7日録音と表記があり、TAHRA本ではEMIからのデータとして9/15-16とあるが、それはテープで収録し英EMIでSPにカッティングされた日付だとされている。しかし現在でもEMIの発表は、この日付(10/7)のまま。47年のベトVn協と同じくSP盤は各面がオーバーラップして収録されており、現在復刻されている録音はテープからのLP/CD化と思われる。
メニューインのVnのフワフワ感はどうしても好きになれない。47年9月のベトVnのLIVE盤は当時のベルリンの雰囲気が感じられ録音の悪さを超えて胸に迫ってきたが、あまりにWFとは音楽性が違いすぎる。義理で演奏しているとしか思えない。同時期のヌヴーの素晴らしさとは比較にならない。それでも巨匠のブラVn協は演奏はともかく劣悪な録音の52年デヴィート盤しかないのだから、これで我慢する他ない。音楽祭とは別に、聴衆を入れた公開録音だったという説もある。
[ブラームス:ヴァイオリン協奏曲 on Blue Sky Label]

◎ハントの6版で1949年10月1日のロンドンでの実況録音が49年12月25日にBBCから放送−と記載されている。この録音が保存されている可能性もある。曲目はコリオラン/ハイドン変奏曲/未完成/皇帝円舞曲。

18 Oct.1949 BPO Gemeindehaus Dahlem / Titania palast(=only Holler) (SFB)
Beethoven:LeonoreNo.2
Holler:Cello Con.No.2(Hoelscher)
Bruckner:Sym.No.7
●10月18日 ベートーヴェン/レオノーレ2番 ヘラー/チェロ協奏曲2番 ブルックナー/交響曲第7 BPO ダーレムゲマインデ 、ティタニア(へラーのみ) SFB収録
LP/PR(Leo): DG LPM18742(63/11)
CD: POCG2351('91)
LP/PR(Bruckner): ElectloraSTE91375-6('65)
CD: ToshibaTOCE8513('94)EMI5662062('96)
LP/PR(Holler): CetraFE31('83)OriginalsSH834('90?)

▼ダーレムゲマインデハウス(公会堂)は聴衆を入れた演奏会が開けるホールではなく、BPOはリハーサルとSFBの放送録音用に利用していたようだ。ブルックナーは聴衆ノイズがなく記載通りと思われるが、CetraFE31で聞くへラーは聴衆が存在し、さらに終演後の拍手もある。つまりへラーは同じ日に行われたティタニアでの演奏会と思われる。[ダーレムゲマインデについて]
確かに出谷氏が従来から主張されるようにオリジナルのモノで聴くのが本筋かもしれない。しかしブルックナーのような曲を何の細工もなくモノーラルのままで聴けという方が、レコード芸術の魅力を半減してしまうような気もする。この第7のブライトクランク盤はモノ盤とは別物だが、弱音効果も出てひとつの芸術となっている。TAHRAの51年ブラームスや54年第9などもそうだが、多少のステレオプレゼンスはもはや現代のCDという再現芸術においては欠くべからざるようにも思える。
[ブルックナー/交響曲第7 1949 on ニコニコ動画]
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[Mr.Takeuchi Bruckner Fan Homepage]

18 Dec. 1949 BPO Titania (RIAS)
Schumann:Manfred Ove.
Brahms:Sym.No.3
Fortner:Violin Con.(Taschner)
●12月18日 シューマン/マンフレッド序曲 ブラームス/交響曲第3 フォルトナー/バイオリン協奏曲 タシュナー(Vn) BPO ティタニア RIAS収録
LP/PR(Schumann): DG2535805('75?)
CD: POCG3791(97/08)
LP/PR(Brahms): PatheFALP543(59/04)
CD: CHS5655132('95)
LP/PR(Fortner): CetraFE31('83)
CD: AsDiskAS370('90?)

▼ブラ3は'54年録音のところでも述べたが、巨匠の表現では今一つしっくりこない。49年盤はトレモロがうるさいという意見もあるが、54年盤よりはこちら49年盤を私は採る。録音のせいかマンフレッドも平凡な印象。CetraFE31のフォルトナーはなぜか当日の正規盤である他2曲よりも音質がよく、Vnの音が明瞭。
[ブラームス:交響曲第3番 on Blue Sky Label]
19 Dec. 1949 BPO Titania (RIAS)
Wagner:Got Funeral March / Meistersinger Pre.Act1
●12月19日 ワーグナー/神々〜葬送行進曲・名歌手1幕前奏曲 BPO ティタニア RIAS収録
LP/PR: DG2535826('75?)
CD: POCG3792(97/08)

▼名歌手は18日にも演奏されているが映画「フルトヴェングラーと巨匠たち」のサウンドトラック盤(FontanaJapan SFON10582)に収録されているものが、それではないかといわれている。EMIスタジオ盤より録音はむしろこの方がよく、テンポの動かし方にも実演ならではの味がある。またこのサウンドトラック盤には未完成の1楽章リハーサルと「ティル」も収録されているが、いずれも演奏日を特定できない。(ティルにはテープの継ぎ目がありその部分のみ非WF説もある)そして40番はWFではなくワルターの演奏で単純(?)なミス。

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